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第2話 カップル

カップルという言葉はもはや使われない言葉なのだと思いながらも、それを表す言葉が他にないのでどうしたらいいのかと考えていると、二人組らしき人たちに私は出会う。

しかも今日はそうした人たちによく会うのだ。

私は彼らが何なのかいい表せずにモヤモヤする。

しかし彼らにしてみれば、そうしたジャンル分けなどどうでもいいだろう。

そうしたことを気にするのは言語を巧みに扱おうとする人々だけなのだ。

「技術に記憶は宿る」と昔誰かがいった。

となると、記憶とは何だろう。

この人たちと私の間の共通点は、道を歩いているということだ。

しかし、そんな共通点は別として、格段の差があるように私には感じられる。

彼らのようには私はなれないだろう。

ここには別の世界があるのだ。

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