目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第65話 第二次軍備拡張計画

 俺はこの前と同様にまずは海軍の増強へと向かった。

前回は上陸能力の強化を優先したが、今回は航空戦力を強化しようと思う。

空母を主体とした大規模な機動部隊を編成するつもりだ。


 前回とは異なり今回はMPが大幅に増える魔道具を着用していたことによって桁違いのMPを保有している。

これだけあれば高価な空母も召喚し放題だ。

上限無しで召喚しまくるぞ!


 まずは手始めに護衛の駆逐艦からだ。

現状駆逐艦は8隻保有しているが、これでは防空能力が飽和してしまうかもしれない。

多めに編成する必要があるだろう。


「スキル【統帥】発動、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦を召喚!」


 俺はアーレイバーク級を追加で20隻召喚した。

空母機動部隊は2部隊編成する予定なので今回召喚したものを10隻づつ、残りを上陸部隊の護衛用に使用する。


 今度はそれらの統制をする艦が必要だ。

駆逐艦を統制するのはタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦。

現状2隻保有しているので、追加で4隻を召喚する。


 俺はMPを消費してタイコンデロガ級を4隻召喚した。

そして今回はさらにそのタイコンデロガ級を統制する艦も用意する。

その艦とはズバリ……アイオワ級戦艦だ。


 アイオワ級は戦前生まれの戦艦だが、幾度もの改修を行うことによって戦線に復帰してきた。

今回はそのアイオワ級を機動部隊の旗艦として運用したいと思う。


「スキル【統帥】発動、アイオワ級戦艦を召喚!」


 俺は莫大なMPを消費してアイオワ級を2隻召喚する。

空母にも匹敵するコストの重たさだが、今の俺にはへっちゃらだ。


 お次は本命の空母だ。

現代の空母機動部隊、もとい空母打撃群は空母1隻で1つの艦隊を組むのが通例だが、今回は旧大日本帝国海軍風に2隻で1つの部隊を組織することにする。


 俺はまた莫大なMPを投入して空母を3隻召喚した。

もはやこれだけの軍を持っていたら異世界の紛争に介入、勝利するのは簡単なのではないだろうか。


 だが何が起こるのかが分からないので、安心してはならない。

いつ何時どんな敵が来ても適切に対処することが出来なければならないのだ。


 最後に召喚するのは原子力潜水艦。

原子力潜水艦と言っても攻撃型と戦略型の2種類が存在する。

今回俺は攻撃型原子力潜水艦を2隻召喚する。


 原子力潜水艦によって世界中のどこにでも攻撃を行えるようにすることが主目的だ。

それは紛争の抑止にも役立つかもしれない。

それにこのことに気づく国家があるのでば、その国家は非常に有能な国家であろう。


 これにてアイオワを旗艦、ニミッツとドワイト・D・アイゼンハワーを主力とする第一機動部隊、ニュージャージーを旗艦、カール・ヴィンソンとセオドア・ルーズベルトを主力とする第二機動部隊の完成だ。


 そしてこれら機動部隊に配属される航空隊名を第一航空戦隊、第二航空戦隊と命名する。

これはかつての帝国海軍機動部隊の航空隊名にあやかったものだ。

その名に恥じぬ働きを期待しよう。


 桟橋に全てが接舷された時、俺は精強とは何かを理解した気がする。

この艦隊はまさに無敵だ。


 さて、海軍の増強はこれぐらいにして、次は空軍に移ろうか。

俺は空軍基地まで歩いて向かう。


 空軍基地についた時、ちょうど機体は整備中であった。

陸上戦闘機部隊は12機しか保有していないので、いざという時は防空を空母艦載機に頼ることになってしまう。

それでは空母が外洋展開することになったら困るので、ここに重点的にテコ入れが必要だ。


 正直この世界で戦闘機のステルス性は不要であろう。

それならばF−15CやF−16Cを多く配備するべきだ。

加えて爆撃機よりも小型で取り回しの効くマルチロール機も配備しよう。


 俺はスキルを発動し、目的の機体を召喚する。

F−16C、F−15Cを追加で10機ずつ、さらにF−15Eを新たに15機配備した。


 そういえばこの空軍基地は元々は爆撃機などの大型機用の基地なのだが、まだ2つ目の基地を建設するつもりはないためこのまま複合機地として使用する。

きっと将来的には新たに基地を建設するよ……


 あぁそうそう、これにさらに新しい機体を召喚しようと思っていたのだ。

その機体の名はRQ−4グローバルホークとU−2Rドラゴンレディだ。


 その2機種は共に偵察機だ。

グローバルホークは無人の偵察機で、20000km以上を飛行して偵察を行うことが可能である。

ドラゴンレディは高度20000M以上を高速で飛んでの偵察が可能だ。


 今後はこの2機種を使って偵察などを行いたい。

【世界地図】は地形などは正確にわかるが、俺の魔力レーダー範囲外では人などは全く映らない。

だから結局偵察機が必要なのだ。


 俺はMPを消費しRQ−4とU−2Rをそれぞれ5機と1機召喚する。

今日から早速運用を行おうかな。

まだまだルクスタント王国以外の国については未解明なことが多いので、偵察の必要性があるのだ。


 そうと決まれば早速俺は基地内にRQ−4運用のためのステーションを設置しよう。

基地の建物内に運用に必要な人員と機器を配置し、運用の準備が完了した。

今回は1機のみを試しに海側の王国、ゼーブリック王国にの首都に派遣する。


 地上のオペレーターの指令に沿ってRQ−4は離陸、ゼーブリック王国の偵察に向かった。

後は写真などが送られてくるのを待つだけだ。


 俺は空軍基地を後にし、最後に陸軍基地に向かう。

陸軍の増強はそれほど大幅に行いつもりはない。

すでに戦車は十分な数が揃っているので、兵員を増やすぐらいにとどめておく。


 俺は陸軍基地に入り、早速兵員を召喚する。

召喚する人数は15000人、この前の5000人と合わせて20000人の歩兵を保有することになる。

これに移動用のストライカーとブラッドレーを召喚して強化は終わりだ。


「おー、久しぶりだな司令官」


 誰かに呼び止められたので振り返ると、そこに立っていたのはロバートだった。

最近あっていなかったのでひどく懐かしく感じる。


「司令、うちの軍隊も随分と強くなったな。だがまだ足りていないものがある。なにかわかるかい?」


 足りていないもの……そうか、ヘリコプターか。

輸送などに使うヘリコプターのことをすっかりと忘れていた。


「ヘリであっている……かい?」


「あぁ、大正解だ。輸送用のヘリと攻撃ヘリが必要だ」


 俺はロバートの求めに応じてヘリを追加で召喚することにした。

幸い陸軍基地にはヘリを運用するための小型の滑走路と格納庫が付いている。

召喚するのは安心安全のCH−47チヌークとAH−64アパッチでいいかな。


「スキル【統帥】発動、CH−47とAH−64を召喚!」


 チヌーク10機、アパッチ20機を陸軍に配備する。

これでかなり軍隊として強化されたはずだ。

さぁ、RQ−4の偵察結果を聞きに行こうか。


この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?