「フェルナン、すまない…
言われてみれば、確かにどこかおかしな感じはあったかもしれない。」
「なんだって!?私は君を信頼してサキを預けたんだぞ!
なのに……」
フェルナンはそう言って、拳を固く握り締めた。
「本当にすまない。
あの時…王女が陛下との謁見をすすめてくれて…
しかも、リゴレットとガザンには縁があるから、きっと協力してくれるだろうって言われ…
俺は、自分でも気付かないうちに浮かれていたのかもしれない。」
「酷いじゃないか!
サキは、君以外に頼れる者はいないんだぞ!」
その言葉を聞いて、俺はかっと頭に血が上った。
「それなら、なぜ、俺にサキを預けた!
そんなにサキが大切なら、どんなことがあろうとも離れるべきではなかったんじゃないか!?」
フェルナンはサキを護るためにサキから離れた…
そんなことはわかっていながら、かっとなった俺はフェルナンを責めていた。
「全くその通りだ!
君になんて預けるんじゃなかった!」
立ち上がったフェルナンの腕を俺は掴んだ。
「……すまない、フェルナン。
俺が悪かった。
座ってくれ。」
そう…どう考えても悪いのは俺なんだ。
深く考えることなく、サキを手放してしまった俺のせいだ。