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第52話 姉ちゃんのレアな光景


「そうか、そうだったのか」


 姉ちゃんの独白を聞いて、俺は如何に多くの人に愛されているのかを理解した。


 花恋かれん姉ちゃんは、確かに自分が愛されたいが為に周りを巻き込んだという見方もできる。


 だけど、それを誰が批判できようか。

 誰だって自分だけが良いに決まってる。その想いを押し殺してでも四人という選択した。俺にとってこんなに素晴らしいと思える選択肢があろうか。


「姉ちゃん、ありがとう。俺、嬉しいよ」


 俺は姉ちゃんを強く抱き締める。あれだけ強いのに、この華奢な肩はどうだろう。


「姉ちゃんの肩、こんなに細かったんだな……」


 こんな小さな肩からどうしてあんなパンチ力が生まれるんだろうか。


「姉ちゃん」

「うん……。順平、好きだ。こんなバカな姉ちゃんでも、好きになってくれるか?」

「ああ。俺も覚悟を決めるさ。四人全部愛してみせる」


「じゃあさ、順平……。私の初体験……お願いしたいやり方があるんだけど、いいか?」


「ああ、いいぞ。なんでも言ってくれ。姉ちゃんの無茶振りには応えるのが弟の役目だからな」


「へへ……♡ じゃあ今週末楽しみにしてろよなっ♡」


 ニシシ、と悪戯っ子みたいな笑いで歯を見せる姉ちゃんの可愛さに下半身が反応してしまった。


「あうっ……なあ順平……」


 そのときの姉ちゃんの顔を、俺は忘れることができないだろう。


 トクトクとせり上がってくる扇情的な衝動が胸を熱くする。


「なんだい姉ちゃん」


「その、それ……、見ても良い?」

「昨日までけっこう見まくってきたじゃんか」


「そうなんだけどさ、一人だと、まだじっくり見た事ないしさ……それにその……ごにょごにょ」


 姉ちゃんはなんでか口ごもってしまう。恥ずかしそうに胸板でもぞもぞしている。


「二人きりでエッチするときもくるかもしれないし……」


「姉ちゃん可愛いかよっ!!」


 なんだよこの可愛い生き物は。


「うひゃぁあうううっ!! 覆い被さるんじゃないぃいっ!」


 可愛い姉ちゃんを抱き締めない理由がどこにあろうか。


 俺は立ち上がって姉ちゃんの目の前に股間を突き出した。

 仁王立ちである。


 なんだか姉ちゃんから優位性を奪取したみたいでちょっと気分いい。



「さあ見てくれ。好きなだけ見てくれ」


 後でぶん殴られても構わぬ。俺はこの可愛い姉ちゃんを全力でイジることにした。


「うう、じ、自分で脱がせってこと?」


「俺が脱いだ方がいい? 早くしてくんないと勃起しすぎて脱がせにくくなっちゃうぜ?」


「や、やるよ……。やりゃぁいいんだろ……、いや、やらせてほしい」


 まさか姉ちゃんからお願いされてアレを見せる時がやってくるとはな。世の中何が起こるか分からない。


 ぎこちない動きでズボンのホックを外し、脱がされていく。

 なんだかそれだけでズクズク欲望が鎌首をもたげた。


 すんげぇ興奮するな。俺は変態に違いない。


 姉ちゃんは握力も化け物クラスだから、ここでからかうのはよそう。


 俺の息子が物理的に死亡する事態だけは避けなければ。


「姉ちゃん、俺座った方が良いか?」


「そ、そうだな……。ちょっと位置が高くて大変だ」


 背丈の違いがあるので俺が立っていると姉ちゃんは膝立ちでも大変である。



「うわぁ……やっぱり間近で見るとすげぇ迫力だ……。同人誌とか目じゃねぇな」


「どうやら大分デカい方らしいな俺は」

「だなぁ……これはちょっとデカ過ぎるぞ。あたしの身体に入るのかなコレ……」


 頬が赤らんで段々顔が近づいている。


 姉ちゃんがしおらしい。可愛すぎるぜ花恋かれんちゃんは。


「なあ、ちょっとだけ、触ってもいい?」

「いいぞ、いくらでも触ってくれ。でもやさしくな」

「まだ手とか口は勇気が出ないから、こっちなら」


 そういって俺に跨がってくる姉ちゃん。


「じゃあどっちが上になる? 俺が寝転がろうか」

「う、うん。頼む……」


 モジモジと恥ずかしそうに俺に跨がる姉ちゃんであるが、何故だか腰を下ろすのを躊躇しているようだ。


「どうした?」


「あ、あのさ……脱がないとダメだよな」

「まあそうだね……もしかして裸見られるの恥ずかしい?」


「う、うん、一人だと、まだ怖くて」


 可愛いかよっ!! なんだかこの姉ちゃんはずっと見ていられるな。


「あ、じゃあさ、姉ちゃんってスカート持ってる?」

「え、も、持ってるけど……何するの?」


 ◇◇◇◇◇


「お、お前って結構フェチがエグいよな」

「そうか? 普通だと思うけどな」


 姉ちゃんにロングのワンピースを着せてみた。これで接触部分を見なくて済むので少しは恥ずかしさも軽減されるだろう。


「じゃあ姉ちゃん、パンツ脱いで」

「わ、わざわざ宣言するなよっ……。恥ずかしいんだぞ……振り回したお詫びとはいえ、言うんじゃなかった……」


「姉ちゃんがエッチな事に慣れてない今しか見られないレアな光景だからなぁ」


 ワンピースの裾を上げて手を突っ込んでいく姿は中々にクルものがあるな。


 レアな光景を見せてくれる姉ちゃんの、今しか見られない姿をしっかり目に焼き付けておかねば。


「姉ちゃん、俺の目を見ながら脱いでくれ」


「うっ、ま、マジかお前……、ううう、見られてること自覚して余計恥ずかしい……。うきゅうぅ……んっしょ……」


 子供みたいな声を出しながらパンティを脱いでいく姉ちゃんに疼きが強くなる。


 そして……。


◇◇◇


「ああ……やっちまったぁ……姉ちゃん」


「じゅ……順平~~~っ」

「だから言ったのにぃ……はひぃ」


 怒りの形相で拳を振り上げる姉ちゃんだが、プルプルと震えながら徐々に収めていく。


 何が起こったかといえば、俺の上に跨がった姉ちゃんと擦り合ってみたわけだ。


 そしてお互いが念力を集中してビキビキドカーンで大噴火の結果、姉ちゃんのワンピースをドロドロにしてしまった。


「うう、こっちが言いだした手前、怒るに怒れない……」

「ごめん姉ちゃん。コンドーム付ければ良かった……」

「いいよ。気持ち良かったからイーブンだ……はふぅ、これがセックスかぁ……本番はもっと凄いんだろうなぁ……」


「どんな風に初体験を捧げてくれるのか、楽しみだ」


「へへ……期待してろよ♡ にしても、ドロドロだぁ……このワンピースお気に入りだったのにぃ」

「なにげに俺とのエッチでお気に入り着てくれる姉ちゃんが大好きだ」


「くぅっ、嬉しいのに複雑だぁ……取れるかなぁ……間近で見るととんでもない量だ……小春こはる、こんなの全部飲んじゃってるのかよ」


「ああ。小春こはるは凄いよ」


 流れ出したアレを掬い取り、口の中に入れた。


「うえぇ、やっぱり生臭い……。こんなのゴクゴク飲めるなんてみんな凄いなぁ……」


「まあ普通は飲むものではないしなぁ……俺も凄いと思うよ。これに関しては本当に」


 一度自分で口に含んで見たことがあるのだが、凄まじい生臭さとエグ味で卒倒しそうになったものだ。


「我ながらこんなものが身体からドクドク出てくると思うとなんか変な感じだな」


「改めて順平の精力はすんげぇと思う……。ふひぃ、なんか本番が不安になってきた」


「とりあえず母ちゃんにバレないようにそのワンピース洗いに行こうか……」


「そうだな……」


「「はぁ……」」


「ぷっ……」

「ははは……なんかあんまり色っぽくならないな、俺達」

「はは、そうだな……でもさ、やっぱり順平じゃなきゃ、駄目だよあたしは……。きっと普通に生きてたら彼氏なんかできてた気がしないや」


「そうか。まあ、姉ちゃんの暴虐ぶりを制御できるのは俺くらいのもんだろうしな」


「なんだよ~っ」


 二人で笑いあって、夜は更けていった。

 週末の本番に備えて気持ちは高まり、俺達の仲は深まっていった。


 ちなみに母ちゃんにはガッツリバレて二人してからかわれた……。母親公認の関係になってしまった俺達である。


 恥ずかしいったらないぜ……。


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