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第35話 月夜に濡れた処女(おとめ) その4


「改めて見ると、凄いボリュームだな」


「は、恥ずかしい……男の人に、いつもジッと見られるから」


「いやだったか?」

「うん……ぁ、でも、順平ちゃんは別だよ……。なるべく凝視しないようにしてくれてたのは知ってるから」


「悪い。きっと嫌だろうからなるべく見つめないようにはしてたんだが、どうしても目が行ってしまってな」


「うん。順平ちゃんなら、いっぱい見て良いよ。むしろ見て欲しい……、なんでこんなに大きくなっちゃったんだろう」


「重たくて大変だっていうしな。いつも肩重そうにしてたし」


 実際こんな重たい脂肪の塊がぶら下がっていたのでは肩が凝ってしょうがないだろうな。


「順平ちゃんの、男を、感じたいの、優しくしないでいいから」


「いいのか? あんまり強いと痛いって聞くが……?」


「いいの……私も、よく分かんないけど……でも、順平ちゃんには、力強く求めて欲しい、かも……。順平ちゃん、おっぱい、好きだよね?」


「何故バレたし……」

「ふふ……知ってるよ……順平ちゃんの好み、知ってるからぁ……くびれ作るように、頑張ったんだよ……大っきいおっぱいが好きなことも、知ってるからぁ……」


 感動的だ。小春こはるは可愛い。それは十分知っているが、その根源が自分の為に頑張った結果だと知ったら、こんなにも嬉しいものだなんて。


◇◇◇


「凄い感度だ」

「こんなの初めて♡」


 なんだか言い知れない気分の高揚を味わった。

 アレだ。これは奪い取る快楽というものなのだろうか。


 世の中に寝取りだのなんだのという愚かしい性癖が横行するのはこういったヒリつくような昂揚感にハマってしまうからなのかもしれない。


 どうやら小春こはるはかなり強く愛撫される事を好むらしい。


 テンション上がってますます強く揉みしだくと、そのボリュームのスゴさがよく分かる。

「なんだか姉ちゃんから小春こはるを奪い取ってるみたいで興奮する」

花恋かれんちゃんには悪いけど、して欲しいかも♡ わたし変態なのかな。順平ちゃんに奪われるって思うと、凄く興奮しちゃう♡」


「じゃあ俺も同罪だ。姉ちゃんに小春こはるの初めてを奪われたのが悔しくなってきた」


「ふふ、そんなこと言われたら、奪い返して欲しいって思っちゃう」


「悪いな姉ちゃん。小春こはる奪い取らせてもらうぜ」


 俺、後で殺されるかもしんねぇな。寝取りなんてするもんじゃない。


 正直テクニックどころではなかった。

 急激に湧き上がってきた”姉ちゃんから奪い取る”ってプレイが俺を衝動的な興奮に掻き立てたのだった。


 小春こはるの肌一つ一つが愛おしく、その柔らかさが自分だけのものではないことが悔しくてたまらない。


 小春こはる小春こはるで”上書きされる感触”がたまらなく興奮するらしい。


 何度も何度も”奪い取って”と懇願し、乱暴に揉みしだく俺の愛撫で絶頂を繰り返した。

 小春こはるはとんでもなく敏感だった。


 だが、それは姉ちゃんに開発されていたからか? と言われれば違うらしい。


 姉ちゃんとのエッチは小春こはるの方から触るだけという約束でしていた。


 時折胸を触ったり吸ったりはしていたそうだが、あまり気持ち良いと感じた事はなかったらしい。


 だから、快感はオナニーのみだが、小春こはる自身はここまで激しく絶頂したことは無かったそうな。


 力強く、優しさの欠片もないほど欲望のままに覆い尽くされる事に強い興奮を覚え、耳元で【俺のものになれ】【奪い取ってやる】などと囁くと激しくイキ狂った。


 レイプ願望とは違うだろうが、どうやら小春こはるは強く求められるセックスに興奮する性質のようだ。


 姉ちゃんは身体が小さいのでそういった迫力は感じなかったという。


 普段の姉ちゃんはドS将軍だというのに。ベッドの上では意外にネコなのだ。


「順平ちゃんのたくましい男の人、もっと感じさせて♡ 私の感覚、奪い尽くして♡ 花恋かれんちゃんを上書きして♡」


 哀れ姉ちゃん。小春こはるはもう姉ちゃんの愛撫を忘れたがるほど俺とのセックスに夢中になっている。


 だけど、それは忌避するようなものでは全然なくて……。


「これぇすごいよ……花恋かれんちゃんの、言った通りだった」


「どういうこと?」


花恋かれん、ちゃんがね……順平ちゃんのセックス、きっともの凄いから……順平ちゃんに寝取ってもらう時のために、気分を盛り上げておけってぇ」


「なんだそりゃ……姉ちゃん寝取らせでもしてるつもりなのかな?」


「えへへ……それは、本人に聞いてみないと分かんない。でも私、順平ちゃんの女にされてるって思ったら、凄く感じちゃうの……」


 マジか……。なんだか言い知れぬ興奮を覚えてしまう。

 俺色に染めているとでも言えばいいのか。

 姉ちゃんのカラーに染まっていた小春こはるを塗り潰していく感覚は、確かに凄まじい興奮と快楽を俺にもたらしてくれた。


 これが他の男だったら業腹ものだったんだろうけど、相手が姉ちゃんなら"プレイ"、つまりお遊びだと割切ることができそうだ。


「順平ちゃんが強く求めてくれると、『ああ、私は女なんだ』って実感できて、凄く濡れてきちゃう……、私、身体が大きいから、私より大きな身体の順平ちゃんに、支配されたいって、思ってるのかもしれない」



「なるほどな。よぉし。それじゃあ今日で小春こはるの何もかもを姉ちゃんから奪い尽くしてやろう」


「うん……奪ってぇ♡ 順平ちゃんの全部で、私を染め上げてぇ♡」

「いいぜ。もっと愛撫したいところだけど、正直俺も我慢の限界だ。今度は小春こはるが自分から俺色に染まる番だぜ」


 その言葉の意味を一瞬理解できなかった小春こはるだが、後ろから抱き締めて腰の後ろに当たっている“ソレ”の感触で思い当たったようだ。


「うん♡ 順平ちゃんに、初めてのご奉仕、する♡ ねえ順平ちゃん……命令して♡」


「命令? 小春こはる、何を言って……」


「うん。奉仕しろって。【順平ちゃんの女】だって実感が欲しいの」


「なるほど」


 言いたい事は分かるが、即座に適応するのは難しい。が、何故だかスゴく興奮している自分がいた。


 やはり小春こはるの性癖もかなり極まってるな。普通は初めてで命令して欲しいなんて言わないだろう。


「順平ちゃん、昔から私のこと思ってくれて、自分できめられない私を助けてくれた。いつしかそれが、スゴく気持ちよくなっていっちゃった。順平ちゃんに引っ張ってもらうことが、スゴく心地いい」


 自分で決められないっていうのは、自己主張ができない小春こはるを放っておけなかったっていうのが大きい。


 それが小春こはる自身の自立を遅らせてしまうし、彼女のためにならないという周りの意見もあったが、俺はそうは思えなかった。


 うぬぼれるつもりはない。だが、小春こはるは確実に俺がそばにいなければ良いことにはなっていなかったと思う。


 小春こはるはそのフェロモンムンムンの天性の魔性のせいか悪い男を引き寄せやすかった。


 だから俺がそばにいて、守る必要があった。


 少なくとも、俺がそうしたいと思ってやっていた。

 小春こはるはそれが心地よいと感じていたらしい。


 それが長じて、命令して欲しいになるわけか。繋がるような繋がらないような。


 依存という感情が極限まで高まって、従属に近い感情にでもなったというのだろうか。


 だが、小春こはるにとってはそれが真実なのだろう。

 そして、俺も結構そういうのが好きらしい。


 思わず股間がグッと硬くなるほど、興奮が強くなった。


「わかった小春こはる。俺に奉仕しろ」


 俺は立ち上がり、浴衣の帯を外す……。小春こはるは俺の前に膝を立てる。


「はい♡ ご奉仕、いたします♡」


 なんという嬉しそうな顔だろうか。


 恍惚に染まった表情で頬を紅潮させながら、俺の股間に顔を埋めていく。


 その瞳の奥には、有紗ありさ希良里きらり達と同じように、淡い桃色をした光が宿っているような気がしてならなかった。



――――――――――


※後書き※


 間もなく年末。というわけで新作始めました!

 読んでください!


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