目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報

第26話 勉強会

「では、超簡単に説明します。

詳しく説明していると、夜が明けてしまいますので。


まず、砂漠化緑化に1番しなくてはいけないのは、砂防ですわ。

これは、砂の移動を防ぐことです。

有名な砂防の方法としては、草方格そうほうかくという手段がございます。

これは、簡単に言うと植物の種を蒔き、藁を地面に格子状に埋め込み、砂の移動を固定して、地面に栄養を補填する方法です。

苗木を植える事も砂防には効果的です。

高く育った木が砂の移動を阻止してくれますからね。


では2番目に、灌漑です。

灌漑とは農地に人工的に水を供給する事を言います。

色々な灌漑方法がありますが、ここでは省きます。

要するに、用水路を畑や砂漠化土地に沿って作る事ですわ。


3番目は排水。

灌漑だけでは、塩害を起こす可能性が非常に高いです。

だから、灌漑をするなら排水路も同時に作らなくてはいけません。


4番目!

土壌改良です。

これは土地を酸性に向けるために肥料を入れたり、塩害を防ぐために水稲栽培を組み込んだりする事ですわ。


そして…

起きてます!?

カリーム様っ!!!」


「だってぇ…

長すぎるわよぉ!」


「これでも短くまとめているんです。

砂漠化緑化はすぐに出来るものではありませんわ。

3年から7年ほどの長い目が必要です。

4番目は緑化植物の育成です。

これは、その名の通り、砂漠化土地を緑化するのに適した植物を植えることですわ。

簡単でしょう?」


「うーん…

分かったような分からないような…」


カリーム様はメモを途中で放棄している。


「とにかく!

砂漠化土地を視察に行きましょう!

見てみないと何も分かりませんから!」


「それよっ!

じゃあ、明日、リザテーラのF地区に向かいましょう!」


そして、その日の勉強会は終わった。


♦︎♦︎♦︎


次の日、私とカリーム様は砂漠化土地であるF地区に向かった。


なるほど、確かに街に砂が侵入しているし、土が乾き切っている。

でも、ここ、元は生活地よね…?

それならば…


「どう?

セフィラちゃん?

なんとかなりそう?」


「えぇ、少しずつ、この土地の緑化をしていきましょう!」


私は言った。


そして、テーラ城に帰り、私は部屋に戻った。


すると…

カリーム様がやってきた。


「あの、まだなにか…?」


「ふふふ、今日のお礼よぉ。

これ、太陽の実のクッキー!

ほら、食べてみて!」


カリーム様は太陽の実が埋まったクッキーを差し出した。

美味しそう…


「ありがとうございます…

では。」


私はパクパクと甘いクッキーを食べた。


「ふふふ。

食べちゃったわねぇ?」


「は…?」


「そ・れ、私の毒が入ってるのよー。」


う…そ…

その瞬間、股間と乳首が熱を持った。





この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?