さて。
おなかいっぱい、夢うつつ、
汗だくで、夢中になった喉を、
冷えたラッシーで。
あ?
汗だく=においだらけ?
まずいなあ、
ルシオロ族に気づかれるかも。
あ?
そういえば名前!
ポチ?のままじゃまずいなあ。
ポチ、ポトフ、ボルシチ、、、。
ポルミオ・ルジオ・シレトス。
こんな感じでどうだろう?
アナグラム?
まあいい。
主さま、良きお名前ですね!
意識が伝わってくる。
柔和な笑みがとなりにあった。
考えて、
藪にわけ入り、
猫に戻り、
川辺で汗をぬぐい去り、
藪に忍び入り、
ヒト型に化身し、
ロストの街に帰った。
またまた、頭が痛い。
めんどくさいが。しょうがない。
まずは宿を取ろう。
「旅の方ですか?」
「ああ、今晩一晩だけ頼む」
「ではお名前をお願いいたします」
主さま、ポルミオ・ルジオ・シレトスですよ!
「ぽ、ポルミオ・ルジオ・シレトス」
助かったよ桜皮(おうひ)。
「わたしは桜の姫で桜姫です♪」
「あらかわいらしいお嬢さん、笑顔がすてきね!」
「ありがとうございますおかみさま」
「いやだわおかみさま、だなんて。
よし、いくらか負けておくわね♪」
「助かる、恩に着るよおかみ」
役得だなあ。まあいいか。
にっこり微笑みあう。
さて。
宿も決まったので、買い出しに出かけよう!
まだ昼を回ってから、夕暮れまでには小一時間ほど残っている。
「あ。お二人さん。
お風呂入るなら、夕飯ごろすぐにお願いね?」
「はい、おかみさま。お夕食前には
戻りますゆえ」
コミュ力高いなあ。さすが相方。
ありがとうございます♪
いつもお慕いしております、
ポルミオさま。
意識が伝わってくる。
平和だなあ。いつまでも続けばいいなあ。
そうして市場へ向かった。