目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報

魔術紹介(クラウスの帰省編終了後)

**読み飛ばし可能**


話も進んできましたので、魔術についての設定を改めてまとめました。

前回の「社会制度・魔術についての説明」から増えた情報もあります。

※「クラウスの帰省 舞台を降りて」までをもとにした内容です。


■魔術について

◆魔術の基礎

 ・魔術は体内の魔力を使って物質や現象を操作・生成する力。

 ・発現例:「氷の矢を放つ」「火を灯す」など。

 ・回復や精神的影響を与える魔術は存在しない。


◆ 系統

 ・魔術は四系統に分類される:火 / 水 / 風 / 土

 ・才能と技術があれば、複数の系統を組み合わせて使うことも可能。


◆ 魔力の適性

 ・適性とは、魔力の性質のこと。生まれ持った魔術の向き不向きを指す。

 ・王国の貴族は六歳で魔術具を使って適性を診断する。

  →診断の魔術具は高価なため、財産が乏しい貴族は上位の家に願い出て診断を受ける。

  →診断結果によっては、養子や他のなんらかの名目で他家に出されることがある。

 ・診断結果の公表は任意。しかし貴族学院では魔術の試験があるため、否応なく公になる。

 ・適性の数によって才能を評価される

  - 適性1:一般的な下位貴族

  - 適性2:一般的な上位貴族

  - 適性3:才能あり

  - 適性4:天才

 ・複数の適性を持つ場合、そのうちの一つが特に高く、他は低いことが多い。

 ・適性がない系統を使うには、高度な知識と技術力が必要。

 ・適性のある魔術のみを習得することが一般的。


◆ 魔術の発現と評価

 ・魔術の発現ができるようになる時期には個人差がある。

 ・十四歳(貴族学院入学時)までに発現しなければ貴族として扱われない。

 ・魔術が使えない子供は「家に残す価値がない」とされ、家によっては処分されることもある。


◆魔術への干渉

 ・魔術は術者の魔力で形作られているため、一度構築されると外部から干渉することは極めて困難。

 ・術が構築しきる前ならば魔力の流れを乱すことが可能。しかしそれには至近距離または非常に高度な魔力操作能力が必要となる。


◆魔術の相殺

 ・魔術を防ぐには魔術をぶつけるのが定石とされている。

 ・攻撃魔術同士でも、相性・魔力量・構築精度などの条件が整えば、正面から撃ち合わせることで相殺可能。


■魔術の遺伝と血統

◆ 魔力の遺伝

 ・一般に、魔術の適性や魔力量は血統によって継承されると考えられている。

 ・貴族家系は「火の家系」「水の家系」といったように、特定の系統に強い適性を持つ。

 ・平民は生きるのに最低限の魔力しか持たず、魔術を使えない。

 ・魔術を使えるだけの魔力量がある者は「祖先に貴族がいた」とされ、貴族の家に取り込まれる。


◆ 血統特有の魔術

 ・一部の家系には、その血を引く者にしか使えない魔術が存在する。

 ・ただし、それを扱えるのは血統を継いだ者の中でも特に優れた者のみ。


■魔術の学習

◆ 学問としての魔術

 ・適性診断後、家庭で絵本などを用いた初歩的な教育が始まる。

 ・主な目的は魔力暴走を防ぐこと。

 ・初歩学習が終われば、詠唱や術陣、魔術理論、歴史なども学ぶ。

 ・各家庭の環境により、学院入学前に学べる内容には差がある。

 ・貴族学院では基礎魔術と攻撃魔術を学ぶ。

 ・それ以上を望む者は研究室等に進む。


◆ 魔力暴走

 ・魔力が暴発し制御が効かなくなった状態のこと。

 ・ある程度以上の魔力を持つ者が起こすそれは小さな災害と呼べる。

 ・魔力暴走を起こした者の大半は命を落とす。


◆ 実技としての魔術

◇基礎魔術

 ・「水を出す」「火を灯す」「小さな風を起こす」「土を盛り上げる」など。

 ・日常ではあまり使われないが、魔力の制御を学ぶ訓練として重要。


◇攻撃・防御魔術

 ・戦闘用の魔術。例:〈氷槍〉〈炎矢〉〈障壁〉など。

 ・技術・知識・適性・センス・魔力量のいずれかが不足すると、発現しないことが多い。

 ・術者の魔力支配が及ぶ範囲でしか発現ができないため、一般的には手元から発出される。

 ・優れた術者ならば、剣に纏わせるなど、手元から離れた位置での発現も可能。

 ・術陣を事前に描いておけば、その地点から魔術を発現させることが可能。


◇無詠唱魔術

 ・詠唱や術陣を省略して発現する魔術。

 ・魔術への深い理解、極めて緻密な魔力制御、加えて、詠唱を行うとき以上の集中力が求められる。

 ・貴族学院でも、一つの学年に数人いれば多いとされる。


◇〈障壁〉魔術

 ・〈風〉と〈土〉の魔術を応用して発現される防御魔術。

 ・〈風〉が障壁の形状を作り、〈土〉がそれに強度を与える。つまり、場の魔力を凝縮し空間に固定して作る“魔力でできた透明な壁”。

 ・〈風〉と〈土〉の両属性の高い適性に加え、深い知識と卓越した技術が求められる。

 ・〈風〉と〈土〉の両属性に高い適性を持ち、長い歴史を持つ、アイゼンハルト伯爵家が得意とする魔術。

 ・アイゼンハルト伯爵家の者は幼い頃から叩き込まれる。

 ・一般的には、〈障壁〉が耐えきれないほどの衝撃を加えるか、展開し続けるための魔力が尽きるまで攻撃をやめないことで、破ることができるとされる。


■魔術具について

◆ 魔術具とは

 ・魔術陣の描かれた道具。

 ・対応する魔石を嵌める、魔力を通すなどで使用可能。

 ・魔力が無くても作ることができるが、魔術への深い造詣が必要。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?