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ルナリア大陸の種族


■エルフ(エルフ、ダークエルフ、海エルフ)


エルフは、祖神リィナ=セフィラによって創造された「天空の民」を模した種族。

精霊と語らい、自然と深く結びついた存在で、三大神(太陽神、月神、海神)や祖神リィナを信仰する。

精霊魔法を操り、トールキンの現代エルフに近い優雅で神秘的な特徴を持つ。

寿命は無限だが不死ではなく、500歳を過ぎると急速に肉体が老化しはじめ、自ら入寂(自殺)、あるいは病死する者が多い。

稀に1,000年以上生きた伝説的な個体も存在しする。

エルフは環境に応じて三つの亜種に分かれる。


■エルフ 森の民


森の民は、ルナリア大陸に点在する森林地帯に住むエルフの主流派。

リィナ=セフィラの加護を受け、樹木や動物と共生する。

身長は170~190cmで、しなやかで軽やかな体躯。細身だが戦士達はゴリゴリの細マッチョ、三人張りの強弓を容易く引く。

髪は金髪か銀髪、まれに緑系統の自然色、目は琥珀色か銀色が多く、肌は白皙。天空の民の容姿とされている。

精霊魔法は植物や風を得意とし、火の精霊を忌避する。森を燃やすからである。

寿命は500~700年が平均。入寂を選ぶ者は森の奥で「樹化」し精霊と一体化し森の一部となることを好む。

極々まれに意識が残り「樹精トレント」となることがある。


文化・社会

集落は樹上に築かれた空中都市で、木々の枝や蔦で繋がれている。リィナ信仰が強く、祭事では精霊を呼び出し、森全体が光と音楽で満たされる。

職人技は精巧で、木や葉やツルを編んだ装飾品や武器が特徴。

戦士は皆熟練の弓使いであり「翠の射手」と呼ばれ弓術に優れる。

精霊が鉄を忌避する為、精霊魔法で強化した棒術。青銅製ないし銀製の短剣、槍を用いるか。あるいは黒曜石を埋め込んだ凶悪な棍棒を振り回すものもいる。

他の種族(特にドワーフ)とは距離を置き、森の保護を最優先とする。交易は行うが、外部者を集落に招くことは稀。


信仰

リィナ=セフィラを「森の母」として崇拝。太陽神アラスト=ヘリオスへの祈りは豊穣を、月神セリウス=ルナへの祈りは死者の安息を願う。



■ダークエルフ 地下の民


ダークエルフは、地下洞窟や暗い渓谷に住むエルフの亜種。

ユリシア去りし後、地下に適応した一派。

肌は青灰色や黒紫色か褐色、髪は黒、褐色、茶、稀に白や銀、目は赤や紫、稀に琥珀色。

色素が薄めの者はエルフの先祖帰りと言われあまり歓迎されない。

極々まれに白い肌の子が生まれると迫害の末命を落とすか地上へと追放となる。

身長は160~180cmで、森の民より小柄だがより筋肉質。

精霊魔法は土や闇をよく操る。地下世界に適応している為、暗視能力に鋭敏な五感を備え、暗闇での戦闘に優れ、恐るべき暗殺者となる。

寿命は500~600年。衰弱死より病死が多く、地下の過酷な環境が影響。1,000年生きる者は「闇の賢者」と呼ばれ、神秘的な指導者となる。


文化・社会

地下都市は結晶や発光菌で照らされ、迷宮のような構造。社会は厳格な階級制で、魔法使いや戦士が上位。

リィナ信仰は強いが、月神セリウス=ルナを「冥界の守護者」として特に重視する。

武器は地下の鉱物を用いるが、毒を塗った短剣や短弓を使う場合も。

交易では鉱石や結晶を提供し、森のエルフと異なりドワーフと友好的。人間とは敵対的で、権力者からは暗殺者として恐れられ迫害された過去によるものである。


信仰

リィナ=セフィラを「地の母」、セリウス=ルナを「冥界の導き手」として崇拝。太陽神への信仰は薄い。


■海エルフ 海の民


海エルフは、ルナリア大陸の河岸、中洲や三角州、海岸や島々に住むエルフ。

海神シアン=オケアノスの影響を受け、水と調和する。

肌は青みがかった白や薄緑、髪は波のような青や緑。エラがある。

身長は165~185cmで、泳ぐための流線型体型。

精霊魔法は水の精霊を当然得意とし、彼らの水軍が大陸最強の水軍である。

エラによって水中呼吸が可能で、長時間潜水できる。

寿命は500~800年。衰弱死が多く、死に際は海に身を委ね、精霊と一体化する「波帰り」を選ぶ者が多い。


文化・社会

集落はサンゴや貝殻でできた水中都市や浮島。航海術に優れ、船は精霊の加護を受けた軽快なもの。交易で魚や真珠を提供し、人間と比較的友好的。

音楽を愛し、貝殻の笛や打楽器を用いる。戦士は「潮の槍使い」と呼ばれ、三叉槍や網を操る。

祭事では海神シアンへの供物を海に捧げ、豊漁や安全な航海を祈る。


信仰

シアン=オケアノスを主神とし、リィナ=セフィラを「命の源」として崇拝。月神セリウス=ルナは航海の守護者として信仰される。


■ドワーフ 山の民


ドワーフは、祖神ドルグを慕った大地の子らが変じた種族。

鍛冶と工芸に優れ、頑強で実直な性格。

ドルグを「鎚の神」として崇拝し、職人精神を重んじる。


生態・特徴

身長は120~150cm、筋骨隆々で耐久力が高い。髪や髭は赤、茶、黒が多く、編み込みが特徴。目は岩のような灰色や茶色。

精霊魔法が使えないのだが、エルフ曰く、火の精霊を祝福を受けているとのこと。

寿命は180~220年。死因は戦闘や鉱山事故が多く、老衰死は「炉の終焉」と呼ばれ名誉とされる。


文化・社会

山岳都市は地下に広がり、鍛冶炉や鉱脈を中心に設計。社会はギルドが支配し、技術力で地位が決まる。成人式では「鉄の祈り」を唱え、ドルグに捧げる自作の金属製品を奉納。

武器は斧や鎚、鎧は生地な鎖帷子。交易では武器や道具を提供し、生存領域が一部重ねっているダークエルフとは友好的。人間とは利害で協力するが、信頼を得るのは彼ら独自の基準があり困難。一度心を許した者とは鉄の絆で結ばれる。

酒と歌を愛し、炉の火を囲んだ宴会は「炎の夜」と呼ばれる。


信仰

ドルグを主神とし、三大神では太陽神アラスト=ヘリオス(炎の化身として)とアラル=ヴェリオン(火の授け主として)を信仰。

リィナを大地の母として尊崇する。

月神や海神への信仰はほぼない。


■人間 人族 平原の民


人間は、祖神アラル=ヴェリオンに導かれた大地の子を祖とする「短命の者」。

自由と創造性を競争を本能とし、ルナリア大陸の平原で小国を築いては争い、滅ぼすを繰り返し、絶えず先に進む者たちである。

エルフとの混血が可能で、稀に精霊魔法を使える者も現れる。寿命は70~100年。


生態・特徴

身長は150~190cm、体型や外見は多様。エルフ混血者はやや尖った耳や鋭い目を持ち、精霊魔法を扱える場合がある。

火の精霊使いは人間が多いが、精霊使いとしての才能は純血のエルフに及ばない為使役できるのは下位精霊の火蜥蜴サラマンダーがせいぜい。

適応力が高く、農耕、建築、戦争など多岐にわたる技術を発展。魔法はまれで、あらゆる武器を使い、戦術、戦略を使いこなす。

寿命は短く、老化は40歳頃から顕著。病気や戦死が主な死因。


文化・社会

社会は王国、都市国家、遊牧民など多様。国家間の戦争や内乱が頻発し、文化や技術も地域で異なる。

アラル=ヴェリオンは「導きの神」「戦の父」など多面的に信仰され、祭壇には剣や火が供物。エルフやドワーフとの交易は盛んだが、緊張関係も多い。

芸術は物語や詩、絵画が発達。

混血者は「星裔」と呼ばれ、神秘視される一方、差別される場合も。


信仰

アラル=ヴェリオンを主神とし、三大神(太陽神、月神、海神)を地域に応じて信仰。農業従事者はリィナを職人や鉱夫はドルグを信仰し。

他種族からは「節操なし」と白眼視される場合も。



■滅んだ種族 オルクス


オルクスは、祖神ザルマ=ガロムによって創造されたエルフの兄弟種。

現代では絶滅し、神話もほぼ失伝。


推測される生態

設定から推測すると、オルクスはエルフより野性的で、戦闘的な種族だった可能性。リィナの自然調和に対し、ザルマは破壊や闘争を象徴したかもしれない。

遺跡や伝承から、身長180~200cm、筋肉質で獣のような特徴(牙や毛皮)があったとされる。


滅亡の理由

ユリシア去りし後の混乱、人間との戦争、ダークエルフとの領土争い、または内部分裂が原因と推測。遺物は地下や森の奥にわずかに残るが、詳細は不明。



■種族間関係


エルフは人間を「短命で無秩序」と軽視し、ドワーフは人間を「信用ならぬが有用」と見る。ドワーフとダークエルフは鉱石交易で結びつきが強い。海エルフは人間と友好的だが、森の民とは距離がある。


宗教の影響

ユリシアの去りし後、三大神と祖神への信仰が種族の文化を形成。

人間の多様な信仰は分裂を助長し、エルフとドワーフの統一信仰は結束力を高める。


混血

人間とエルフの混血は「星裔」と呼ばれ、精霊魔法の素養を持つ。社会的な地位は地域で異なり、英雄視されるか疎外されるか二極化する。



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