新千歳空港に着いて、涼しいなぁ! が、第一声。
6月29日で、あと1日で7月になる。
だけど、涼しい。東京とは、全然違う。べっとり感がない。
バスに乗る。札幌市内まで、1本で行ける。
私は、キャリーバッグを引きずりながら、支店に行く。
母は、お祖母ちゃんの家へ。
お祖母ちゃんは、お祖父ちゃんが亡くなってから、円山の戸建ての家を売って、南区のマンションに引っ越した。
雪かきが大変だから、マンションの方がいい。
地震を考えると南区だと。
何が根拠なのか、解らないけど。
お祖母ちゃんは、そのように言っていた。
支店は、札幌駅のすぐそばで、すぐ分かった。
新しいビルで、トイレがすごくキレイだった。
ゆったりスペースで、椅子に座って、鏡を見ながら、お化粧を直している女性が何人もいて。
本社と違うのは、ビル全部が同じ会社じゃなく、ワンフロアー、高層ビルの5階だけを使っていた。
ビルそのものは、会社所有で。
私は、挨拶に行く前にトイレに寄り、その新しさと、清潔さ、美しさだけで、来て良かったわと、気分が変わるのだから、単純そのもの。
本社と同じ制服で、トイレ、化粧室で見た女性達は、同じ会社の女子社員だろうけど、
驚いたのは、なーんか、美人ばかりだな! という事。
いい感じで、美人、スタイルも良い人ばかり。
グラマラスという感じの人は、いなかったけど、、これじゃあ、私、負けちゃうなあと。
ドアをノックして、カウンターで受付の女性に名を告げ。
中へ、、キョロキョロ辺りを見て、私は、またまたびっくり。
中年も老年も、若い人も、男性が、素敵で。
あーあ、どうしよう、みんな素敵!!
マサルなんて、別れて良かった、、すごい、素敵な人ばかりで。
私は、単純に、ウキウキしてしまい。
支店長さんも、素敵でしびれてしまい。
「杉下さんでしたね。 忙しい思いをさせましたね。
あなたの机、更衣室、ロッカーなどは、佐々木さんに案内させます。
でね、忙しついでですが、明日は休んで、荷物の整理などなさって。
7月1日から、派遣会社に行って、研修を受けて頂きます。
詳細は、佐々木さんから聞いて下さい。 じゃ、私は、約束があるので、失礼します。」
なんだー?! 研修?! なにー?!
私は、地獄に墜ちた気分で。
(つづく)