目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第40話  ナルシスト No.22ー8


ひっかかる、霞がかかったように、、すっきりしない。

私は、お風呂の湯に、ゆったり浸かり、半分は眠りながら。

私の特技は、眠ることだと。それは、父が言っていた。

尚は、よく眠る。放っておくと一日中寝てると、言っていた。


 お祖母ちゃんが、何故、転勤させられるのかな?

私が勤めている会社に、お祖母ちゃんは、全然関係ないし、亡くなったけど、お祖父ちゃんも、関係ないはず。


何故、急に転勤させられるのかな?

そんな、ヤワな会社ではないと思うけど。

だって、社員だって、何千人もいるし、その中で、新入社員の出来の悪い私を、簡単に転勤?



それと、それと、訴えがあったとか。

マサルに騙されたって、何人かの女性が訴えた。

それ、何故、お祖母ちゃんが知ってるのだろうか。


ザブッと湯からあがり、髪にはバスタオルを巻いて、家から持ってきていたパジャマを着て、

化粧水だけ、バチャバチャ顔にはたいて。

お祖母ちゃんの部屋をノック。



お祖母ちゃんは、神妙な顔付きで、ビーズの整理をしていた。

見ているだけで、細かくて、細かくて、嫌になる。


「尚、これね、ガラスやプラスチックのビーズじゃないんだよ。

華は、ただのビーズだと思ってたみたいだけどね。


 全部、ホンモノ。 パールも、ダイヤも、サファイアも、メノウも、全部、ホンモノの宝石だよ。

その内に、尚のも作ってやるよ。」


そうなの? えっ?! だったら、すごいね、、

そんなの初めて見た、、ホンモノの宝石のビーズ?



お祖母ちゃんは、一体、何者?


夕食のあとに、お祖母ちゃんは、ベッドとチェストくらいはいるね、明日は休みだろ、華と一緒に、安いのみつけておいでと、ポンと50万円をくれた。


それ以上は出さないから、足りない分は華に払ってもらいなさいと言って。


80才に近いはずだけれど、そんな年には見えない。

若々しいし。だけど、笑わない。


私は、忘れない内にと、疑問に思う事を聞いてみると。


「いずれ、知る事になる。

無尽って、知らないかい?

相互扶助、互いに助け合う組織。

今は、いろいろと形は違ってきてるけどね、、徳川の時代から続いている。

私は、元々、石川の金沢の出身、実家は代々続く武家でね。

(おたすけばあ)という組織の一員なんだよ。

陰ながら、困っている人を助けようという組織だよ。」

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?