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第25話  相性 No.22ー15

 急転直下。

「おたすけばあ」の無尽か組織かしらないけれど、

あれよ、あれよと、あっという間に。

夫とは離婚できた。


無理と諦めていた事が、私自身は、何一つ、苦労も努力もせずに、。


結婚して、8ヶ月と11日をもって、独身に戻った。


大介さんのベッドで目が覚めて。

インテリアが全てモノトーン、それも、白を多用していて、白から、薄いグレーで統一されていて


私は、ホッとした。


理恵が車で迎えに来てくれて、大介さんが、ちゃちゃっと作ってくれた、素敵な朝食を3人で食べて。


 キッチンのトースターやレンジや冷蔵庫や炊飯器まで、白から薄グレー、塗りの箸も、お皿も味噌汁用の椀も、みんな、みんな、白から薄グレー


ティッシュペーパーすらも、箱そのままではなく、白い木製のケースに入っていて。


バスルームで、バスタオルもフェイスタオルも、全部、全部、白から薄グレー。

大介さんは、私の指摘に、


「疲れるよな、色んな色が溢れていたら。

僕は、落ち着くから、こうしてる。

いずみちゃんと同じなんだ、嬉しいな。」


夫が、私には色が無い、会社ではシロクロさんと揶揄されていると話すと。


「うーん、人それぞれだからな。

女の人でも、いるよ、カラフル過ぎる人。

服装はダークにしていても、バッグを開けると、何やら、色とりどりに入っていて、ハンカチ、ポーチ、財布、スマホ、キーホルダー、、全部、バラバラにカラフルだったら。


僕は退く。.


僕が思うのは、そういう人は、寂しがり屋、または、本当の意味では自信が無い、人なんじゃないかな。 


 いずみちゃんの旦那さんは、何か強いストレスがあるとかね。」


私は、私の好みを、こだわりを理解してくれた大介さんに感謝した。


それから、理恵の指示にそって行動した。

しばらくは、横浜の実家に行く。

3日間は仕事を休み、その後は、実家から通勤する。


そして、私が悲しかったのは、大介さんの事は忘れるようにと強く言われた事。


理恵は、初恋は実らないのよ。

大介も、苦しんでる。

安定しない職業の画家、それもヨーロッパでのみ密かに知られている画家。


 私の両親は、決して、受け入れられない男だろうからと。


1年も経たないうちに離婚して、また、すぐ、新しい男が現れたとして、頑固で律儀で生真面目な父は、許さないに決まっていた。








       (つづく)


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