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第143話

「フェルナン、すまない…

言われてみれば、確かにどこかおかしな感じはあったかもしれない。」


「なんだって!?私は君を信頼してサキを預けたんだぞ!

なのに……」


フェルナンはそう言って、拳を固く握り締めた。




「本当にすまない。

あの時…王女が陛下との謁見をすすめてくれて…

しかも、リゴレットとガザンには縁があるから、きっと協力してくれるだろうって言われ…

俺は、自分でも気付かないうちに浮かれていたのかもしれない。」


「酷いじゃないか!

サキは、君以外に頼れる者はいないんだぞ!」


その言葉を聞いて、俺はかっと頭に血が上った。




「それなら、なぜ、俺にサキを預けた!

そんなにサキが大切なら、どんなことがあろうとも離れるべきではなかったんじゃないか!?」


フェルナンはサキを護るためにサキから離れた…

そんなことはわかっていながら、かっとなった俺はフェルナンを責めていた。




「全くその通りだ!

君になんて預けるんじゃなかった!」


立ち上がったフェルナンの腕を俺は掴んだ。




「……すまない、フェルナン。

俺が悪かった。

座ってくれ。」


そう…どう考えても悪いのは俺なんだ。

深く考えることなく、サキを手放してしまった俺のせいだ。

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