もう火曜なのだがGWで今日も祝日なので、こうして日記の掲載が遅くなったとしても何ら仕方のないことである。
先週のことも記憶が朧気になりつつある。
15~20分ほど走るようにしたらコンディションはかなり良くなった気がする。筋トレやサンドバッグだけでなく走ることも定期的にやっていきたい。
GW初日の土曜には田中さん(仮名)と山梨に遊びに行った。田中さんとは数年前に職業訓練校で知り合った仲で一緒に富士山を登ったりもした。
行きは特急『あずさ』で新宿から甲府まで行ったのだが、とにかく人が多く車内立ちっぱなしだった。まあ我々がとにかく適当で、事前の予定を立てたり予約というものをほとんどせず、甲斐に行くという目的地も前日夜に決めたくらいなので仕方ない。
朝9時08分に甲府駅に到着し、そのまま9時15分のバスに飛び乗り『昇仙峡』という山奥に向かった。久々に東京を離れて触れた山間の景色と空気は新鮮なものだった。やはり人間は自然に生かされている存在なのだという事実を思い出させてくれた。
最近はメジャーな観光地はどこも人が多く、自然を見に行ったのに人が多かったという印象しかない……というパターンが多い中で、昇仙峡は外国人観光客も少なく比較的快適だった。
昇仙峡内の飲食店で地元の桃サワーを飲み、イワナの塩焼きと山菜蕎麦を食う。昇仙峡から甲府駅まで戻って来るバスは40分ほどだったが、酔いから私も田中さんバス内では寝てしまっていた。
12時30ごろ甲府駅前に戻り、我々が目指したのは『武田神社』である。
甲府駅から武田神社は徒歩で30分弱。真っ直ぐな一本道が実に気持ち良い。
武田神社は武田家を祀った神社であるとともに資料館・展示館となっている場所だ。そしてここは武田家の本拠地、躑躅ヶ
武田神社の資料展示室はそれほど大規模ではなかった。
田中さんはあまり日本史に詳しくないので、私は自説である「武田信玄は過大評価されている。信玄が神格化されているのは家康が三方ヶ原で馬上失禁するほどの敗北を味わったため。またその後旧武田家臣の多くが徳川家に流れたため。要は武田信玄がそれほどの武将だったことにしないと天下の徳川家の体裁が保てないため。地政学的にも甲斐のような山岳の狭い土地の支配者が天下を取ることは難しかっただろう」ということをペラペラとしゃべっていた。
武田神社を出ると躑躅ヶ崎館の全貌が見えてくる。「人は城、人は石垣」と言って家臣の結束を信頼し、生涯大規模な城砦を造らなかった……と言われる信玄だが、躑躅ヶ崎館の全容はかなりの規模であり曲輪も濠もしっかりと存在し、山城としての体裁を整えていたことは明白だった。
まあつまり私が抱いていた武田家への印象を強固にすることになったというわけだ。近年の研究では武田家の評価も変化しているのかもしれないが、それでも織田・徳川に代わって天下を狙い得るような存在ではなかったのではないだろうか。
それから護国神社や信玄公の墓、『道の駅善光寺』などを経て『甲斐善光寺』に向かった。
善光寺はかなり整備された立派な寺院であり、とても通俗的・大衆的な宗教施設という印象を持った。拝観料を払い本殿中の宝物も見学し、暗闇中の「
ただ、本殿正面のスペースには三毛猫様も寝転がっておられ撫で放題だったので、私も何生分かの功徳を積めたことは間違いない。
さて善光寺を出ると時刻は17時頃だった。
日帰りの予定だったので、そろそろ温泉に入って飯でも食って帰る支度をば……ということで身延線というローカル電車に乗り甲府駅に戻る。身延線は2両編成の割に乗客も多く、しかも甲府駅で自動改札が使えず窓口で精算しなければならない、という珍しい乗車体験だった。
そこから徒歩で『喜久乃湯温泉』に向かい一日の汗を落とす。昔ながらの銭湯という雰囲気がとても良かった。そこで横内三旺(おにぎり君)という格闘家を見かけた気がした。Twitterでそのことを呟いたら本人が反応してくれたので、当人だったのだろうと思っている。
さて『喜久乃湯温泉』を出るとすでに18時半。駅に戻りつつ夕飯処を探す。
甲府駅北口はどちらかという古い町並みが多く、甲府の若者たちは何処にいるのだろう……と思っていたが南口は繁華街が広がっていた。
そこで一軒の大衆的な居酒屋に入り1時間ほど飲み食いした。地酒等は少々飲んだが、あまり甲州名物の食べ物にはありつけなかった。
その後20時発のバスに乗り東京に帰ってきた。
22時過ぎに新宿に着き、田中さんが「小腹空かない?」というので我々のホームタウンでややローカルな中華定食を食って一日を終えた。
日帰りの旅行ではあったが、とにかく東京を離れる体験は必要だな……ということを改めて思った。
さて翌日は『RIZIN男祭り』の開催だった。
印象に残ったカードは幾つかあるのだが、やはり朝倉未来が鈴木千裕を完封した試合が一つだ。復活を危ぶまれていた朝倉未来が勝ちに徹し塩漬けにしたという試合だった。鈴木千裕のコンディションは明らかに良くなかったし、何がしたいのか、どんな展開にもってゆきたいのかも見えない……という批判もその通りだと感じたが、まあ万全の状態で試合に臨める選手など稀なのだろう。
扇久保の塩試合は批判しといて、未来の塩試合には声援と賞賛を送るんかい! ……という批判ももっともだが、やはり格闘技も“誰がやるか”が大事なのだ。その選手が今までやってきたことの積み重ねで一つ一つの攻防の意味も変わってくる。客はその選手の作り上げてきたストーリーを見ているのだ、と思った。
もう一つ印象に残ったのはメインイベントである、クレベル対シェイドゥラエフだ。
日系ブラジル人でありながらヒール色の濃い現王者クレベル・コイケに対し、キルギス出身の新星ラジャブアリ・シェイドゥラエフはまだ24歳。キラキラの笑顔が「ちいかわ」に似ているとも話題になっている選手だ。
試合は1ラウンド開始1分、右フックでシェイドゥラエフのTKO勝利。
一発の絶対的な極めを持つクレベルか、圧倒的フィジカルのシェイドゥラエフ。勝負はどちらにしろ接戦になるだろう……というのが大方の予想だったが、あまりに早い決着に呆然とした視聴者も多かったのではないだろうか。
私はとにかく圧倒的に強いシェイドゥラエフを元から応援していたのだが、クレベル相手には流石に苦戦するのではないかと思っていた。
これで14戦14勝。すべて2ラウンド以内のフィニッシュ……という異次元の戦績の俺たちの「ちいかわ」が果たしてRIZINに留まるのか、それとも早々にUFCに行くのか、非常に楽しみだ。
……あんな強いヤツ日本の箱庭団体であるRIZINに呼んで来ちゃダメだっただろ! という意見もわかるが。
そんな感じでした。明日からは私も仕事です。ごきげんよう!