それから一か月間、俺は毎日コツコツと鍛冶仕事、掘り仕事、朝の剣の鍛錬と頑張った。朝の鍛錬ではアーノルドさんがマメにも鍛錬をさせようと言い出し、水球の的当ての訓練をするようになった。
掘り仕事で外に出たとき、E~Fランクのオークやゴブリンに遭遇することままあり、コツコツ倒した結果ステータスは以下のようになった。
Name:Hide(BaseLv17)
Job:warrior(JobLv4)
HP:99
MP:96
Status:S(筋力)22+3、V(持久力)16+3、A(素早さ)3+5、D(器用さ)5+3、I(知能)20、L(運)2+3(Rest0)
Resistance:水属性20%
Skill:完全気配遮断、言語理解、鑑定、マイニングLv4、鉱石ドロップ、所持重量限界増加(鉱石)、武器製作Lv4、防具製作Lv4、メルトダウン、装備修理、ジュエリーブーストLv3、スラッシュLv3、シールドガードLv1(Rest0)
鍛冶熟練度:FランクLv8、EランクLv7、DランクLv6、CランクLv6
pet monster:マメLv5/10(ポメラニアン・ウォーターウルフ)
所持金:1381654arc
金鉱石をさらに5分の2売ったこと、ミスリル装備の(上級)を作れるようになったことで所持金がトンデモナイことになった。採れた鉱石でF,、E、Dランクの装備も作って経験値とお金のために熟練度を上げてはいるが、今の目標はCランクのミスリル装備の最上級品を作ることだ。熟練度がLv8になった青銅装備であればかなりの確率で最上級品ができるようになった。
あとはベースレベルが2上がったのと、鍛冶師のジョブレベルが2、戦士のジョブレベルが3上がった。戦士はスラッシュのレベルが上げたのと盾でガードした際ダメージをLv1で5%カットするシールドガードを取得した。
マメも4レベル上がった。あと5レベルで例の進化が試せるので楽しみだ。
もちろんオリビアさんともデートを重ね、あれからさらに仲良くなった。人のいない場所では手をつないだりなんかしちゃったりして。
鉱業ギルドに顔を出すと、たまにあのイケメン貴族がやってきて、リリアさんとオリビアさんの前でクジャクダンスを踊っているのを見かけた。なんと言えばいいのか、すしざ〇まいのポーズでサンバ踊っている感じのダンスだった。
「ありゃあな、貴族の世界では2段階目の求愛行動なのじゃ……。一段階目は花束のプレゼント、二段階目は優雅なダンス。ダンスはその貴族家が代々受け継ぐものを披露する伝統の儀式なのじゃ」
「あれが伝統の儀式だと……?」
売店で腕組みをしながら貴族のクジャクダンスを眺めていたドワーフのユグノーじいさんはそう言った。
こんな奴に嫉妬してオリビアさんとの関係を失いかけたのかと無性に腹が立ち、頭蓋骨をマイニングしたくなったが、リリアさんもオリビアさんも今のところ華麗にスル―してる止めておいた。
求愛ダンスじゃなくて挑発ダンスの間違いなんじゃないか?
オリビアさんとは、レイモンドさんのカフェで盛大にケンカもした。
どこに行ってもモテモテのオリビアさんに嫉妬した俺は、「結局俺の顔がいいだけなんだろ!」プイッ、みたいな感じで拗ねてしまい、それに憤慨したオリビアさんがカフェを飛び出して。
その場に居合わせたオリビアさんの親友のミランダさんが見るに見かね、「その言い草じゃ、あんただってオリビアのことをそういう色眼鏡で見てるってことだろ? 早く追いかけて謝ってきな!」とケツを叩かれ追いかける、みたいながことがあった。
俺はすぐに追いかけてオリビアさんに頭を下げた。どうにか許してもらった後は、それまでよりも仲良くなれたような気がする。
この一か月で俺たちの関係は本当に変わったと思う。良いことも悪いことも、オリビアさんと色々な想い出が出来た。
そんなある日、オリビアさんの方からある提案があった。「今度うちの家族に会ってみませんか……?」と。
「えっと、オリビアさんのお父さんって確か……」
「ええ。ローエン兵士団では鬼軍曹とか言われてるらしいけど、ハイド君ならきっと大丈夫!」
全然大丈夫じゃない!
「……え、普通に嫌です」
俺は当然のごとく拒否した。鬼軍曹パパにぶっ飛ばされる未来しか浮かばないからな。