宿にて。
軽く夕食を済ませ、
お風呂に入り、
のぼせて、
ふかふかのベットに潜り込む。
ずっと考えていた。
盛りのついた猫のような、
ルシオロ族。
我はあれを、
きっと何とかしたいはず。
そういえば、鳴かない。
猫なのに、喋る。
もとは猫耳族?
考えられるのは、魔女の呪い。
そして、
一族郎党まとめて再起を。
魔女。
いくつもの国や地域からも、
国王や貴族さまからも、
数多の軍勢からも、
勇者や魔王や騎士さまからも、
竜王や魔物の群れからも、
異界の転生者からも、
何万と束になったって、
干渉されない絶対強者。
その呪いならばわかる。
色恋絡みなら、説得の線はない。
最悪がよぎる。
あとは、解呪。
あの状態から察すれば、
自力で解呪して、
再起をはかるのは、
困難だろう。
解決策。
魔女と対決。
魔女を説得。
魔女を無力化。
解呪料金を支払う。
解呪を自力で成す。
んー、、、。
どれも簡単ではない。
金貨数1000枚、国ひとつ分?
あとは、
確かめてみよう。
我よ。
我はどうしたい?
紙とペンを机に置いて。
ペンを走らせた。
腕が勝手に動く!
ルシオロ族の文字だが、
読める!
『我は願う、再起の解呪を。』
そのためには何がいる?
『桜の妖精の力』
何が欠けている?
『わからない』
なるほど、、、。
それはたぶん、絆だと思う。
樹齢レベル?
はい、わたしもそう思います。
意識が伝わってくる。
それは。
いちばん長くて。
いちばん遠く。
いちばん手のかかる道のり。
しかも。
いちばん危うい。
簡単に崩れそうで。
一度築けば。
確かな道のり。
頭をもやもやにさせて、
ぐわんぐわんにして、
深く眠った。