それは。
町外れにあった。意外な近さだ。
猫娘の足で、数十分以内。
カランコロンカラン♪
ベル付きドアを開ける。
カレーのにおいだ。
ここで間違いなさそう。
テーブルに陣どると、
「カツカレーある?
じゃない、スパイシーな野菜煮込みある?それに獣肉を油で揚げて、つけてほしい」
「お客さん天才ですか?
そんなアイデア知らなかったよ!
待て待て、今から作るから。
ここにはない料理なんて認めないよ!」
「お客さん2名さま、カツカレー?入りまーす!」
「ここは創作料理のお店、ホッと亭だよ!
以後、お見知りおきを!」
ずいぶん活気のあるお店だな?
まあいい。
何が出てくるやら、楽しみだなあ。
乾いた喉をジュースで潤す。
「美味しいですね!何でしょう?」
「フルーツいっぱい?かなあ?」
「お客さん、目のつけどころが違うね!
南の島の原産フルーツいっぱいジュースだよ!」
マンゴーラッシー的なやつか?
「お客さん、カツカレーお待ち!
獣肉はバラけないように、パン粉をまぶして揚げて、一口大に切り分けたよ!」
「店主、天才か?我はそこまで言わなかったぞ?」
「任せてください!何でも作れない料理なんて認めないよ!」
はは、さすがにホッと亭。
料理の腕前は信頼できるようだ。
「旨い!我はこんな柔らかな獣肉を
久しぶりに食べたぞ?驚いた!」
「ありがとうございます!
当店ではストレスフリーの家畜を使い、ご満足いただけるお味を提供させていただいております!」
こだわっているな、、、。
2人満足げに笑い、おなかいっぱいになった。