「ぷるぴゃぁあ」と起きた神獣は伸びをする。
ネコ科の白い虎の背からは翼が出ている
あたりを見回すと、春がいない
隣にいるのはあくびをする子犬と緑のきれいな草原のような青々とした髪の男だった
もう一度、「ぷるぴゃあ」というと寝ぼけながら翼を動かすがうまく飛べないようで柔らかなベッドから落ちそうになる
ところをおおきな手で支えられる
「おはよう、ぷるぴゅあ。まだ、朝早いよ一緒に寝よう」という顔を腕でプルプルと防ぐ
「プルピュアは男の子だから、男が嫌いなのかな?こんなイケメンなのに、なんてね」といいながら、仕方なく朝ごはんの準備をする
外を確認しようと、飛んでいこうとするのを扉を開けて、抱っこしながら進む
「ほら、まだ春はきてないよ」と、言うと不満そうになく
「ぷるびゃあ」というとお皿を指さす
「そうだね。ご飯を食べようか。ちょっと、僕への扱い雑じゃない?」と言いながら笑っている
(まるで、小さい春のようだと)
準備しながら、子犬を見ると、すやすやと夢の中で走っているかのように、足を動かしている
やっぱり、僕の春は凄いな。ぼくが選んだだけの人間だ
でも春は渡さないよと心の中で言う
ぼくは大人げないのかもしれない
ぷるぴゃあの鼻をこつんと触ると
声をかける前に子犬が起き出す
(ミルクだ)「ワン ワン 」と吠える
クッシュンとくしゃみをする少女が心の中で、私のうわさをするなんてろくなことじゃないわ
労働を押しつける気ねと隈のある顔で、ペンを回しながら思うのだった。