さて、前回の続きですが…。
意を決して、妻と私だけで庭の手入れをした背景としては、仕事の受注が徐々に増えてきたので、従業員や弟は手が放せず、私と妻の2人だけで1日がかりで行う事がベストだと考えたからです。
色々な騒動が解決した後に、会社は仕事の受注が増えましたが、顧客側の設計変更で仕事が止まって入金が遅れたり、検収が思い通りに上がらない事案もあったりしたので、それでも少し運が落ちている気配があったのです。
さらに、息子も一時的に起立性調節障害の症状が再発して、私の家の中も不穏な空気が漂っていました。
私も近頃、仕事でミスをする夢を立て続けに見ていたり、私の妻に至っては、亡くなった父が夢に出てきて、私の弟が匙で父にご飯を食べさせている夢を見た事に起因をしています。
弟も、車で思いっきりバックをして、交通事故を起こす夢を見たりして、一族で何やら不穏な空気が漂っていたので、嫌な雰囲気を断ち切る為にも、家の庭や工場の敷地を徹底的に手入れをしようと決意したわけでして…。
それに加えて、私の家に植わっている『ヒイラギ』が枯れ気味になっていたので、新たにヒイラギを植える計画もあって、そのついでに、実家にも植えようと考えました。
ヒイラギは、家の庭に植えれば魔除けの意味もあり、対で植えると、ある種の結界になって、悪いモノを寄せ付けないとも言われています。
私の家や実家のヒイラギも、1本しか植わっておらず、しかも、私の家のヒイラギは枯れかけているから、余計に魔除けの意味を成していないわけです。
『悪い事が続きすぎているから、この際、お金を掛けずに良いと思ったことは、験を担ぐ意味でも、カルトを排除しながら、一般常識の範囲内でやってみる』
私も妻も、弟も、神がかり的に運気が落ちて以降、それは暗黙の了解で、それを実践しているところです。
◇
-その、私と妻の行動が、ある意味で大当たりをしました。-
私と妻が、実家の庭を手入れを一通り終えて、工場の敷地を手入れしている時の事でした。
ある程度の除草作業をした後に、少しだけ仕事の手の空いた弟に、実家の庭で刈り取った草木を片付けるように言うと、弟が片付けを終えた後に『からわけ』の破片を持って来たのです。
破片は4cm×3cmぐらいの大きさでした。
「兄貴、悪い事をした。あの時の破片が庭に飛び散っていたらしく、芝生の中に埋まっているのを偶然に発見したんだ。」
実家の庭を見ると、実家の玄関の目の前の芝生が、50cm四方の範囲にて、スコップで芝生を掘り返した跡があります。
私は弟に『そんなモノを家に持ち込んで割っちゃダメだって言っただろ?』と、言いつつも、すぐに神社に破片をおさめるように言います。
結局は、弟が悪いコトを祓うように願った悪い念が、長年に渡って実家の土の中に埋まっていたのですから、家にも会社にも悪い影響を及ぼした『
『からわけ』は、願を掛けた人の悪い念を吸い取って、それを『割って断ち切る』わけですから、欠片が家に残っていれば、その念は残るどころか、
それを家で割る際に『割ったものは神社に納め下さい』と、袋に書かれていますから、欠片の納め忘れは、とても危険な訳でして…。
『やれやれ…、呪詛騒動や呪いの人形騒動が終わったと思ったら、まだ、余波が残っていたのか。』
ちなみに、弟は、神社で欠片を納めた後に、もう1度、神社で『からわけ割り』をしますが、3度『からわけ』を叩き付けても、なかなか割れなかったようです。
『ああ…余波が残るなぁ。』
その『からわけ騒動』があった後日の休日に、私は、誰にも言わずに、その神社に1人で向かって、私や家族、弟や会社など、皆の厄を祓うべく、同じように神社で『からわけ割り』をすると、1度では綺麗に割れません。
ただし、『からわけ』のフチが少しだけ欠けました。
全部が割れなくても、一部が割れていれば、一応は『厄が割れた』ことになります。
それを見て、私は少しだけ安堵すると、もう一度、フチだけ割れた『からわけ』を手にして、地面に思いっきり叩き付けます。
2度目に地面に叩き付けた『からわけ』は、粉々に砕けました。
『うーん、1度で完全に割れなかったのは、とても気味が悪いが、少しの間、この余波があって苦労するのは確実か…。』
その後、私は家に戻ると、家と実家の庭に、ヒイラギの苗を買ってきて新たに植えました。
ただ、妻と私の2人だけで庭の整備をしたせいで、全身が筋肉痛で、夫婦共にクタクタになっていたことは明記しなければいけません。
弟は休日を返上して、私たちの代わりに仕事をしていますから、手伝えなんて一言も言えないのです。
-そんな愚痴は置いといて…。
実家は、今まで植わっているヒイラギに対して、玄関を出入りする動線と対角線上に、新たにヒイラギを植えます。
私の家にある枯れかかっているヒイラギはひとまず置いといて(取りあえず生きていますから、無闇に抜くのも躊躇ったのです)、実家の庭と同じように、玄関で出入りする動線と対角線上に、2つのヒイラギを新たに植えました。
あとは、会社の敷地内にある裏鬼門の土地に植わっていた、ヒイラギナンテンを、やる気の無い元従業員が、草刈機で切ってしまった為に、新たに植え直す課題もありますが、これは後日として…。
それを植えた直後から、筋肉痛だった私の体が、何故か楽になって、少しだけ楽になったような気がします。
さらには、ヒイラギをホームセンターで買った際に、5歳の娘は幼稚園でもキュウリやピーマンなどを育てている影響か、野菜の苗が目に留まって、ウチにも植えたいと言い始めます。
今まで手術の傷口が痛い事を理由にして封印していた畑を再開する契機を作ったのは、その娘のひと言でした。
私は家に帰った後、急いで物置場から、小型の耕運機を取りだして畑を耕します。
何故か、畑を耕している間、筋肉痛が取れていくような不思議な感覚に襲われていました。
荒れた畑を耕して、土を作って、酸性に傾いた畑でしたが、すぐ植え付けが可能なように、有機系の石灰を入れて中和をしました。
そして、作物を植え付ける場所に肥料や堆肥などを入れて
本来なら、畝を作って1週間程度、土を馴染ませる意味も含めて種まきを控え、苗などを植えずに置いておくのですが、私の時間の都合で、即植えをしてしまう事にしました。
ただ、それをやった翌日も、筋肉痛が取れているのですから不思議です。
『からわけ』を弟が神社におさめた以降、妻や弟を含めて、嫌な夢は見なくなりました。
『不思議なことが起こるなぁ…』
たぶん、不運の原因の1つに、『からわけの破片』が、実家の庭の芝生に埋まっていた事が影響していたのは確実だったのでしょう。
みなさま、こういうモノは、無闇に家に持ち帰らず、神社やお寺にて、適切で正しい方法で行うほうが、絶対に無難だと思います。
私たちの不運の一因は偶然の産物ではあるものの、こういう油断をした事による積み重ねで起こった『複合要因』だったのですから。