桜姫とポチの物語~現実世界でしくじったらポチになった話
完結済·新着更新:第26話 最終話·2025年04月27日 22:10
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あらすじ
詳細
ある日。 上司にまたどやされたような日々。 「また爪が伸びてますね!」 「お風呂くらい入ってください!」 「耳の穴が汚いです!」 「何度言ったらわかるんですか?」 不潔でデブで、パソコンも使えず、人ベタで、しかも自慢の体力さえ、ひざを痛めて、窓際でコーヒーを飲む。 いあ、お茶くみする、冴えない初老の男。 そこには絶望しかなかった。 そこへ、謎のメールが届いた。 「なになに?」 あなたの醜態を見つけました、チクられたくなければ屋上にこい、だって? まあいい、どうせひまだ、怒られるのもいつものことだ。 ちょっとした暇つぶしのつもりだった。 そこには猫がいた。 ポチと名乗るそれは、こう告げた。 「あなたのような方を探していました。契約書を交わしましょう。すべてお教えいたしますね!」 それから、現実世界で、痩せたり、iPadが使えたり、懸命な努力を重ね、そこそこにはモテたが、いかんせん初老ゆえ、限界があった。 「やってられねえ!」 契約書を破ったら、文字が光った。 空間はネジ曲がり、視界いっぱい光の渦となった。 気づくと、ポチになっていた。 雄猫に追われ、人に追われ、辿り着いたのは、芝生の中に咲く権太桜だった。 その櫨木を寝床にしていたら、老人が現れた。 「これ、若いの。ここはお前の寝床ではない。早々に立ち去りなさい」 「うるさい!」 櫨木を引っ掻くと、桜の表皮がめくれた。 「やめなさい!わかった、この枝を折って鉢植えにしなさい」 そして桜の妖精に桜姫と名付け、旅をすることになってしまった。閉じる
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作品アチーブメント
作者のひとりごと作者のひとりごと2025-04-27 22:10ネオ・デビューネオ・デビュー2025-04-22 16:12創意工夫ありし者創意工夫ありし者
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