目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第27話  相性 No.22ー17

 大介さんのマンションから横浜の実家に来る前に、私の前日まで住んでいたマンションに寄り、当面必要なモノを持ち出した。

理恵は、携帯電話で誰かに連絡を取り、


「今は大丈夫、あせらなくていいよ、旦那は、銀行で仕事中だから。」


 私は、きっと、夫には見張りがついているのだなぁと。

「おたすけばあ」のメンバーは、何人くらいなのかと理恵に聞くと、


「そうね、何万人もいるわよ、今は世界中にいる、、いずみ、大介もメンバーよ。」


何万人もいるのかと、びっくりだった。


「あえて、秘密にする必要もないけどね、誰彼かまわずに、おたすけばあの事、しゃべらないのよ。

うーん、つまり、この組織は、徳川の時代から受け継がれているの、、最近、日本を拠点にした、ある組織ともタッグを組んで、より大きくなったの。

いずみに今回の経費を請求したりは無いから、安心して。


大介だけど、あいつ、子供の時から、神童かと言われた位に、頭良くて、私の自慢の従兄弟だったの、それがね、大学は絶対、美大に行くって、そこから狂ったかな。


超一流大学、国立も私立も受かってたんだよ、それがね、意地を通してさ。

おじちゃんも、おばちゃんも、美大だったら勘当するって。

あいつ、肉体労働してさ、自分で頑張ってて。

私のママは、あいつのこと可愛がってたからさ、、ほっとけなくて、ずっと援助してたんだ。

その恩返ししたいって、あいつもメンバーになったんだよ。

ヨーロッパ中を自由に動いているから、あっち関係の件の時は、かなり役立ってるみたい。

ま、いずみは、安心してて。

私の言う通りに行動してて。

そんなに日数かからないで決着するから。」


私は、うん、うんと頷くだけだったけれど。

大介さんの事を聞いて、ますます好きになり。


「でも、なぜ、大介さんのこと、あのね、、どうして、好きになったらダメなの?」


「解らない? パトロンよ、、大介は、自分で望まなくても、マダムキラーなの、

そのパトロン達、、元貴族のマダム達がね、大介が結婚するなど許さないのよ。

大介も辛いとこね。」


私は、理恵の説明を、半分は理解出来なかった。

パトロンでも何でも、大介さん自身が決める事に口出し出来るものなのかな?

何故、大介さんが、そんな人達に左右されるのかと。

しかし、しばらくは黙っていようと思った。

頭が混乱してきていた。










       (つづく)



この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?