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第10話 ホッと亭

それは。

町外れにあった。意外な近さだ。


猫娘の足で、数十分以内。


カランコロンカラン♪


ベル付きドアを開ける。


カレーのにおいだ。

ここで間違いなさそう。


テーブルに陣どると、


「カツカレーある?

じゃない、スパイシーな野菜煮込みある?それに獣肉を油で揚げて、つけてほしい」


「お客さん天才ですか?

そんなアイデア知らなかったよ!

待て待て、今から作るから。

ここにはない料理なんて認めないよ!」


「お客さん2名さま、カツカレー?入りまーす!」


「ここは創作料理のお店、ホッと亭だよ!

以後、お見知りおきを!」


ずいぶん活気のあるお店だな?


まあいい。


何が出てくるやら、楽しみだなあ。


乾いた喉をジュースで潤す。


「美味しいですね!何でしょう?」


「フルーツいっぱい?かなあ?」


「お客さん、目のつけどころが違うね!

南の島の原産フルーツいっぱいジュースだよ!」


マンゴーラッシー的なやつか?


「お客さん、カツカレーお待ち!

獣肉はバラけないように、パン粉をまぶして揚げて、一口大に切り分けたよ!」


「店主、天才か?我はそこまで言わなかったぞ?」


「任せてください!何でも作れない料理なんて認めないよ!」


はは、さすがにホッと亭。


料理の腕前は信頼できるようだ。


「旨い!我はこんな柔らかな獣肉を

久しぶりに食べたぞ?驚いた!」


「ありがとうございます!

当店ではストレスフリーの家畜を使い、ご満足いただけるお味を提供させていただいております!」


こだわっているな、、、。


2人満足げに笑い、おなかいっぱいになった。

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