今年のお盆ですが、家族一同が新型コロナに罹患さえしなければ、今頃は妻の実家に行って亡くなった祖母の仏壇に手を合わせていた筈だったのですが、今年は家で大人しく過ごしていました。
その件に関しては、後日、時間を見つけて妻の実家に行ったら手を合わせることにします。
それでも、私たちが盆休み中にやるべきことが目白押しでした。
私と弟は、休み前に新型コロナに罹患したことが分かった影響で、休み前に残した仕事が溜まっていますし、お盆期間中の御霊供膳なども16日の送り火まで続けるので、息つく暇がありません。
お盆のお供え全般は私の役目ですから、ひと仕事になるのはお約束でして…。
まずは、目が覚めて起きると、神棚や仏壇にお参りをしてから、盆棚に供えていた水の子を下げて、下げた水の子を塩で清めた後にキッチンペーパーで包んで捨てます。
下げた水の子に関しては、家によっては庭に撒いて、庭や工場の敷地に入ってくる鳥たちの餌にする事もあるようですが、餓鬼界の落ちた霊が食べたもですから、庭にまくと何か障りそうな気配が漂っていたので、捨てることに迷いはありませんでした。
人形騒動や30年間放置されたパワーストーン騒動があった直後ですから、その由縁もあって、家の中で彷徨っている怨霊が供養を求めて、盆棚の水の子を食べていることも考えられます。
それに、亡くなった父の家系は兄弟が10人もいて、親類が多いので『親類が地獄に堕ちるような行為をするわけない』なんて、絶対に言い切れません。
私たちが知らない遠い親戚筋であっても血が繋がっている縁(えにし)から、何らかの怨霊に障ることだって考えられますので、油断ができないのです。
1日置いた水の子やお盆の供え物なども、本来なら、『精霊流し』として川に流したり、川に流せないのなら、お焚きあげをするのが妥当だと思うのですが、今は環境問題などで五月蠅いので、普通にゴミにして捨てるのが妥当であるかと…。
さて、話を戻しまして、水の子の処分が終わると、今度は御霊供膳を作ります。
このへんは手抜きをして、できあいのモノを盛り付けて供えるだけですから、私や家族への大きな負担を減らす知恵を働かせているわけでして…。
お盆の朝は御霊供膳を供えて、昼はそうめんを茹でて供えることが4日間、続いたのでした。
そんな感じで、仕事をやりながら真っ当なお盆を過ごしていましたが、みかんが、亡父が眠るお墓の入口の道まで散歩をした翌日の夕刻…。
わたしは再び、みかんと散歩に行きますが、この日は通常の散歩コースを歩きますが、暑さのせいか途中で来た道を引き返して、妻が車で迎えにくるのを待っている始末でした。
やっぱり、あの迎え火があった日のみかんは、父の迎えを意識していたのでしょうか?。
なんとも不思議な感じがしますし、普段は飼い主にオヤツばかりをねだるから、特に夕食後になると、とても五月蠅い柴犬ですが、こんなに機転が利く犬だとは考えられません。
みかんの迎え火事件が一件落着かと思ったら、15日になって息子を巻き込んだ、ちょっとした事件が起こりまして…。
本来なら、13日のうちに盆棚を作った時点で、家族全員で仏壇に手を合わせるのがお約束だったのですが、今年は家族が新型コロナに罹患したために、唯一、感染していない息子だけ仏壇に手を合わせるのを控えていました。
仏壇がある実家にいる弟は、新型コロナの症状が私たちよりも強く出ていたので、どうしても息子への感染リスクを減らしたかったのです。
だから、お墓参りも、私たち家族よりも症状が重い弟と分散して行くほど、徹底的に息子に感染させない対策を取りました。
酷暑ですから、お墓に供えた花に水を補充する目的も兼ねて、私は早朝のうちに弟とお墓参りを済ませて、妻や娘、息子は、その日の午後にお墓に行く予定だったのですが…。
お昼になったので、キッチンで私が、盆膳に供えるつもりで、そうめんを茹でていると、息子が神妙な顔で部屋から下りてきたので、私はとっさに身構えます。
『…何か、嫌な予感がする…』
私は、息子の表情を見て、胸騒ぎが止まりませんでした。
「部屋にいたら、朝から部屋のドアをノックする音が聞こえるんだ。朝に1回あって、さっきも叩く音が聞こえた…。」
私は『アレ』を疑う前に、息子に幾つかの問いを投げかけました。
「みかんが部屋に入りたくて前足がドアに触れたとか?。あと、娘が部屋に入ろうとしたとか?」
「ノックが聞こえてドアを開けたけど、みかんは、全く違う場所で寝ていたし、妹は姿が見えなかった…」
この現象が『アレ』ならば、息子の部屋をノックしたのは、亡くなった私の父じゃないかと真っ先に思いました。
まぁ、『お盆』ですし、みかんが機転を利かせて、お墓の近くの道まで迎えに行った事もありますし、確実に父は実家や私の家にいるのでしょう。
新型コロナの罹患があったので、唯一、罹患をしていない息子を遠ざけていたので、父は仏壇で手を合わせない息子が気になって、心配をしたのではないでしょうか。
私たち夫婦は息子の言葉に対して、すぐに動きました。
弟が工場で仕事をしている間に、実家の玄関やドアをアルコールで消毒した後に、息子を実家に呼び入れて、仏壇に手を合わせて、その足で、私や妻、娘や息子を引き連れてお墓にもお参りをしたのです。
…そして、お墓参りが終わった後…。
私が仕事をしようとして、工場の入口まで歩いて行くと、工場の入口に白いモヤのようなものがパッと浮かび上がりましたが、全く恐怖心がありません。
たぶん、亡くなった父が、工場の入口に立っていたのではないかと思います。
お墓参りから帰ってきて、事務所で仕事をやろうとしましたが、座った途端に2時間ぐらい居眠りをしてしまったので、仕事になりませんでした。
やっぱり、色々な騒動があったから、心身が疲れているのでしょうね…。