私がスーパーから出ると雨が降っている。
来るときは降っていなかったので、傘は持っていない。
仕方なしに、出入口のところで私はしばらく雨宿りをする。
道路の方をぼんやり眺めていると、傘を持って来ている人もいて、バチバチと大きな音を立てている。
見上げれば、薄暗い雲が空を覆っている。
私は「いつやむのだろう」と思う。
もしこのままやまなかったら、濡れて帰るしかない。
しかししばらくして、雨は小降りになる。空も明るくなってくる。
私はここしかないと思い、思い切って道路に出る。
ビシャビシャと音を立てながら、帰途に着く。
帰る途中、虹が出る。
水溜まりにそれが反射し、キラキラと輝く。
まだ午前11時53分なのだ。