「私は実家で本に埋もれて死ぬのがいい」 ~書愛づる姫君~虹霓国物語外伝編 ――この作品を端的に表すと、これに尽きます。
(当レビュー記載時は、25年6/24、第4話更新までのものです)
本作は同作家さん代表的他作品「虹霓国の女東宮」の新規外伝的作品です。しかし、その代表作が未読でも何ら問題ありません。既読なら、より楽しめる程度に抑えての内容です。そのため、新規読者と既存読者の両各位が読み始めるのに適しています。
本タイトルの「北の方」とは貴人的身分の正妻的敬称です。よって、第3話の「輿入れ」からは当レビュー第一文「姫君」の表現とは相違があるかもしれませんが、古典に倣いました。言わばオマージュです。
フォロー作家達各位内で、唯一他者からも私も「美しい文章」と評した作家・浮田葉子さんが織りなす「虫愛づる姫君」現代新約別書。その変わり者と見做されている姫君が、名家の新当主から不意に契約婚を求められと思いきや? まとわる政争にも巻き込まれ? これから物語はどうなっていくのか。ジャンルの異世界恋愛だけでなく、歴史・時代読者各位でも読むのに遜色ない雰囲気があります。
まだエピソード・話数が少なく、読み始めやすい本作です。ブックマークに載せ、読んでみませんか!