調査の結果、
先日のシャオの話からも煉陽明は遺骨を返す気でいるようだ。
『で、煉陽明には連絡を?』
『うん、連絡先は知っているから昨日のうちにね。彼は返すと。』
『そうですか…。』
『ただ、一つ条件があって自分で返したいと。』
『…それは。日奈木側がどう思うかですよね?』
小鹿は椅子にもたれると煙草を銜える。
『うん、だから僕も条件を出したんだよ。けして喋らないと。』
『え?彼は条件を飲んだんですか?』
小鹿は小さく頷く。
『自分の手で返したいから、通訳をしてくれるならそれで良いとね。』
『なるほど。』
『それで日奈木には今日の昼に僕が行ってきた。都合の良い日にと言ったんだけど、あちらの都合で二日後になったよ。夫の日奈木君は葬儀の準備をするようだ。』
『
『うん、彼女もその方がいいんじゃないかって。ただ煉陽明のことは話していない。事情が事情だけにどう伝えていいのかわからなくてね。彼が直接行くとなると説明はしなくてはいけないからその辺を決めておきたいところだ。雪久はどう思う?』
『うん…そうですね。煉陽明が直接話をしないのなら伝えなくていいのではないですか?むやみに傷つける必要もないでしょうし。』
『そうだねえ…となると彼一人で来てもらう必要があるな。』
『ああ…そうですね。』
雪久が言いよどんだので小鹿は眉をしかめた。
『うん?』
『ああ、この間までシャオに言葉を習っていました。その時に娘が遺骨を抱いて寝ていると話していて…。』