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第6話 賢者タイムがやってこない!!


 大問題が発生している。


 ムラムラが収まらないッ!!


 美少女幼馴染み達とのあり得ない関係が始まり、あまつさえその清らかなる乙女の肉体を好きにできる権利を得てしまった。


 いや、正確に言えば俺は竿役。つまり彼女達のセックスの道具でしかない。


 だから自由に、と表現するのは語弊があるものの、あんなに可愛い女の子と組んず解れつできるこんな役割なんぞ俺に役得しかなかった。


 だがそれでも問題はある。めちゃくちゃムラムラするのだ。


 なにしろディープキスをして、おっぱいめちゃくちゃに触りまくって、乳首ちゅーちゅーまでしたのに俺自身は何もできてない。


 下半身はもうギンギンのパンパンである。


『竿の中がパンパンだぜぇ』というヤツだ。主に血液で充満するという意味で。


 安易にオナニーをすると身体の力が抜けてしまうので、普段は律しているが今は無理だ。


 思い出すだけで股間は痛いほど勃起し、セックス衝動に駆られて落ち着かない。


 今でも彼女達のたわわな果実を触った感触と甘美な味が脳裏に蘇ってたまらない気持ちになってくる。



 イカンイカンッ。


 腕立て伏せ200回、ドラゴンフラック100回、スクワット200回、ダンベル上げ100回。


 これらをこなしてもまだムラムラは発散されることはなく、とうとう我慢できずに分身を握り絞めた。


 さきほどから既に10回ほどヌイているのに一向に収まりを見せないのだ。


 幼馴染み達にこれほど興奮するとは、分かってはいたが予想外でもあった。


「こんくらいにしておかないと。明日学校で酷いことになりそうだ」


 連続オナニーのおかげである程度冷静な思考は戻ってきた。


 とりあえず今後の方針としては、俺は彼女達が満足するまで竿役に徹することとする。


 今のところ恋人を作る予定もないし、そんな機会もないし、何よりあの二人が側にいては普通の女性では満足できなくなってしまった。


 二人とも可愛い。とんでもなく、あり得ないほど可愛い。そして女としても魅力的だ。


 ついこの間まで中学生であり、子供だとばかり思っていた。


 いや、正しく言うなら、「そう思い込もうとしていた」と言った方が正しい。


 俺は彼女達二人同時に惚れている。


 こんなのは不誠実な感覚とは分かっていても、どちらか一方という考え方が出来ないのだ。


 どっちも比べがたい魅力に満ちあふれており、俺は彼女達の側にずっといられたことを誇りに思っている。


 有紗ありさは快活で活発で溌剌で、周囲に元気を振りまくムードメーカー。


 それでいてお洒落に気を遣っていて常に周りの人気者。

 学友達の衣料コーディネーターも請け負ってるくらいだ。



 対する希良里きらりは物静かで柔らかい口調が特徴の癒やし系美少女。


 突出して前に出るタイプではないが、頭の回転が速く、常に周りに気遣って信頼されている。


 アンバランスな二人はいつも一緒にいて、性格も真逆。


 だからこそバランスが良くて見栄えがするのだろう。


 中学の時にスカウトされた読者モデルからまたたく間にティーン向け雑誌で人気が出て、本格的なモデル業デビューするのに時間は掛からなかった。


 今では様々な雑誌で引っ張りだこ。


 加えてSNSのインフルエンサーであり、連結している動画サイトは登録者100万を超える美のカリスマコンビとして人気を博している。


 常に芸能界からのスカウトがひっきりなし、なんて本人達の口からも聞くくらいだ。


 正確に言うとSNSや動画サイトのマネージメントをしてくれている会社の人から本人達に伝えられたらしい。


 二人は芸能界には全く興味がないようで、SNSでカリスマをやっているだけで十分だという。


 まあ俺としても、二人には身近に居て欲しいってな願望があったりするので密かに嬉しい。


「ふぅ……ようやく収まってきたな」


 射精回数が15回に達したところでようやく精神が落ち着きを取り戻し、ゴミ箱が溢れかえった所を見て絶望的な気分になる。


 やべぇなこれ。バレないようにティッシュを処分しないと母ちゃんに何を言われるか分からない。


 自分の臭いって案外分からないものだと言われているが、自分でも鼻が曲がりそうなほどの性臭が部屋の中に充満している。


 おかげで真冬のクソ寒い夜中に窓全開で換気するハメになってしまった。


 それにしても二人のエロ写メには参った。

 実用性高すぎるだろうこれは。


 直接見るとまたムラムラしてしまうので、送られてきた写真をパソコンにダウンロードしてお宝フォルダにしまい込んだ(削除という選択肢は無論ない)。



 そして密かにゴミ袋を調達して部屋のくずかごの中身を処分し、ゴミ置き場に袋を出しておく。


 本来なら許されない行為であるが、早朝でもお散歩をしている近所の人に出くわしたりするので今のうちから処分しておくしかなかった。


「これで良し」


 証拠を隠滅し、そっと扉を開けて物音を立てないように部屋へと戻る。


 隣の部屋では姉ちゃんが寝ているからな。

 シコって溢れたティッシュを隠滅したなんて知られたら何を言われるか分かったものではい。


 幸いあの人は一度眠ると爆睡するタイプで中々起きないから恐らく大丈夫だろう。




「まだ灯りが付いているな……」


 ふと、先ほどまで滞在していた希良里きらりの家に視線を向ければ、彼女の私室とおぼしき場所の窓からカーテンに灯りが漏れているのが見て取れた。


 もしや、今彼女達はセックスの真っ最中だったりするのだろうか。



「しまった……また勃起しちまったい……」


 妄想が膨らんで股間も膨らんでしまう。


 あの感触が蘇ってくる。二人の裸体を好きにできるのは当の本人達だけ。


 そう考えると奇妙に嫉妬にも似た感情が腹の底からわき上がって落ち着かない。


 結局その後、追加で3回ほどシコって無理やり眠りについた。


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