暑い日が続いています。
まるで空から地面から、両方から熱されているかのようです。
この世界のこの国限定なのか、
あるいはこの世界の夏というものは各地でそうなのか、
または、今だけこんなに暑いのか、
この世界に来て日の浅い私ではよくわかりませんし、
さらに生まれて日の浅いダイゴくんではもっとわかりません。
ともに色々なことを学べればいいのですが、
私もダイゴくんも、この世界の言葉をよく理解していない節があります。
お母様が絵本を読んでくださるので、
私は簡単な言葉と表現する音と文字は覚えてきましたが、
お家の中を見ますと、それだけでない言葉がありそうですので、
この世界の言葉をすべて体得するのは時間がかかりそうです。
少しずつ言葉を覚えていっていますが、
まだ本質を理解していないと思っています。
きっと、言葉の本質を理解するのは、
異世界に育ってそこの常識がある私よりも、
ダイゴくんの方がすんなり覚えられると思います。
ダイゴくんはまっさらです。
純粋にして無垢。
知らないこともたくさんありますが、
今からたくさんのことを覚えます。
たくさんのことをいくらでも書くことのできる本でもありますし、
今から絵を描こうとしている画板でもあります。
私には少しばかりの知識が邪魔をしている節がありますが、
ダイゴくんにはそれがありません。
きっとこれから、たくさんのことを常識の邪魔なく覚えていくでしょう。
まっさらということはいいことです。
何を描いてもいいというのは、
ダイゴくんが未来への可能性に満ちていることでもあります。
ダイゴくんはこれからどんなことを描いていくでしようか。
可能であれば、楽しいことをたくさん経験していってもらいたいと願うのです。
私のエゴではありますが、
願わずにはいられません。
オチュウゲンはまだ届きません。
モモというものが、食べたことのあるものなのか、
見たことのあるものなのかもわかりません。
お父様とお母様の会話から、
ダイゴくんはモモを食べたことがないとわかりました。
ダイゴくんに対しましても、
モモが届くんだってよダイゴと言っていたので、
おそらく食べたことはなさそうです。
バナナやみかんに似たものでしょうか。
会話の感じから果物であることは読み取れました。
主食ではない感じです。
お野菜という感じでもありません。
オチュウゲンはいつ届くのでしょうか。
ダイゴくんはモモを気にいるのでしょうか。
嫌いなものが増えるよりも、
大好きなものが増えた方がいいと思います。
大好きがいっぱいありますと、
毎日がとっても楽しく、
笑顔でキラキラしてしまうものです。
ダイゴくんの大好きを増やすためにも、
オチュウゲンのモモは美味しいものであってほしいと願います。
どんなものでしょうね。
ダイゴくんはいつもホイクエンに通います。
ホイクエンには大好きなお子様たちと、
大好きなホイクエンの先生がいらっしゃいます。
皆様、ダイゴくんを遊びの輪に入れてくださり、
毎日楽しく過ごしています。
最近ダイゴくんは特に大好きな先生ができました。
ダイゴくんの中から私が見ましても、
とても素敵な先生です。
ダイゴくんの人を見る目は確かなのですね。
これからいろいろな人を見る機会がありましても、
素敵な人や、素晴らしい素質のある方を、
しっかり見つけることができるように思います。
今はまだ赤ちゃんですが、
ダイゴくんは味方を作ることに長けているのかもしれません。
ダイゴくんを害さない、友人であったり親友であったり、
あるいは、ダイゴくんを害そうとやってきた人も、
ダイゴくんの魅力で味方になってしまうのかもしれません。
みんながダイゴくんの味方になるでしょう。
そして、ダイゴくんはみんなのことが大好きになるでしょう。
ダイゴくんの周りが大好きな人に囲まれていて、
みんなもダイゴくんのことが大好きになる。
これほど素晴らしいことはありません。
ホイクエンの先生も、
たくさんのお子様を見ておられると思いますし、
ダイゴくんはそのうちの一人の赤ちゃんかもしれません。
お仕事としてお世話をされているかもしれませんが、
お子様に対する愛情がありませんと、
お子様のお世話を続けることなどできません。
ダイゴくんはその愛情を感じて、
先生のことが大好きになったのだと思います。
素晴らしい志がおありなのかもしれません。
ダイゴくんは赤ちゃんなりに、
その素晴らしい心根を感じたのだと思います。
ダイゴくんは大好きな先生についていきます。
親御様たちがダイゴくんを迎えに来ますと、
親御様たちがどうしてホイクエンにいるのかと、
いつもダイゴくんは不思議な顔をします。
それほどホイクエンはダイゴくんにとって楽しい場所です。
お家も楽しい場所ですが、
ホイクエンも素敵な場所です。
大好きな場所がたくさんあるというのも、素敵なことです。
ダイゴくんはおばあ様も大好きです。
ホイクエンのお迎えに一度、
親御様たちとおばあ様がいらしたことがありました。
ダイゴくんはおばあ様しか見えていません。
歓声を上げながらおばあ様に駆けていきます。
それほどまでにダイゴくんはおばあ様が大好きです。
おばあ様は快活な方です。
孫であるダイゴくんをよくかわいがってくださいます。
ダイゴくんをお迎えに来て、
そのまま親御様たちとおばあ様とダイゴくんで、
お家でないところで食事になりました。
たくさんのお店のある建物に、
新しいお店ができたと言ってはのぞいて、
ダイゴくんは目をキラキラさせて新しいお店を見回します。
ダイゴくんにとっては何でも新鮮で刺激的です。
これは何だろう、ここはどんなところだろう。
何もかもが面白そうなものであり、
興味を惹かれる対象です。
建物の中を歩いて、
動く階段や上下する部屋らしいものを見たりして、
食事処らしいものに入って、
親御様たちにゆっくりお食事を楽しんでほしいと、
おばあ様はダイゴくんとともにお食事処の近くあたりをお散歩します。
大きな建物の中でもあり、
おばあ様が一緒でしたらきっと安全です。
大好きなおばあ様とダイゴくんは一緒にお散歩をします。
面白いものがたくさんあって、
おばあ様が近くにいてくれて、
ダイゴくんはご満悦です。
親御様たちもゆっくりお食事ができたことでしょう。
何かとダイゴくん中心になりがちであったかと思います。
親御様たちもそれはご承知の上だとは思いますが、
美味しい食べ物の味を味わえるというのは、素敵なことだと思うのです。
ダイゴくんに食べさせながらご自身の食事をというのは大変かと思います。
誰かがこうして親御様のお時間を作ってくださるのは、
やはりいいことだと思うのです。
親御様たちも、親ではありますが人であります。
ご自身の時間もなければ参ってしまいます。
おばあ様なりの優しさでもあったのでしよう。
長く生きられておられる方は気遣いが違います。
素晴らしいことですね。
ダイゴくんが大好きになるのは、そこを感じ取られているからかもしれません。
ダイゴくんと、その中にいる私の見ている景色は、
本当に小さな世界かもしれません。
大人に守られている、小さな世界かもしれません。
世界はもっと広くて、
ヒコウキやデンシャでもっと遠くに行くくらい広いのかもしれません。
想像もできないほど広いのかもしれません。
そこに暮らす人々がどれほどの数いらっしゃるのかと思うと、
都会に行ったとき以上の、
あれ以上の人々が広い世界にいるであろうと思うのです。
そうなると、全く見当もつかない数です。
しかし、その広い世界のたくさんの人たちが、
みんなダイゴくんの味方になったらどうでしょう。
ダイゴくんがこの世界の勇者のような存在になって、
広い世界のたくさんの人たちが味方になってくれて、
みんながダイゴくんを大好きになってくれて、
ダイゴくんもみんなのことが大好きになる。
勇者のような存在になって、
世界をいい方に変えていく大人に成長しているかもしれません。
今のダイゴくんはまだまっさらです。
たくさんの可能性がある、
まっさらで無垢の存在です。
そこにたくさん大好きが増えていけばいいなと思うのです。
ダイゴくんの勇者への道はまだまだ続きます。