18話 暗殺だけがアサシンのしごとじゃねーんだぜ! これはアサシンとして、俺が選んだことなんだ。〈2〉
翌日のニュースでは、強盗犯3人のことが取り上げられているようだ。
中でも、強盗犯の2人が連行されていく時に、同じことをテレビカメラと言う物に向かい、叫んでいたことが話題となっている。
「1人の化け物が、3人になって拘束されたんだぁー」
「ヤツは魔法を使う、化け物だったんだぁー」
・・・・だとさ。
(誰が化け物だ! 悪党どもめが! 俺に大ダメージがなければ、お前らみたいな悪党に、俺の奥義は見えなかっただろうよ。ケェッ)
★★★★
あれから2週間が過ぎた。
3日前に初めて、月給と言う給金をゲントからもらえた。
2人を誘い、予定通りに牛丼屋さんへ行った。
ゲントとみそらに、普段の恩返しをすることが出来た。
牛丼屋さんに行った時、みそらに事件のトラウマが出てしまわないか? と少し心配だった。
だが、幸いにも俺の心配は不要のようだ。
いつもと変わらない、食欲旺盛で、ニコニコ笑顔のかわいいみそらだった。
牛丼屋さんの帰りに、ドラッグストアーと言うところに寄り、トラ先輩への献上品も購入をした。
(笑)
俺の負傷したあばら骨も、なんとか回復が出来ている。
それと、今回の救出と捕縛で、ゲントから仕事終わりに特別報酬が出ることとなった。
★★★★
「バートお疲れ~。ほら、約束のブつだ!」
「おお、スマン。ゲント」
売れ残りの焼きイモではなく、俺専用の焼きイモを受け取った。
新聞紙を取り、焼きイモにキスをしてから食いついた。
「やっぱり、焼きイモ屋ゲンちゃんの焼きイモは、最高にうまいな!」
「バートにも、うまい焼きイモが焼けるように、ビシビシ鍛えてやるから、大丈夫だ」
「ああ、頑張るよ。ゲント師匠」
「良し。ジゃ~、帰ろうぜ! バート」
うまい焼きイモを食べながら、鼻歌をかなでているゲントの運転で、かわいいみそらが待つ、ヤマシマけに車を走らせた。
19話に続きます。