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第70話 ハードなこともやってみたい希良里ちゃん


 春休みまっただ中。


 姉ちゃんが恋人に加わり、ハーレムというものが完成したことを意味していた。


 体が小っちゃいのでハードなことはキツいかと思いきや、さすが鍛えているだけあって姉ちゃんのセックス耐久力はかなりのものだった。


 ぶっちゃけ言うと小春こはる希良里きらりのドM具合より、姉ちゃんのセックスに対する貪欲さの方が勝っているくらいだ。



 しかし、初めてを迎えたあの日から姉ちゃんとはそれほど大きな頻度ではできていない。


 それというのも姉ちゃんは照れてしまい、エッチしたいとは本人の口からは中々言い出せない。


 あの日結ばれて以降、姉ちゃんへのLOVE感情がオーバーフローした俺の方から積極的に誘っているくらいだ。


 それでも誘い続けるとだんだんとほぐれてくる。


 最初は照れているのに興が乗ってくると積極的になってくれる。


 それを助けているのが小春こはるの存在だ。


 姉ちゃんの恋愛バロメーターというか、恋人への感情のバランスは俺と小春こはるがトントンくらい。


 有紗ありさ希良里きらりは完全に俺が上位に来ているのと比べると、小春こはるに向けている比重が大きめだ。


 俺が直接お願いしても中々聞いてくれないことも、小春こはるから言ってもらえばすんなり受け入れる。


 そんなちょうど良いパワーバランスで俺たち三人のカップルは成り立っているのだ。


 まあそれというのも、姉ちゃんの場合は小春こはるに重たく比重を置くことで寝取られプレイの効果を増大させる目的もあったりする。


 姉ちゃんと二人きりでエッチするときはそんなに見せないが、小春こはるが一緒にいるときはその態度が顕著だ。


 だから姉ちゃん的に俺と小春こはるのどっちが好きかと言われれば、条件によって異なるというのが正直なところだろう。


 まあ人の気持ちは数値化なんて出来ないし、本当の意味でどっちがどっちなんて考えたところで意味はない。


 このハーレムにおいてもっとも大切な事は、実はたった一つだったりする。


 それは俺が一番であり続けることだ。


 百合になった理由の大部分は俺に愛されたいためである、という条件があるのだから、俺という男が彼女達がもっとも愛するに足りる魅力的な男であり続けるのが絶対条件である。


 もっと言うなら、彼女達を満たすに足りる存在であり続ける必要が出てくるわけだ。


 ◇◇◇


 さて、前置きが長くなったが今日のメインは希良里きらりの話である。


「にーちゃんにお願いがあるます」


 どこぞのアニメ女児のようなしゃべり方でおねだりをしてくる有紗ありさ


 だが二人の視線を見てみると、お願いがあるのはむしろ希良里きらりの方に見える。


「調教、して欲しいの」


小春こはるに感化されたか? でも以前からそんな感じのことは言っていたな」



「って言ってもウチは何をするか聞かされてないんだけどね。希良里きらりがどうしてもにーちゃんに頼みたいことあるんだって」


 軽いノリの有紗ありさと違って希良里きらりは真剣そのものである。


 最近よく彼女の口から出てくる言葉として、「キャラを盗られた」というのがあった。


 小春こはるを悪く言っているわけではなく、自分の持っていたアイデンティティーが奪われてしまったと感じているらしい。


 もともと奉仕精神の高さが度を超えていた希良里きらり


 しかし最近はそれ以上にパワフルな奉仕者である小春こはるの台頭によって、そのお株は奪われているのだ。


 とはいえ、俺としてはどちらも素晴らしい奉仕者に感じているし、小春こはるにはない大胆さが希良里きらりにはある。


 のであるが、やはり本人にとっては深刻な問題らしく、この頃は少しばかり焦っているように思えた。


 自分では小春こはる一人に敵わないから有紗ありさ希良里きらりで二人セットというのが彼女達のセオリーだ。


 そんな二人からお願いとは、いったい何を言われるのやら。


◇◇◇


「お尻、開発して……♡」

「予想の斜め上だったな」


 まさかのお尻であった。知識としては知っていたが、実際にやろうと思ったことはない。


 サイズ的な問題もあるし、単純に日本人向きのプレイではないと感じていたからだ。


「いやしかし……。俺のサイズ的にかなり無理があるんじゃ」


「ん、多分、大丈夫。ゆっくり掘り広げていけば結構伸びるらしいし」


 確かに洋物の動画ではそういうプレイは度々見かけたりはする。


 外人サイズの極太を咥え込んでいるエグいAVは確かに存在するものの、やはりそれはエンタテインメントの域を出ていない。


「今日いきなり入れたりしなくていいから。兄ちゃんが嫌いならしなくていいよ」

「うーん。正直興味はあるけど……」


 二人を並べてお尻を広げるところを想像するとちょっと興奮してしまう。


 スカトロ系は絶対イヤだけど、お尻プレイは興味の範疇ではあった。


 しかし、やはり普通に考えて俺のサイズ的にしない方が良い気がしていたので、自然に選択肢からは外れていたのだ。


 しかも二人はこの小ささだ。

 ただでさえデカくて大変な俺のちんこが、普通のプレイ時より更に狭そうな穴に果たして侵入出来るのだろうか。


「いやぁ、まさかのお尻ちゃんでしたかぁ~。さすがにウチも予想外だったよ」


有紗ありさもして欲しいのか?」

「う、うーん。ごめん、ウチはちょっと遠慮したいかも」


「うん。私のワガママだから。でも、できれば有紗ありさちゃんには見てて欲しい」


「分かった。じゃあウチも手伝えることは手伝うよ」


 そんな訳で、希良里きらりちゃんの開発プレイが始まった。


「じゃあ、お願いします……」

「よし、じゃあハウツー本に従って順番にやっていくとしようか」


 希良里きらりはベッドの下にある引き出しからプラスチックボックスを取り出し蓋を開ける。


「おおう、こ、これは……」

「うわ、前より増えてる」


 出てきたのは色取り取りのバイブやディルド。

 前に練習で使っていたという俺のを想定したヤツも混じっていた。


 使うたびにしっかりと清潔に保たれているようで、当たり前だがどれも新品のようにツヤがある。


 どうやら有紗ありさの認識より増えているものがあるらしい。


 多種多様な形状のおもちゃの中に、エロ動画で見たことあるお尻用のスティックタイプが散見できた。


「じゃあまずこの細いのから使って……。あ、もうお尻は洗ってあるから」


「お、おう、分かった」


「兄ちゃんやっぱり無理してる? イヤなら気を遣わないで言って」

「いやいや。興味があるのは嘘じゃないよ。でもやっぱり希良里きらりの体は俺と比較するとかなり小さいからさ。心配なだけだよ」


「うん。ありがとう。でもやってみたいから」


「まーでもウチも希良里きらりに賛成かな。なんとなく大丈夫な気がするし、やっぱりウチも一緒にするよ」

「ホントにッ!? ありがとう有紗ありさちゃん♪」


 有紗ありさが参戦を表明すると希良里きらりの表情がパアッと明るくなる。


 やはり興味があることでも一定数不安はあったのだろう。


 二人一緒なら怖くないという感情が見て取れた。


「じゃあ、まずはお尻の洗浄から始めないとね。兄ちゃんごめん。しばらく待っててくれる?」

「おう、ゆっくりでいいぞ」


 さすがにお尻の中を洗浄する様子は見られたくないのか、特に有紗ありさからは絶対にお風呂場に来ないように釘を刺された。


 なんぼなんでも俺だってモラルというものがある。


 愛する二人のであれば汚い場面を見たって幻滅したりはしないが、やはり乙女心としてそんな場面を見られたいとは思ったりしないだろう。


 もしも俺が寝取らせが好きなら他の男に抱かれるのも頑張る、なんて言ってしまう希良里きらりなら、もしかして受け入れるかもしれないが、俺だってわざわざ好きな女の子の汚れたところを見たいとは思わないしな。


 ◇◇◇


「にーちゃんお待たせ~~」

「おおうっ。気合い十分だな」


 そして待つこと30分ほど。


 お風呂から上がって、ついでに体も綺麗に洗ってきたらしい二人は火照った頬のままベッドに並んで座っている。


 しかしその格好に驚いた。


「なんでナース服?」


 ミニスカ食い込みのパツンパツンになったピッチリナース服を着込んだ二人が艶めかしい視線を俺に送ってくる。


「えへへ。せっかくだから、お医者さんごっこ的な?」


「なるほど」


 せっかくなら思い切りプレイを楽しみたいという二人の格好に俺の股間も既に興奮で勃起していた。


「それじゃあ、開発を始めようか」

「う、うん。お願い、します」

「にーちゃん優しくね。いきなり突っ込んだりしないでね」


「もちろん分かってるさ。二人を待っている間に予習しておいたからね」


 待つだけも退屈だったので、ついでにアナル開発の知識をネットの記事でたたき込んでおいた。


「さあ二人とも、お尻をこっちに向けてくれ」


「「はい♡」」


 希良里きらりのおねだりから始まった未知の領域。


 百合ハーレムの開発プレイが始まった。



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