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第5話

 正確には今からやろうとしていることは「聞き込み」ではなく、「聞き耳を立てる」ことだった。


 会話している人を見つけては、完全気配遮断と言語理解をアクティベートさせ、そっと聞き耳を立てるのだ。だがこれが意外とよさそう。


 SPの減りを気にしつつ、限界に近づいたら離れてスキルを解除しSP回復、また会話している町人を探すの繰り返すだけでいい。離れた場所で解除するのであれば、別に怪しまれることもないだろう。


 I(知能)に初期ステータスを全振りしたので、スキル発動中、SPを消費し続ける完全気配遮断と言語理解は長く使えるようになった。だがその他のステータスがいらないかといえばそんなことはない。


 例えばS(筋力)を増やすと、アイテムインベントリに収納できる重さが増加し、限界重量の70%を超えると、I(知能)ステによるSP自動回復ができなくなるというルールがゲーム内にはあった。


 これすなわち、I(知能)によるSP最大値上昇とSP自動回復量上昇が俺のスキルの生命線なのは間違いないが、S(筋力)もある程度ないとSP自動回復ができなくなるのでないがしろにできないということ。


 追々レベル上げとステ振りのことは考えないといけないけど、とりあえず今は情報収集を頑張ろう。


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