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あらすじ
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あらすじ
佐伯ミナ、22歳。京都大学卒。東都総合ホールディングス入社一年目。
コンプライアンス統括室で、社内の問題について「何が事実なのか」を確認し、記録する仕事をしている。
彼女は少し変わっている。
分からないことを、分かったふりをしない。
本人が言っていないことを、本人の意思として扱わない。
誰かの責任にするなら、根拠を確認する。
決める権限がないことは、勝手に決めない。
だから彼女は、職場でたびたび立ち止まる。
「それ、本人に確認しましたか?」
呼び方。告白。指導。ハラスメント。休職。評価。
周囲が「普通はこうだろう」と流してきたことを、ミナは一つずつ確認していく。
その姿勢は、やがて会社全体を巻き込む大きな人員整理へつながっていく。
必要削減人数、820人。
会社は対象者を選ぶため、評価や指導記録、配置転換の可能性を一件ずつ確認する。
しかし、最後まで同じ基準で確認した結果、対象者は781人しか出なかった。
数字に合わせて基準を変えれば、820人にはできる。
それでも会社は、39人を追加で探すことをやめる。
足りない分は、人ではなく会社が負担する。
そして選定後、ミナたちは初めて知る。
自分たちの確認記録が、人員整理の判断材料として使われていたことを。
怒るでも、感謝するでもなく、ミナは聞く。
「誰が決めたんですか?」
これは、空気を読めない新人が、空気を読めるようになる物語ではない。
分からないことを、分からないまま尊重すること。
他人の人生の空白を、自分の想像で埋めないこと。
そして、決める権限を持つ者が、その結果まで引き受けること。
会社が少しずつ変わっていく中で、佐伯ミナだけは、今日もほとんど変わらない。
そんな一人の新人社員と、一つの会社の物語。閉じる 応援チケット
あと4枚で順位が上がります!
創意工夫ありし者2026-09-11 01:36
ネオ・デビュー2025-11-02 09:01
作者のひとりごと2025-11-02 09:01テケナーと申します。
主に現代を舞台に、人間関係や心理、喪失と再生をテーマにした物語を書いています。
現在はネオページ、GoodNovelにて、
『RE:LAY ―幽霊となった伝説のモデルが妹をプロデュースする話―』
を連載中です。
亡くなった世界的モデルの姉が幽霊となり、15歳の妹を支えていく、姉妹の絆と再生を描く現代ファンタジーです。
そして、ネオページでは
『コミュニケーション許可局』
を連載しています。
主人公は、22歳の新入社員・佐伯ミナ。
彼女が大切にしているのは、
「相手の領域へ、許可なく入らないこと」
です。
飲み会、雑談、呼び方、好意、善意、相談、仕事上の我慢。
職場では当たり前のように流されている小さなコミュニケーションを、ミナは一つずつ確認していきます。
人が嫌いなわけではありません。
ただ、自分と相手の境界線を曖昧にしない。
そして、その線を相手によって変えない。
そんな佐伯ミナを通して、
「分かり合うことより、分からないまま境界を尊重すること」
を描くオフィス心理ドラマです。
ネオページでは、現実世界ジャンルの週間・月間ランキング1位を獲得。
カクヨムコンテスト11では、ライト文芸部門で長編・短編ともに中間選考を通過しました。
『コミュニケーション許可局』は、5月から長らく更新をお休みしていましたが、本日より連載を再開いたします。
再開にあわせて、第1話から過去エピソードの文章や構成も見直しました。
ただし、作品の世界観やテーマ、佐伯ミナという主人公の根本は変わっていません。
佐伯ミナは、これまで通り佐伯ミナです。
今後は『RE:LAY』と同様、毎週月・水・金の更新を予定しています。
新作の執筆も並行しているため、お休みをいただく日もあるかと思いますが、無理のないペースで続けていきます。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。閉じる フォロー