30年間も放置されたパワーストーンが見つかって『どうなったのか』を書く前に、実家に沢山のパワーストーンがあった経緯を説明しなければいけません。
それと共に、このパワーストーンがもたらした霊障的な事柄も最後に書きたいと思います。
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-それは…約30年以上も前のこと-
私がまだ、中学生だった頃、父が経営していた町工場は人手不足の影響から、顧客からの紹介にて日系ブラジル人を採用しました。
今も状況は変わりませんが、こんな小さい町工場ですから、父と数人の従業員で精一杯の状況です。
日系のブラジル人を採用した時の私は、まだ中学生でしたから仕事を手伝える状況ではありませんが、休みになると工場内の清掃を強制的にやらされていました。
それから年月が流れて、私が学校を卒業して寮生活を終えて、父の手伝いを始めたぐらいに、その日系のブラジル人が、同じく日系の女性と結婚することになって、挙式などのために、しばらくの間、ブラジルに帰国しました。
そして、彼ら夫婦が日本に再び戻ってきた時に、今、考えれば、トンデモないものをお土産として頂いたのです。
ブラジルの甘すぎるチョコレート等のお菓子と共に、なんだか木彫りの置物などに雑じって、あのパワーストーンが幾つもあったのです。
ここで、繰り返しになりますが、頂いた石をまとめると…。
1.紫水晶(アメジスト)の結晶の塊(クラスター)7cm×15cm、厚みが4cm程度が2個。
2.紫水晶の小粒の石が小皿に山盛り状態。
3.直径15cm、厚みが4cm程度ある、青いデュモルチェライト入り水晶の塊が1個
パワーストーンのマニアから見れば、お土産として頂けるのは垂涎モノかも知れません。
30年前のブラジルですから、物価は相当に安かったでしょうし、こういう石が採れる採掘場も多いと予測できますから、お土産としても最適だったのだろうと思います。
ちなみに数年後、その日系ブラジル人は、うちの会社を辞めてブラジルに帰国しましたが、問題はその後です。
私や弟が本格的に家業を手伝い始めてから、私の父は事業拡大を進め、工場の敷地内に事務所を建てたり、工場の増設や設備投資をしたのですが、前述の通り、応接間は徐々に実家の物置となりました。
何しろ30年間も『浄化』をせずに、パワーストーンを放置したのですから。
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次に、今までの経緯を踏まえて、この30年間も放置されたパワーストーンに、どのような霊障があったのかを考えてみました。
うちの会社のことを考えれば、コロナ禍を必死に切り抜けましたが、自動車メーカーの不正問題などで受注が激減してしまったので、経営的にトドメを刺された形になって、地獄の苦しみを味わって火の車の状況です。
そんな泣きたいぐらいの不運続きがあった上に、これを執筆している1年近く前から、工場内の機械や機器が相次いで壊れるし、母が倒れて、私が胸腺腫になって手術を受けたり、お世話になった従兄が亡くなっていますから、私たちは地獄の日々に耐え続けていました。
これは次回のお話で書くつもりですが、このパワーストーンの事件や呪いの人形の事件が起きる前に、呪詛騒動がありました。
ある日の明け方、私が目を覚ますと、天井に草書のような墨字がスクロールして流れて、寝室の窓際を見ると、女の姿がハッキリと浮かび上がって見えたのです。
これには、心底、吃驚しました。
私は、呪詛を数回、見ていますが、現在は
(未確定の話を中途半端に書くと執筆が行き詰まりますので、ネタとして後回しになりました。)
呪いの人形のお話でも書いた通り、誰もこの手の事案に対して、霊媒師に頼ることは金銭的にも人脈も分からずに不可能ですから、自力で呪詛や女の幽霊を祓うために、色々な神社やお寺を巡りました。
でも、呪詛を見てから半年以上の間は、暗中模索の状況でしたから解決に至りませんでした。
そして、本題に目を向ければ、30年間も放置されたパワーストーンが引き起こした霊障に関しては、思い当たる節が幾つかありまして…。
今になって判明したことですが、このパワーストーンの霊障が主因で、呪詛や呪いの人形の栄養源として関与していた可能性が高いのです。
パワーストーンは、某所の神社で供養されましたが、これを供養した後に呪いの人形が見つかって供養されたのと同時に、呪詛騒動が落ち着いたことを考えると、その線が強そうな気がしました。
そして、この30年間放置されたパワーストーンの直接的な霊障に関して、妻がいちばんの被害者だったと思います。
妻は、このパワーストーンを見た時に『このパワーストーンを見ると不思議とイライラする』なんて、言っていたぐらいですから…。
この石が見つかる前から、妻は随分とストレスが溜まっているのが手に取るように分かりましたが、 そんな中で、息子が高校へ行く支度をしている時に、妻が茶碗を落として割ってしまいます。
『何だか嫌な予感がするなぁ。』
そんな妻を見ていると、何となく悪いモノが憑いている予感があったのですが、私は妻に対して、憑いている可能性があることは伏せて、気分転換に神社やお寺に行くように勧めました。
でも、妻は、イライラが募っていて精神的にも迷いがある状態ですから、あまり乗る気ではありません。
こういうケースにおいて、すべてを悪霊のせいにするのは良くありませんし、お互いに厳しい状況を乗り越えてこそ、更なる愛情が芽生えますから、なんでも悪霊のせいにするのは、一種の『逃げ』であると考えて、一般常識内で私は行動をするように考えました。
それに、妻はもとより、家族や会社を不幸にしている責任は、家長である私に全て責任があるのですから、妻に強いことは言えません。
この頃の私も人の事は言えず、無意識のうちに不用意な発言を立て続けにしてしまい、周りを困らせるコトが立て続けにありましたから、私も妻も含めて、30年間放置したパワーストーンの霊障の影響を受けたた可能性は十分に考えられます。
そんな状況でも、私は母の介護施設を探すために仕事の手を止めながら、病院の連携室の職員と話をしたり、ケアマネージャーと細かい相談をする日々が続いて、脈がありそうな介護施設に行って職員から話を聞いたり、時には入所希望の書類を書いて、入所申請をする日々が続きました。
それでも、どこも満所ですから、すぐに受け入れてくれる施設が見つかりません。
その忙しさのあまりに、私は家のことを見られずに、家族が崩壊してしまう危機感すら感じていました。
妻のフラストレーションが溜まった背景には、そんな原因があったのは確かですが、あまりにもその苛立ちに不自然さがあったので、色々な原因を考えていた最中での事件だったのです…。