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第17話 ドロドロにされたい自称ペット


「「ちゅぅう、ちゅぅ、ちゅ♡ にーちゃん大好きぃ♡」」


 ドロドロになるまで抱き合った俺達。

 もっともっとやりたいプレイもあったりしたが、先に二人の方がグッタリしてしまったので一時中断。


 身体を洗い流すためにふにゅふにゅ言う二人をなんとか抱え上げて風呂場に連れて行く。


『にーちゃん抱っこぉ♡』


 なんて二人ともが甘え始めるので狭い廊下を人間二人抱えながら風呂場に移動するハメになった。


 二人は軽い。

 軽いんだけどさすがに人間二人分を抱えるとなると相当だ。


 以前と言っていることが矛盾しているではないかと突っ込みが入りそうだが、デートの時とは環境や条件が違う。


 二人の体重は知らないが、少なくとも40キロ前後と仮定するなら80キロを抱えて狭い廊下を移動するのだから、いくら俺がデカくて鍛えていると言っても中々大変である。


 言ったら怒られそうなので言わないでおこう。

『兄ちゃんデリカシーないッ!!』、とか言って噛み付かれるのは目に見えてるからな。


 まあ今の俺はそんな罵倒ですら幸せで顔を緩ませてしまう自信がある。


 何しろずっと妹のように思っていた二人の美少女が同時に恋人になったのだから。


 自分がどういう気持ちなのかも分かっていなかった俺のような朴念仁の事をずっと好きだと言ってくれた二人の気持ちに、俺はこれから全力で応えていかねばなるまい。


「にーちゃーん♡ チューしよー」

「私もちゅ~して~♡」



 そして脱衣所に到着して降ろすまでの間に何度も何度もほっぺにチュッチュとキスをされる。


 希良里きらりの家の風呂は三人が入っても余裕で余るほど広く、円形をしていて俺のデカい体でも足が伸ばせるのは有り難い。


 何しろ育ちすぎて我が家の庶民風呂ではゆったり浸かることができなくなって久しいからな。


「「皆で一緒にちゅー♡」」


 唇を寄せる二人の肩を抱き寄せて何度も軽くキスをする。

 舌を入れるとまた発情してしまうのが分かっているのか二人とも少し遠慮気味だ。



 しかしお風呂に入るというのにギリギリまで首輪は外さなかった。中々に極まっている。


「うーむ、幸せすぎて怖くなるな……。そういえば二人は、俺の為に百合になったって言ったよな?」


 俺は二人に尋ねる。頬へのキスから徐々に鎖骨を通り過ぎて胸板に身体を寄せた辺りで希良里きらりが答える。


「うん。私達三人一緒に結ばれるにはこれしかないって思ったのッ」

「具体的にどういう経緯だったんだ?」


「一番最初は……中一の時だったかなぁ」


 ◇◇◇◇◇


 ここからは昔語り。

 二人から語られたのは、俺と、有紗ありさと、希良里きらり……三人が一緒に結ばれるためにはどうするか。


 始めに言いだしたのは希良里きらりだった。




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