「順平ちゃんとのキス……やっぱり気持ち良い……」
「姉ちゃんとどっちが気持ち良い?」
「ふふ……
少しだけ申し訳なさそうに笑う
と、その前に重要な事を思い出す。
「ちょっと待ってろ」
「どうしたの?」
「コンドーム取ってくる」
「準備いいんだ?」
「一応エチケットだからな」
「えへへ♡ なんか嬉しい♡ 順平ちゃん、今日“そういうつもり”でいてくれたんだ」
「そりゃあな。なんかヤリ目的みたいに思われないかちょっと心配だったんだが、そう思ってもらえて良かったよ」
「そんなこと思わないよ。嬉しい♡」
好意的に捉えてくれて嬉しい限りだ。正直なところ、今日の今日でセックスになるというのは僅かな可能性だと思っていた。
だけど準備をしないことは不誠実だと思って一応持ってきてよかった。
サイズがサイズだけにちょっと値が張ったが、入るヤツがあってよかった。
「でもごめん……私の方がもっとエッチかも」
「ん? なんで?」
「えっと……実はね……ピル、飲んでるから……。準備万端でした~……なんちゃって」
「
「え、えっと、
「姉ちゃんが?」
「うん。卒業旅行のこと話した時から。そのおかげで嫉妬されちゃって。ここ最近ずっとウチに来てエッチ迫られちゃって」
「何やってるんだよ姉ちゃんめ。だからこの間ウチでもやってたのか」
「うん、あれは私が悪かったの。順平ちゃんが一緒にご飯作ってくれたでしょ? 嬉しくて浮かれちゃった。順平ちゃんに食べて欲しいって思いながらオムライス作ったから、
「なるほど。あの会話はそういうことだったのか」
「あはは。責めないであげて。なんだかんだで順平ちゃんとの仲を応援してくれてたから」
「なんだかさっきまでファーストキス無理やり奪った姉ちゃん憎しだったけど、急に可愛く思えてきた」
「うん。本当にそう。ファーストキスの時に本気で泣いちゃったから、それ以来本当に嫌がることは絶対にしないし、今日のことも色々準備してくれてたから」
「そうか。ちゃんとお礼言わなくっちゃな。じゃあ、コンドームは無しがいいって事でいいんだよな?」
「うん。初めては、直接感じたいって思ってたから……きっと私の方がエッチなんだよ」
「ははは……分かった」
俺は取り出したコンドームをそっとカバンにしまい、
「
「う、うん♡ 順平ちゃんの男の人、私に感じさせてください♡」
起き上がっていた
「
「うん、好き……順平ちゃん、しゅきぃ♡ ……幸せぇ♡」
「ふわぁ……幸せぇ♡ 順平ちゃんとこんなにキスができるなんて、本当に夢みたい♡」
「俺もだ……。ぶっちゃけ
「本当に……? でも
「うん。彼女達もそうなんだけど、それはなんというか、説明し辛い感情の問題というか……幼い頃からずっと抱いてきた感情だから。正直、
「嬉しい♡♡ 私、順平ちゃんの好みの女に、なれてるんだ♡」
「どんな言い方をしても誰かに対して不誠実になる気がしてるから、あんまり言葉にはしなかったんだけどな」
「私は、嬉しいよ。……順平ちゃんの好みの女になれて、凄く嬉しい。もうそれだけで胸いっぱいに幸せだから。順番とか、経緯とか、そんなの気にしないよ」
唇同士が擦れ合っていくうちに、
その表情は頬が紅潮して目が潤んでいる。
「比べちゃいけないって分かってるけど……
「へえ。どんな風に違うの?」
なんだかここまで来ると興味が湧いてくる。
俺は
「
男冥利に尽きる言葉を浴びせかけるように紡いでくれる
あの姉ちゃんに勝ったような気がして妙に気分が良かった。
俺はますます激しく
体感で30分ほどだろうか。俺たちはキスだけで時間を忘れそうになるくらい夢中に互いを求め合った。