目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第※※話 デカくてゴツイ男が変身すると……


 今回は紗理奈さりなの話をしよう。


【ワタシを、調教してくだサイ……ご主人様♡】


 そのように、彼女は言った。まだ恋人になったわけではない女の子からそんなことを言われ、戸惑いはしたものの俺は受け入れた。


 自らエッチを見せて欲しいと懇願し、ソウルメイトと互いを認識する小春こはるとのエッチを見せる仲にまで発展している。 


 紗理奈さりなはすっかり俺とのエッチに興味津々で抵抗がなくなり、ファーストキスの時で既にトロトロのドスケベ顔になってしまうくらいだ。


 大人しくて無口な銀髪美女である紗理奈さりなは、潜在的に性欲が強く、また俺への感情も普通の男とは違うと認識してくれている。

 処女であるのに、ほんの少し触っただけで感じ始めるほど感度が高い。


 あれから幾度にも渡ってエッチに参加した紗理奈さりなはすっかりハーレムの一員だった。


「今日は紗理奈さりなさんから相談を受けてにーちゃんを改造するよーっ!」


 まさかの提案である。


「改造?」


 今日も今日とて紗理奈さりなが遊びに来ており、実はエッチなことをしている事も全員から受け入れられていた。


 有紗ありさ希良里きらり小春こはるとのハーレムセックスを見学した時の興奮の仕方と言ったら凄まじく、思わずそのまま処女喪失でも良いのではないかと、互いに合意しそうになるほどだった。


 だが彼女の処女は若菜わかなと共に、というのが紗理奈さりなの希望であり、俺も彼女も互いに最後までいきたいのを我慢し通していた。



「順平ちゃん、実はね……私、またお外のエッチに興味があるって言ったら、どう思う?」

「そりゃ興奮する。俺もかねてから興味があった」


「うん、だよね。私も今度はもっと冒険シテみたかったから、紗理奈さりなちゃんと一緒にどうかなって思って誘ったの」


「お、おう、なるほど」


「スゴク、興味ありマスッ!」


 普段表情の動かない紗理奈さりなにしては珍しく興奮気味に目が血走っている。

 どうやら相当に興奮が募っているようだ。


「それで、そのことと俺を改造するっていう話とどう繋がるの?」


 有紗ありさ希良里きらりにそれを尋ねる。2人はニヤァと笑いを浮かべて一つのキャリーバッグを持ってきた。


「じゃじゃーんっ! にーちゃん変身セットを用意しました~」


「変身? あ、つまりアレか? 変装して別人になるってこと?」


「正解だよ。にーちゃんってデカいから結構目立つじゃん? だから他の人に発見されたら馬アニキのことがどっかから漏れるかもしんないしさ、いっそがらりと印象を変えちゃえば分からないんじゃないかなって思ってね」


「な、なるほど……」


「今回挑戦するのは過激なお外エッチ。その第一段階で羞恥プレイをやってみようよってことだね」

「羞恥プレイ?」


「うん。まあそれは後で説明するとして、にーちゃんをどう改造するかだけど、メイクのカリスマ、希良里きらり先生お願いしますっ!」


「任されよ~」


 乗りの希良里きらりはメイクボックスを開いてにじり寄ってくる。


「肌を小麦色にしてカラコン入れるだけで大分印象変わると思うんだよね。じゃあ兄ちゃん、こっちに来て。メイクするから」


「お、おう」


「一応胸板辺りまで肌の色変えるメイクするから、シャツ脱いで」


「分かった」


 言われるがままに希良里きらりに誘導され、上着を脱いで彼女の前に座る。


「ゴクリ……樋口サン……やっぱり凄い筋肉デス」

「セクシーだよねぇ。乳首弱いけど」

「はぅっ!」


 悪戯っぽい表情で有紗ありさに乳首を弾かれ、思わず身体が仰け反ってしまう。


「にーちゃん可愛い」

「あとで覚えてろよ有紗ありさ


「はいはーい。じゃあメイクするよー」


 ヘアバンドで髪をアップにされてからパフと呼ばれる化粧道具で粉をはたかれる。


 メイクの達人である希良里きらりの手によって瞬く間に色々と顔に塗られていく。


 そしてクリーム状の何かを手で塗り広げ、俺の顔に広げていった。


「小麦色に見えるダークスキンのクリームを塗ってぇ……うーん、半端だと気持ち悪いし、もう身体全部塗っておこうか。背中も含めて。有紗ありさちゃん手伝って」

「あいあいさー♪」


 2人は実に楽しそうにメイクを進めていった。チューブからしぼり出したクリームを上半身全体に塗ったくられて肌の色が変わっていく。


 なんだか演劇をやる前みたいだ。やったことないけど。


「よし。次は~」


 髪をアップにしたままネットのようなものを被せてヘアピンで固定する。


 そして金色が眩しいカツラを押っ被せて、それもピンで固定された。


「おおっ、すっごい似合ってるぅ」

「にーちゃん金髪褐色でもやっぱり格好いい♡」


「格好いい、デス…」


「ワイルドな兄ちゃん素敵だよ~。そんでぇ、後はこれを付ければ完璧に別人のできあがりだね」


「それは?」


 なにやら複雑な模様のシートを取り出した希良里きらりからそれを受け取るのだが、何の形状なのかよく分からなかった……。

 少し眺めていると、なんだかタトゥーのようなものだと思い当たる。


「あ、これもしかしてシールタトゥー?」

「正解~♪ こいつを腕に貼り付けておけばもうにーちゃんの原型残ってないよ」


「うーむ、なるほど」

「ほらほら、腕出して」



 上半身裸の状態で腕まで褐色になるクリームを塗られた俺の腕にいそいそとシールと貼り付けていく有紗ありさ希良里きらり


 随分と手慣れているようだ。


「なんだか随分慣れてるな」

「ふへへ~。今日の為に何度か練習してきたもんね」


「念入りだなぁ」


 そうこう話しているうちにあっという間に貼り付けが終わり、乾くまでしばらく時間を置くことになった。


「それじゃあその間に小春こはるちゃんと紗理奈さりなさんの改造もしちゃおっか。こっちはメイクと髪型と服装だね」


「そろそろ髪は仕上がったかな?」


 そういえば先ほど有紗ありさが何事かを指示して洗面所の方に消えていったな。

 小春こはる紗理奈さりながいつの間にかいなくなっていたことに今更ながら気が付き、2人の姿を探す。



「お待たせ」

「できマシた……」


「おお、2人とも可愛い~~っ」


 小春こはるの髪は普段はアルビノカラーで、限り無く透明感のあるクリーム色をしているが、ツヤのある黒髪に変わっていた。

 紗理奈さりなもまた銀色の髪を染めて日本人らしい茶色の髪に変わっている。


 2人ともカラコンでも入れているのか目の色が違い、見た目の印象は普段とかなり違う。


「なんかさぁ……こうして髪色を近くしてみると、二人って凄く似てるよね」


「そ、そうかな……」

「コハちゃんと紗理奈さりな、ソウルメイト。前世で姉妹ダッタに違いない、デス」


 確かに。小春こはる紗理奈さりなは人種も髪色も何もかも違うが、こうして特徴を合わせてみると、日本人とロシア人という点を鑑みてもかなり似ている。


 紗理奈さりなはハーフなので半分日本人だ。

 そうなってくると遠縁の血縁者と言っても疑われないし、実際に姉妹と名乗っても差し支えない。


 それくらい二人はよく似ていた。


 性格も性癖も、姿も似ているとなると、本当にそうだったとしても不思議ではないな。


「そいじゃあにーちゃんもカラコン入れようか」

「マジか。コンタクトレンズなんて入れたことないぞ」


「怖いけど慣れればなんてことないよー」


 有紗ありさに促されてカラコンを入れてみる。


 恐る恐るまぶたを指で引っ張って広げながら指を眼球に触れさせた。


「ふうぅ……んぅ、なんか変な感じだ……サングラスみたいに視界の色が変わるかと思ってたけど、案外変わらないんだな」


「真ん中の部分は色が付いてないヤツだからねぇ。小春こはるちゃん、紗理奈さりなさん、どうかなにーちゃん」


 小春こはる紗理奈さりなは俺の姿を見て頬を赤らめている。どうやら悪くないらしい。


「凄いね。ちょっと悪そうな感じがワイルドで素敵だよ」

「そうかな。極悪人に見えたりしないか?」

「順平ちゃんはお顔が優しいからすぐに分かるね」


「そうか、それなら良かった……紗理奈さりな?」


「はぁ、はぁ……ご主人様、素敵、デス……。寝取られモノの同人誌に出てきます」

「おいそれ褒め言葉じゃないからね」


「あ~、でもなんかそれっぽく見えてきたかも、寝取られものに出てくるチャラ男だよねぇ」


「なんか急に俺が極悪人に思えてきたぞ」


「ちょっとスチール写真の撮影してみる?」

「スチール写真?」


「なんちゃってAVのパッケージみたいな。にーちゃんちょっと悪そうな顔してみてくんない?」


「悪そうな顔ってどんなんやねん」


 有紗ありさの悪ノリで始まった写真撮影で俺はパンツ一丁にさせられ、ソファの上に座って紗理奈さりなを後ろから搔き抱いた。


「おお、いいねぇ♪ なんかそれっぽいよぉ」


 シャッター音を鳴らしながら有紗ありさが次々にスマホで撮影していく。


「ちょっと首に舌を這わせてみてぇ」

紗理奈さりな、平気か?」


「はぁ、はぁ、平気、デス……むしろ大歓迎」


「すっかりノリノリだな……」


「嗚呼、私、今から寝取られマス……ご主人様に調教されて、若菜わかなちゃんから奪われチャウ」


 なんかヘンテコな脳内劇場が始まっているが、段々恥じらいを捨ててきた紗理奈さりなは胸をはだけたりスカートをまくったりしてノリノリでポージングしていく。


 流石は現役のモデルだけあって一つ一つのポーズが異様に決まっている。


「それじゃ2人とも私達が準備した服に着替えてね」


 撮影に満足した有紗ありさが持ってきたのは、普段小春こはるが着るようなことはない中々にパリピなコーディネートの衣服だった。


「うわ……こ、これ着るんだ」


「どうせ変装するなら普段の小春こはるちゃんが着ないような服がいいと思って」


 普段の小春こはるはその奥ゆかしい性格ゆえにあまり大胆な露出をした服を着ることは少ない。


 しかし有紗ありさ達が準備したのは、上はヘソ出しのシャツと防寒用の上着。

 そしてボトムはちょっとかがむだけで下着がハッキリと見えてしまうマイクロミニスカート。


「おお、すっごいエロスだ」


 着替え終わった2人の姿はバリバリのパリピである。

 胸が大きい2人なのでその姿は異常にエロい。


「こ、これで出歩くんだ……想定してたのとちょっと違う……は、恥ずかしい」


「ニット帽を深めに被って前髪で隠せばそんなに分かんないって」

「露出、多め、デス」


紗理奈さりなさんはさすが長身モデルだけあって様になってるねぇ」


 希良里きらりの言うとおり、紗理奈さりなは露出の多いミニサイズのデニムスカートを着用しても堂々としている。


「逆に姿勢が良すぎて目立つから、少し猫背を意識するといいかもよ」

「分かりまシタ」


「そして~~、これが露出プレイの極めつけだあああ」


 有紗ありさが意気揚々と取り出したのは下着の形をしたなにか。

 しかし通常のものとは異なり、クロッチ部分に穴が空いて何かを填め込むようになっていた。


「こ、これってもしかして」


「そうっ、ここにローター仕込んでにーちゃんがコントロールするのっ!」

「今度私達もやってみようね♡」


 悪ノリが加速した2人が出したアイデアで、これでもかと性癖を詰め込んだ露出プレイ。


 俺達の大冒険が始まる。





この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?