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第65話 楽しい楽しいゲーム大会


「三人とも、免許取得おめでとう~~」


 有紗ありさ希良里きらりがクラッカーを鳴らして祝福の言葉を贈ってくれた。


「二人ともありがとう♪」


「無事に取れてよかったね」

「ウチは先ににーちゃんの運転堪能させてもらった~」


 希良里きらり小春こはる、姉ちゃんの三人が準備してくれたパーティー料理を楽しんでいた。


 歓談を楽しみながら料理に舌鼓を打ち、楽しい時間は過ぎていく。


「さあさあっ! お腹も良い感じに膨れてきたところでぇ、ゲーム大会を始めよっかぁ」


 テンションの高い有紗ありさに釣られて”いえーい”なんて言ってしまう。


有紗ありさちゃん主催の~、王様ゲームッ!」


「いえーい!」


 王様ゲームと言えば大学に行ったら飲み会とかもあるだろうし、そういうのになれておいた方が良いかもね。


 まあ、サークルとか入るか決めてないし、ヘンテコな誘惑も多そうだしな。


 俺も小春こはると同じでアルバイトとかも興味あるし、今から楽しみではある。


「さあさあ、みんなこのお箸のクジを引いてね。先端に赤いテープ貼ってたら王様だからね」



 そんな訳で始まった王様ゲーム。参加するのが全員恋人っていうのはちょっとワクワクしてしまうね。


「あ、にーちゃん。エッチなのはまだ禁止ねぇ」

「わ、わかっておりますとも」


 考えを見透かされてちょっと恥ずかしい。


 いや、まだって事はいずれいいのかっ!?


 嫌が応にも期待が高まってしまう。


『王様だーれだっ!』


「最初はウチだ~~っ!」


 まずは有紗ありさが王様になったようだ。いったいどんな命令をしてくるのか。


「そんじゃぁねぇ、1番が3番のモノマネをする~」


「モノマネかぁ。さて、誰が何番だ?」


 俺は自分の割り箸クジを確認した。そこには4番と書かれており、俺は該当者ではなかったらしい。


「えっと、私が1番です……」


「3番はアタシだなぁ……。小春こはるがアタシのモノマネをするってことか」


「うう、モノマネとか恥ずかしい」


「ほらほら小春こはるちゃん。王様の命令は絶対だぞぉ」

小春こはるちゃん頑張ってっ」


「う、うーん、えっと、それじゃあ、希良里きらりちゃん、手伝ってくれる」

「うん、いいよぉ」


 小春こはる希良里きらりにソファに座るように指示を出すと、その膝の上に頭を乗せる。


 ちょうど小春こはる希良里きらりに膝枕をしてもらっている形になったのだが、何を思ったのは膝を抱えて身体を小さく丸めた。


 そして両手をぶりっ子のように口元に当て、希良里きらりの膝にスリスリと頭を擦りつけ始める。


「こはる~んっ♡ ふとももムチムチ~。おっぱい吸いたいおっ(^ω^)」


「ぷっ、あはははっ! それって甘えてる時の花恋かれんちゃんなのっ?」


「ご飯の後とかエッチの後とかこうなるよ」


 小春こはると姉ちゃんのカップル的日常がこんな風になっているわけか。


「姉ちゃんあんな風になるのか」


「う、うるせぇっ」


 バツの悪そうに赤面して姉ちゃんを見つめてみた。

 あんまりからかいすぎると殴られそうなので密かに笑いを堪えておこう。


 ちなみに俺は姉ちゃんから八つ当たりの肘打ちを食らって悶絶している最中だ。


「次いくよ~」


『王様だーれだっ!』


「おっ、次はアタシだな」


 次の王様は姉ちゃんだった。


「ふーむ。ではまず軽いジャブから入れるとしようか。4番が王様の肩を揉む」


「四番、俺だ」


「順平かよ。ほれ、王様は肩が凝っておるぞよ」


「ははぁーっ」


 恭しく礼をして姉ちゃんの後ろに回る。

 小さな肩は一見華奢だが凶悪な密度で筋肉が詰まっている。


 この肩が俺を卒倒させるほどのパンチ力を生み出すというのは未だに信じられない。


 理不尽にもほどがあるぜ。


「おー、気持ち良いぞ順平」


 母ちゃんの肩もみ係を一手に引き受けていた俺としては凝っている肩とそうでないものは一目瞭然だ。


 何しろウチの母ちゃん、有紗ありさの母ちゃん、希良里きらりの母ちゃんに小春こはるの母ちゃんまで、母ちゃんズの肩は全て知っている。


 古武術の道場で人間の身体の構造については教えてもらったし、気の流れとか経絡けいらくと言ったような専門的な事も聞きかじっている。


「ふぅ、んっ……」

「姉ちゃんの肩が凝ってるなんてことは流石にないか」


 とはいえ、手を当てると体温の高いところと低いところがあり、おおよそ低いところに気の流れの悪い箇所があると考えることができる。


「そうかぁ? ぁんっ……あ、あれ?」


 肩が凝ってないとしても、肩と肩甲骨の周りには押すと気持ち良いツボが沢山存在する。


 柔らかいタッチでゆっくりとプッシュして手の平で全体を広げるように接触させる。


「はきゅっ!? んっ、ちょ、こ、こらじゅんぺっ、っぁんっ……」


 さり気なくスペンス乳腺に近いところを刺激しておくことも忘れない。


 こういう時に手がでかいと便利だぜ。


「ぁ、、んぅ、こらぁ、待て順平、ストッ、ピュンっ♡ 、んぅうっ」

「あれ?」


 気が付くと俺は姉ちゃんをソファに引き倒して背中全体をマッサージしたのだが、なぜか顔を赤くして息を弾ませている。


「はひっ……はひぃ……ふぅ、ふぅ」


「にーちゃんの肩もみ、凄くエッチだ……」

「私もやってほしいかも」

「はう……私も……」


 肩こりだけで何故だか全員が発情顔になってしまった。

 他の三人はおっぱいが重たくて肩が凝ることが多そうだ。

 今度ゲームとか関係無くやってあげようかな。


「じゃ、じゃあ次行こっか」


「お、おう」


「ふにゃぁ……」


花恋かれんちゃんはちょっと休憩かな」


 姉ちゃんが復活するまでの間はクジの数を一つ減らして継続することとなった。ソファに座っている小春こはるの膝枕で甘え始めている。


「そろそろ王様に何々する的なヤツも入れてみようよ」

「そうだねぇ」


 と有紗ありさ希良里きらり


 この一言が段々エッチ度を高めて行く事になるとは……。


「王様だーれだっ!」


「あ、次は私……」


 小春こはるの表情が少し赤らむ。どうやら発情しているらしいことが分かる。


「じゃあえっと、1番が、王様にハグしてください……」


「あ、1番ウチだ。じゃあハグしよっか♪」


「う、うん。よろしくお願いします」


 有紗ありさ小春こはるの肩を掴んで身体を滑り込ませていく。

 そのままハグするのかと思いきや、有紗ありさは顔面を小春こはるのたわわな果実にダイブさせ、違う意味でハグをし始めた。


「ハグ~~」

「きゃんっ、あ、有紗ありさちゃんっ」

「ふおおおっ、コレが小春こはるちゃんのおっぱい、略してこはるっぱいかぁ♡」


「こ、こはるっぱいって、ひゃんっ♡ あ、有紗ありさちゃん、くすぐったいよぉ」


「ふわふわ柔らかでボリューム感すげ~。花恋かれんちゃんが夢中になるの分かる~♪ ぐへへへ、これはハマるなぁ」


「はーいはいっ。タイムアップで~すっ!」


 小春こはるのおっぱいの中でムホムホ言っている有紗ありさ希良里きらりが引き剥がす。


 その表情はなんとなく機嫌が悪そうだ。

 他の女に夢中になる恋人にジェラシってしまったというところか。


「やんっ、なに希良里きらり妬いてるのぉ?」


「知りませんっ。ほら次いきますよっ」


 表情をみればプリプリと怒っているのが分かる。


 やはり皆仲良しのハーレムを始めたとはいっても、元々の好き同士カップルが別の相手とあれこれするのには嫉妬が伴うらしい。


 今後の付き合い方として気を付けるべき点だ。

 こういう所はこのハーレムの中心に添えられた俺が気を付けていかないとな。


 ここから俺達のゲームは、一層エッチ度を増していくことになる……。


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