あの「唯一の光」であった彼女、いつの間にか僕にとっての「神」になっていた彼女はーー
ーー僕を裏切った。
どれほどの夜を泣いて過ごしただろうか。数えきれないほど、死にたいと思った。
――けれど、それでも僕は、彼女が元に戻ってくれると、心のどこかで信じていた。
朝の冷たい風に震えながらも、僕は学校へと足を運んだ。誰かに見られていることも気づかず、ただ、彼女の笑顔が戻ることを願って。
だけど現実はあまりにも冷酷だった。
彼女は、最初こそ「命令されて」僕をいじめていたのかもしれない。
しかし、時が経つにつれ、彼女の振る舞いは明らかに変わった。
命令でもなく、誰かの強制でもなく――自分の意志で、僕を傷つけるようになっていたのだ。
教室の隅で、僕の顔をじっと見つめては冷たく笑い、意地悪な言葉を投げつける彼女。
休み時間になると、誰かと手を組み、僕の荷物を隠したり、悪口を広めたり。
その変わり果てた彼女の姿に、僕の心は何度も裂かれた。
僕は、どこかで理解していた。
これは、もう彼女の中にある感情の問題だと。
僕への憎しみか、あるいは自分でも抑えられない何かの歪みか。
でも、僕はそれを認めたくなかった。
彼女の本当の姿は違うはずだと、何度も自分に言い聞かせた。
そんな苦しい日々が、気づけば一年も続いていた。
何度も心は折れ、何度も立ち止まった。
でも、僕はもう期待することをやめた。
彼女が元に戻ってくれると信じることも、やめた。
裏切られ続けた僕は、ここで一つの決意を固めた。
もう誰も信じない。
そして、僕は心に誓った。
この手で──この世界で、僕にとっての「神」を終わらせるのだと。
そう、自分の運命を背負い、抗うために。
僕は今、神に逆らう叛逆者になった。
孤独の淵で、ただ一人、闇の中に立ち向かうために。