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第68話 春休みを満喫する


 卒業式が終わり、大学生活が始まるまでの約1ヶ月。俺は少々長い春休みに突入していた。


 指定校推薦ということで大量に宿題が出ている俺と小春こはるは提出する課題をこなすために勉学に励む。


 今日は俺と小春こはるの二人で我が家での勉強会だ。ちなみに実家だ。


 キラキラアリスの二人は学校が終わったらモデルのバイトが入っているため夜まで帰って来ないので、たまには実家に戻ろうということで姉ちゃんに呼ばれてきた。


「順平ちゃん、ここ、どうかな?」


「どれ? ……うん。この数式は合ってるよ。ちょっと引っかけ問題みたいになってるな」


「ちょっと迷ったんだよね。さすが順平ちゃん頭良いね」


「文系は小春こはるの方が得意じゃないか。俺漢文って苦手なんだよなぁ」


 俺の部屋でテーブルを囲んでテキストを広げて二人で問題を解いていく。

 各々で得意分野が違うのでお互いに補い合って次々に問題を解いていき、順調にいけば数日で課題は終わりそうである。


「今頃他の皆は受験の追い込みでヒーヒー言ってる頃だなぁ。俺ら指定校推薦で良かったぜ」

「ふふ。そうだね。順平ちゃんといっぱい遊べるの嬉しい♪」


「そうだなぁ。混み出す前にどっか出かけておくか」


「うん、いいね。水族館とか行きたいかも」

「おいこらお前ら。二人の世界作ってんじゃねぇぞ」


 姉ちゃんがブー垂れて頬を膨らませている。決してないがしろにしていたわけではないが、俺と小春こはるはどうにも二人の世界に没入してしまうことが多いようだ。


 俺達としては別段普段通りだったのだが、多分こういう空気感が”夫婦めおと”と呼ばれる所以なのだろう。


「ごめんね花恋かれんちゃん」


小春こはるは悪くない。順平が悪い」


「そげな理不尽なことを……」


 姉ちゃんは俺を押しのけて小春こはるのおっぱいにダイブしている。小春こはるも姉ちゃんには甘いので拒むことなく頭を撫でている。


 どっちが年上だか分からないぞこれでは。


「そろそろお昼にしよっか」

「今日は姉ちゃんの手料理が食べたい」


「あん?」


「姉ちゃんの料理が食べたいッ! 食べたいのっ!」


 実は姉ちゃんは甘えたがりであるが、甘えて欲しがりでもある。弟に対しては年上ぶりたい気持ちが強く、俺がおねだりすると嬉しいらしい。


「ったくしょうがねぇな。今日は簡単なもので良いだろ?」

「うん」


「分かった分かった。ちょっと待ってろ」


 母子家庭で仕事多忙な母ちゃんが家を空けることが多かった我が家では、自然と姉ちゃんが料理を担当することが多かった。


 まあ俺も手伝わされてそれなりにできるようになったものの、やはり姉ちゃんの腕には敵わないのである。


「あり合わせでなんか作るか」

「姉ちゃん姉ちゃん」


「あんだよ」

「裸エプロンで料理してほしいって言ったら怒りマシダダダダダッ!! イデデデデッ! 冗談だってばっ! ギブギブッ!」


「お前はマジかっ!? マジで言ってんのかそれっ、あああんっ!?」


 お願い事を言い終わる前に腕ひしぎ逆十字固めで関節をめられ悶絶する。


「ひぎぃいいっ!!」



 こんなことをする姉ちゃんだが照れ隠しなのを俺は知っている。この技が解かれる頃にはなんだかんだ願いを叶えてくれるのだ。


「なんて思ってるんだろバカ順平ッおうこらぁっ!?」


「って言いながら最後はやってくれる姉ちゃんが好きだがががあがっ!?」


 更に引き締めが強くなった。どうやら裸エプロンは敷居が高いらしい。


 そんな訳で今回は却下されてしまったが、粘り強くおねだりすればいつか折れてくれると信じて打診を続けよう。


「いい加減にしろドスケベッ」


 ってなことを考えていたら追加の蹴りをくらった。なんで考えてることが分かるんだろうか。


「ふう、痛かった」

「大丈夫順平ちゃん」


「痛いよー小春こはる~。慰めて」


 冗談めかして小春こはるの爆乳おっぱい。略してこはるっぱいにダイビングしてフカフカの感触に癒やしを求める。


「うんうん。よしよしだよ」


「ああ、なんて天使なんだ小春こはるぅ」


 天使な小春こはるのこはるっぱいをクンカクンカしながらジクジクと痛むアゴを癒やした。


小春こはるは裸エプロンしてくれるか?」


「ふえっ!? う、うん……。恥ずかしいけど、順平ちゃんが喜んでくれるなら、いいよ♡」


「やっぱり天使だ小春こはるぅ。じゃあ今度の二人の時間の時に頼む」


「うん。頑張るね」


 小春こはるは男を駄目にするタイプの女な気がする。俺の我が儘なんでも叶えてくれるからなぁ。


 まあそれでも俺自身がしっかりやっていればいいし、何しろ姉ちゃんがいるから駄目なことにはならないだろう。


 普段は恥ずかしがり屋なのにスイッチが入るとあらゆる奉仕に躊躇がなくなるのが小春こはるの凄いところだ。


 そして、小春は他の誰もできない事でも必ず叶えてくれる。

 もしも他の三人に言いにくい性癖があるなら、自分に一番に伝えてほしいと、卒業式デートの時に言われているのだ。


小春こはる、なんかお返しにして欲しいことあるか?」


「ふふ。じゃあ、今度私の願望叶えてほしい、かな」


「おう、いいぞ。小春こはるはどんなことしてみたい?」


「えっと……その」


 恥ずかしそうにハニカミ、普通の声では憚れるのか部屋の中であるにも関わらず耳打ちしてくる。


「(……縛ってもらったり、またお外で、とか……順平ちゃんにいっぱいイジめてほしい、の♡)」



「なるほど。確かに興味深いプレイだ。小春こはるの願望は全部叶えるためには、希良里きらり参謀の力が必要だろうな」

「あはは。希良里きらりちゃんも一緒にやりたがりそうだよね」


 実を言うと、希良里きらり有紗ありさは一緒になって少しハードなプレイにも挑戦している。


 具体的にはお尻だ。もう一つの童貞を捧げた時の様子はいずれ語るとして、新たな境地を発見した俺たちにハードなプレイへの抵抗は確かに少なくなっている。


 縄で縛ったりバイブ使ったり。

 人数が多いので道具を使ったプレイも徐々に覚えていきたいところだ。


「うふふ。やってみたいこと、全部言ってね順平ちゃん」


「ははは。そうだな」


 さすがは小春こはる。俺の考えている事はお見通しらしい。

 恐らく希良里きらりの事だから既に情報は共有しているのだろう。


 小春こはるにもそのうち後ろの奴をお願いしてみるのもイイかもしれないな。


「……順平ちゃん」

「うん?」

「お料理できるまで、少し時間あるよね……お口でして、いい? 昨日から生理始まっちゃったけど、ご奉仕、もっと上手になりたいの」


「是非頼むよ」


 小春こはるはとろけるような熱っぽい視線を送ってくる。そんな魅力的な提案をされて断るわけにはいかない。


 あまり無理はして欲しくないが、小春こはるの表情を見る限り止める方が失礼に当たりそうだ。


 俺はベッドに腰掛けて足を開く。小春こはるは直ぐさま嬉しそうにすり寄り、股間に頬ずりし始める。

 こんな仕草一つ一つとっても小春こはるは魅力的に過ぎるのだ。可愛い。本当に単純に可愛いのだ。


「順平ちゃん♡ だ~い好き♡」


 チチチチ……とチャックを口で咥えて引き下ろしていく。


「お、おお、小春こはる……そんなテクニックいつの間に……?」

希良里きらりちゃんに教えてもらったの。順平ちゃん喜ぶかなぁって、日々研究してるんだって」

希良里きらりには敵わねぇな」


「じゃあ、ご奉仕するねぇ♡ すんすん♪ んぅ、嗚呼、ほのかな汗の匂いがして、興奮しちゃう♡」

小春こはるまで匂いフェチになったのかい?」


「そうかも♪ 順平ちゃんの身体の匂いは全部好きになっちゃう♡ すんすん♪ んぅ、クセになりそう……」

「ははは、こそばゆいよ。でもなんか心地良いや」


「ごめんね。これちょっとハマっちゃいそうだよ」

「いくらでも嗅いでくれていいよ。興奮してきた」

「んぅ、本当だ。ムクムク膨らんで来たね♡ じゃあそろそろ……」


 ボクサーパンツの合わせ目に鼻を突っ込んでモゴモゴさせてきた。


 なんちゅうエロい仕草をしてくれるのか。もうそれだけでフル勃起してしまいそうになってくるが、小春こはるがノーハンドで取り出しにくくなってしまうのでググッと堪える。


 ダダダダダダダダダッ!!


 さあいよいよ始まるぞ、といったタイミングで階段を昇る音が大きく鳴り響く。


「おらああああっ!! メシの前に何エロいことやってんだてめえらッ!! チンジャオロース肉無しにすんぞっ!!」


 姉ちゃんに怒られた。甘辛だれの付着したお玉をぶん投げられて小春こはるのフェラは中断となった。

 流石の小春こはるでもこの時ばかりは姉ちゃんに怒られて謝っていたのである。


 姉ちゃんから見えないように『(失敗しちゃった……テヘッ(ペロ))』なんて小声で言われたら抱き締めたくなってしまったことは言うまでもない。


 そうそう、ちなみにお外でどエロい格好のままバイブを突っ込んだ羞恥プレイとか、裸エプロンでラブラブ新婚ごっこをしたりとか。


 それらは全てこの後に実現していくことになるので、そのときになったら語るとしよう。




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