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あらすじ
詳細
コミュニケーション許可局
「その情報を共有する許可は、本人から得ていますか」
佐伯ミナ、22歳。
東都総合ホールディングスに入社したばかりの新人社員。
彼女が大切にしているのは、自分と他人のあいだにある「境界線」だった。
飲み会は、本当に自由参加なのか。
親しみを込めた呼び方なら、本人の許可はいらないのか。
好意を伝えれば、相手は何かを返さなければならないのか。
善意なら、相手の領域へ踏み込んでもいいのか。
「普通はそうする」
「みんなそう思っている」
「それくらい我慢するものだ」
職場では、そんな言葉が当たり前のように使われている。
ミナは、それを一つずつ確認する。
怒らない。
責めない。
相手を変えようともしない。
ただ、
「それは誰が決めたのか」
「本人は断れるのか」
「どこまでが会社の責任なのか」
を確かめる。
彼女は、人が嫌いなわけではない。
誰とも関わりたくないわけでもない。
ただ、分かり合うことを強制しない。
自分の気持ちも、相手の気持ちも、勝手に決めない。
やがて、その小さな確認は、一つの部署を越える。
子会社。
コンプライアンス相談室。
本社監査。
AI導入による業務再編。
そして、数万人が働く巨大企業そのものへ。
相手が新人でも。
管理職でも。
功労者でも。
役員でも。
佐伯ミナが見るものは変わらない。
事実。
本人の意思。
そして、その人に引かれた線が、本当に公平なものなのか。
これは、誰かを言い負かす物語ではない。
誰かを救うための物語でもない。
分かり合えなくても。
好きになれなくても。
同じ場所で働くことはできる。
必要なのは、相手を理解することではなく、
相手の境界を越えないことなのかもしれない。
「分かり合うことより、分からないまま境界を尊重すること。」
佐伯ミナは変わらない。
けれど。
彼女と関わった人間は、昨日と同じようには振る舞えなくなる。
現代の職場、人間関係、コンプライアンス、AI時代の雇用を描くオフィス心理ドラマ。
『コミュニケーション許可局』。
【連載再開のお知らせ】
2026年5月より更新を休止しておりましたが、作品全体の構成と過去エピソードを見直し、8/12より連載を再開しました。
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創意工夫ありし者2026-08-11 18:46
ネオ・デビュー2025-11-02 09:01
作者のひとりごと2025-11-02 09:01テケナーと申します。
主に現代を舞台に、人間関係や心理、喪失と再生をテーマにした物語を書いています。
現在はネオページ、GoodNovelにて、
『RE:LAY ―幽霊となった伝説のモデルが妹をプロデュースする話―』
を連載中です。
亡くなった世界的モデルの姉が幽霊となり、15歳の妹を支えていく、姉妹の絆と再生を描く現代ファンタジーです。
そして、ネオページでは
『コミュニケーション許可局』
を連載しています。
主人公は、22歳の新入社員・佐伯ミナ。
彼女が大切にしているのは、
「相手の領域へ、許可なく入らないこと」
です。
飲み会、雑談、呼び方、好意、善意、相談、仕事上の我慢。
職場では当たり前のように流されている小さなコミュニケーションを、ミナは一つずつ確認していきます。
人が嫌いなわけではありません。
ただ、自分と相手の境界線を曖昧にしない。
そして、その線を相手によって変えない。
そんな佐伯ミナを通して、
「分かり合うことより、分からないまま境界を尊重すること」
を描くオフィス心理ドラマです。
ネオページでは、現実世界ジャンルの週間・月間ランキング1位を獲得。
カクヨムコンテスト11では、ライト文芸部門で長編・短編ともに中間選考を通過しました。
『コミュニケーション許可局』は、5月から長らく更新をお休みしていましたが、本日より連載を再開いたします。
再開にあわせて、第1話から過去エピソードの文章や構成も見直しました。
ただし、作品の世界観やテーマ、佐伯ミナという主人公の根本は変わっていません。
佐伯ミナは、これまで通り佐伯ミナです。
今後は『RE:LAY』と同様、毎週月・水・金の更新を予定しています。
新作の執筆も並行しているため、お休みをいただく日もあるかと思いますが、無理のないペースで続けていきます。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。閉じる フォロー