バスセンターから西に向かって、創成川公園を越え、北に向かう。
二人は、航空会社のホテルに泊まるのだと言って。
「大事な話だから、静かな所がいいでしょう、私達の泊まる部屋で話しましょう。」
私は、曖昧に、はいと小さく答え。
すると、ツキコと名乗った人が、
「お腹空いたなあ! ルームサービス頼んであるから、夕食一緒に食べてね。
ワタルさんは、好き嫌いないでしょう。
ま、こちらの調査では、アレルギー無しだったよ。
和食だけど、お肉メインの頼んでおいた。あーあ、お腹空いたわ!!」
二人は、寒いねとか言いながら、腕に掛けていたスーツのジャケットを羽織り。
私は、この人達、北海道の人じゃないなと。私は、暑くてならないのに。
リエと名乗った人は、ホテルに向かって、歩きながら、
「ワタルさん、あなた、スマホか携帯かしらないけど、メール見ないの?」
「いえ、見ます。 派遣の仕事依頼はメールで来ます、だから、見ます。」
「ふーん?! すると、、無視してるの? 」
ツキコと名乗った人が、
「拒否してるんじゃないよね、戻らないんだから。
熊倉三郎君ね、あなたに、かなり、メール送ったみたいよ、、
何度送っても、返信なくて、それで、彼が直接、私達の会に依頼してきたのよ。
あなた、沢山メール届いても、 無視できちゃうの?」
「あ、あの、先輩のメールですか?」
「熊倉三郎君のもだけど、私も、リエさんも、メールしたのよ。」
「あ、私、いろんな事あって、、避けてて。
高校の友達とは、、避けてて。」
ツキコと名乗った人は、がっと振り向き。
先頭はツキコと名乗った人、二番目に私、最後にリエと名乗った人、一列になって、速足で歩いていた。
「あ、もしかして、あなた、メールボックス、振り分けしてるんじゃない?」
「あ、はい、そうです。
母と弟と会社、レストランのオーナー、ナオ、それだけは、振り分け1で、
それ以外は、その他。
なので、その他は見たことない。」
今度は、リエと名乗った方が、
「メールボックス、その他の方、イッパイになってるかもね。
一度、整理したら?」
それについては、返事をしなかった。
今の私には不要だと考えていたから。
だいたい、熊倉先輩は、何を勝手に依頼したのだろう。そういうお節介が、私は嫌いだった。
(つづく)