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第16話 意外な提案

「わたしと旅をしない?

リビエラさまなんか忘れてさ。」


いつになく真剣な顔で、

リッタは続けた。


リッタは。


唯一、


リビエラを説得できる、

切り札だという。


何でも返すスキル。


それは、

相手が強大であるほど、

威力を期待できる。


うまくすれば、

騙して無力化できる。


それを盾に脅して、

うまく説得できる。


まさに魔女の良心であり、

今までもそれで、

説得して収めてきた。


が。


もうガマンの限界であると。


だから、


猫たちと反旗を翻って、

何とかしたい。


しかしながら、

とてもリスキーだ。


しくじったら、どうなるか。


次はない。


でも、

遅かれ早かれ、避けられない。


だったら、任せてほしい。


ありがたい提案だが、


まずは。


「ふうーっ。」


と、


大きな延びをしてから、


ズズーっ。


何杯目かわからない、

フルーツいっぱいジュースを

乾いた口へ流し込む。


さて、どうする?

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