目次
ブックマーク
応援する
1
コメント
シェア
通報

第4話 残念神の家に行く

木こりが住むような山小屋につくと、ぷるぴゅあをそうっと


ベッドに置くと男は振り返る。そして、春の顔を見ると


二コリと笑いながら、「ここが僕のお家だよ」という


(意外と質素だな……神の家だから豪華絢爛だと思っていたけれど)


「うん、シンプルが好きだからね、君の世界で言うミニマリストみたいなものだよ まぁ、作ろうと思えば、キンキラの豪邸も三分あれば作れるけどね」


(そうだった。ここでは考えが筒抜けだったのを忘れていた


でも、案外楽かもしれない)と味を占める少女は、風変わりなかもしれない


「そうだろ、そうだろ。さすが僕が作った世界だろう」


(あれ、俺じゃないんだ……??)


「俺って言ったほうがカッコつくと思ったんだけど、無理しないほうがいいね。久しぶりに肩が凝りそうだったよ」と首を


左右に倒す




「まず、この世界はぷぴゃあと同じ、傷ついた神獣を治療したり


育てる世界なんだ


この子犬の場合は、治療から始まった子だね


さすがの僕でも急だったからビックリしちゃったけどね」と苦笑いの残念神が続けって言った言葉に、春は声を荒げるいことになる


「そうして、直った子たちはまた異世界に戻される


 神獣がいない世界は、不安定になるからね……」


「はぁ、また同じところに戻したら、いじめられるだけでしょ。その腐ったやつを治療しなかったら、同じことの繰り返しでしょ」という現実世界でも、本当に保護が必要なのは皮肉にも歪んだ思想を持つやつらだとテレビで、教育なんとやらの学者が言っていたのを思い出す


だから私の思考は、間違っていないはずだ。




どこからともなく紅茶を出し


「春、砂糖はいれる?残念だけど、腐っているものはどうやっても腐っていて手の施しようがないんだよ。そういうやつらは心根が……」


飲みながら言う残念神は、苦虫を食べたかのような顔をしている


球根から腐っているんだよ……




突然、パンパンと手を鳴らすと


「この話は終わり。コンパクトについて説明するよ」というと、春にコンパクトを出すように言う


開いてみると


孤独 ?% 信頼 ?% 治癒 ?%と 触るとスクリーンに映し出されるかのように、チャートが出てくる


(これ見たことある、アニメの異世界転移ものに出てくるやつだ。ゲームに疎い春でも、わかるものだった )


そもそも、兄のせいでゲームをやってる暇もなかったからだ


兄はすぐ安請け合いをするくせして、信じられないほどドジっ子なので私が後片付けをして、花を持たせると、兄は自分の力だと勘違いをするのだ


でも実際、顔も、頭もいいのだから、今のところ兄の尊厳は守られているが……が、だ私も限界だ。さすがに限界だと思うのは心が狭いのだろうか?


それともわざと、わざとなのか?


と頭の中で愚痴っていると


頭を撫でられる イケメン神の顔を見るとやっぱり、イケメンめ!!っと思い


「何ですか?おさわり人形じゃないんですよ」という


つくづくかわいいげがないと、自分でも思う


普通ならキュンとするのだろうけれど、私はこの世で一番信用できないのはイケメンだから仕方ない






「フフッ。とりあえず、この子犬にかざしてごらん」


そういわれたので、かざしてみると


孤独 20% 信頼 50% 治癒 30%と表示さる


意外と、信頼されててびっくりしていると


「意外と、前向きな考え方でよかったよ。落ち込むと思っていったからね……」


「だって信頼50%なんてありえないでしょ。私なら信頼頑張っても、20%いや、10%くらいだもの」と顔をしかめると


「プっハ、確かにそうだねむしろ、春の場合は0.1パセントとかになりそう」


(この男は、まったく私を何だと思っているのだろうか?


 でも言われてみれば、そうかもっと納得しそうになる)


「コンパクトの真ん中に蜂が留まると変身できるのは、


 もう知っていると思うけど。」


(そういえばなぜ蜂なのだろうか?)






「それは後で直接蜂に聞くといいよ。とっても喜んで教えてくれると思うからさ。何でもすぐに知ってしまうのはつまらないだろう」


それもそうだと思い、紅茶を飲むと、とても眠くなる


「そろそろ、時間みたいだね お休み春 」と言われ暗闇に落ちる


落ちたと思ったら、目覚ましの音で起こされる


「全然寝れてない。寝た気がしない」でも不思議と疲れは取れている


「疲れは取っといたよ。また春がこっちに来たくなるように」っとウィンクをしている顔が浮かぶ声を聞いて目覚める。


「はぁ~、これは大変なことが思ったより、大変じゃん残念神め」


目は、ボケていてあぁこれは、現実世界には反映されないのかと思い、重たい眼鏡をかける


幾分か軽やかになった足取りで部屋をでるのだった




そのころ残念神は、ぷるぴゅあと子犬を抱っこしながら


「やっぱり、春は変わっていなかったよ。ぼくの好きな春のままだったよ。君たちも好きだろう」と撫でる


因みに僕の事をコンパクトでかざしてもエラーになるんだけどね


だって、恥ずかしいだろうという神の心に反応するかのように欠伸をする子犬





この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?