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第※※話 姉ちゃんの・裸エプロン・見てみたい(順平、心の一句) その2




「ちゅ……んぅ~、ちゅ」

「新妻は、なんて呼べばいい? やっぱりハニーか?」

「それは流石に小っ恥ずかしい。それにお前の呼び方はなんかからかわれてる気がするからなぁ。名前で呼べ」

「じゃあ花恋かれんちゃん」


「お前は結婚したら妻をちゃん付けで呼ぶつもりなのか?」

「うーん。でも姉ちゃんと結婚したら、やっぱり姉ちゃんって呼ぶ気がするなぁ」

「ふふ、バーカ。子供が生まれたら混乱するだろー」


「その時はその時で考える。だからやっぱり姉ちゃんがいい」


「仕方ない旦那様だ。こんなに身体がデカいのに甘えん坊で」

「だって俺が甘えられるのは姉ちゃんだけだもん」


「もんって女子か。小春こはるにだって甘えてただろ」

小春こはるの膝枕も確かに極上の癒しだけどさ。でもやっぱり姉ちゃんのが一番なんだよな」


「こんな硬くて筋肉質の膝がか?」


「長年の蓄積だからなぁ」


 姉弟の会話をして、時々ラブラブなキスをして、舌は絡めずに唇を吸い合う。


 言葉による愛撫が気持ちを高めあい、やがて俺達は無言でキスを繰り返すようになっていった。


「そろそろ新妻の旦那様になりきろうかな」

「じゃあせめて名前で呼んでくれよ、ダーリン♡」

花恋かれん


「んっ」

「口開けて」


 やがてその行為は互いの熱量を徐々に高めあい、俺は身を起こして姉ちゃんを後ろから抱きしめる。


「やっと男らしくなったな♡」

「うん。姉ちゃんで十分に癒やされた。それじゃあ花恋かれん。俺の新妻を美味しく頂いちゃうぞ」

「ちゃんと残さず食べるんだぞ、マイダーリン♡」


 抱き締めた姉ちゃんの背中の体温を感じながら、俺はその小さな身体をまさぐり始めるのだった。



「そうだ、ダーリン。デザート、食べるか?」

花恋かれんより美味しいデザートか?」

「ばーか。甘くて美味しいイチゴだぞ」


 俺を振り払った姉ちゃんは冷蔵庫に向かっていく。


 中から取りだした大きめのイチゴのパックを器に盛り、別の皿に砂糖と練乳を掛けていく。


 俺はデザートの準備をしている姉ちゃんを後ろから抱き締めて股間を押し付けた。


「ひゃん♡ こらバカッ。テーブルに持って行くまで待ってろよ」

花恋かれんの可憐なヘビイチゴに練乳かけてパクパクしたい」


「もう、バカ。アタシのイチゴは小さくて食べ応えがないぞ」


「俺にとっちゃ最高級のイチゴより美味だね」


「バカ言ってないで机に戻れって。食べさせてあげるから大人しくしてろ」


 こうまで言われたら大人しく従う他にない。


 イチゴの皿を持った姉ちゃんをお姫様抱っこで抱え上げ、ソファの上に座って抱き締める。


「ほらあーんして」

「あーん」


 練乳と砂糖を掛けた甘いイチゴを口に含み、半分かじってから姉ちゃんの口の中に送り込む。


「はぁ……甘い」


花恋かれんと一緒に食べると格別だな」


「幸せの味がする……もっとちょうだい、ダーリン」

「お望みのままに」


 イチゴをフォークに刺して口に運び、何度もキスを繰り返しながら甘いイチゴを堪能していく。


「どうだ? 最高のデザートだろ?」

「確かに美味しいけど、やっぱり俺にとっては花恋かれんが最高のデザートだ」



 皿を置く間も与えずに姉ちゃんを後ろから抱き締める。首元に吸い付き、片手から練乳を奪い取って蓋を開けた。


 暴れる姉ちゃんを掻い潜って水着を剥ぎ取り、フリルのエプロンだけの姿にしていった。下を脱がすのは後でも良いだろう。

 フリルのエプロンをずらし、ヘビイチゴに練乳を掛ける。


「こ、こらぁ……ホントに掛けるヤツがあるか」

「だってイチゴを美味しく食べるには練乳が一番だもんよ。はむっ」


 姉ちゃんのへびいちごをたっぷりと堪能させてもらった。

◇◇◇


「本当にアタシと結婚したら、幸せにしてくれるか?」

「もちろんだ。姉ちゃんのためならえんやこらってヤツさ」

「バカァ。真面目に答えろよぉ」

「大真面目だよ。姉ちゃんと家庭を持って、子供作って、家と家族のために働く。そういうことだろ」


「それ他のヤツにもちゃんと言ってやれよ」

「分かってる。誰にとっても大切な家族が待ってる家にしたいのさ。姉ちゃんがいて、小春こはるがいて、希良里きらりがいて、有紗ありさがいる家族の家にな」


 それは全員に対してもてる俺の責任だ。

 誰も不幸になんてしない。全員一緒に幸せを作るのだ。


◇◇◇


 それから俺達はたっぷりの時間をかけてラブラブ新婚夫婦ごっこに興じていた。


 最終的に姉ちゃんもノリノリになり、「好き好きダーリン♡ 愛している♡」を連発してくれたのである。


「姉ちゃん、過去イチ最高に可愛くてたまらん」


「ばかぁ……でもぉ……私も、過去イチ順平が格好よく見える……♡ やっぱり、惚れた方の負けだぁ」

「なら後付けで引き分けだな。俺も姉ちゃんに惚れまくってるわ」


「ふへへ……そっかぁ……やべえや、めちゃくちゃ嬉しい……♡」


 姉ちゃんを抱き起こしてゆっくりと余韻を広げ、ピロートークでキスを繰り返す。


 やがて冷めやらぬ熱量が少しだけ落ち着きを取り戻した頃……、そろそろ母ちゃんが帰ってくるので後片付けを余儀なくされた頃だった。


 ガタッ


「「えっ!?」」


 誰もいない筈の我が家に物音がして2人一斉に振り返る。


「あ……えっと……」


 そこにはこちらをガン見して固まっている小春、希良里、有紗の3人がいた。


「ぬおっ!? こ、小春ッ!?」

「あ、あはは。見つかっちゃった」


「ひ、ひゃぁあああ、こ、小春ぅ、い、いつからそこにっ!?」


 姉ちゃんが引きつけを起こしたガチョウのような悲鳴を上げながら慌てて立ち上がる。


「えっと、好き好きダーリン♡の辺りかなぁ」

「ぎゃぁああああっ!! いやぁああああっ!! 後半全部じゃねぇええぁぁかぁぁぁぁああっ」


「ウチらもいるよ~~。いやぁ、新妻ごっこ、堪能させていただきました~」

「好き好きダーリン♡だってぇ。花恋ちゃん、凄く可愛かったぁ」

「兄ちゃんったらぁ、裸エプロンしたいなら言ってくれれば皆で一斉にやったのにぃ♡」


「そうだよぉ。最初にお願いされたの私だったのに」

「いやまあ、姉ちゃんの裸エプロンがみたいという俺のワガママでだな」


「いやぁ、ひうう、うぁあああっ!! 殺せッ、殺してくれえええっ!!」


 パニックを起こしてしまった姉ちゃんが暴れ回るので、4人で力を合わせてなんとかなだめた。


 しかしあられもない姿を見られてしまった姉ちゃんが三日ほど寝込んでしまったので、小春が慰め続けたことを付け加えておこう。


 こうして初めての裸エプロンプレイ、並びに新妻ごっこは全員の知れ渡る所となり、我も我もと求めてくる恋人達と連日シチュエーションプレイを約束させられるというオチで終わりを告げた。


 と言うわけで、姉ちゃんに消えないトラウマを植え付けることになった新妻ごっこはしばらく彼女達の語り草となったことは言うまでもない。


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