「それからね……」
かみさまは ちょっと
かなしい かおを しました。
「せかいには まいにち
おなかが すいている子が たくさんいるんだよ。」
どうぶつたちは めを まるくしました。
「えっ、でも ごはんは
いっぱい あるんじゃないの?」
サルが ふしぎそうに いいました。
「あるところには あるんだけど……
ないところには まったく ないんだ。
たべものが たりすぎて すてている ばしょもあるし、
ひとくちも たべられない こも いる。」
「そんなの おかしいよ!」
シカが こえを あげました。
「ほんとうに そうだよね……
でも いろんな りゆうが あって、
おかねが なかったり、
たべものが そだたなかったり、
せんそうで ぜんぶ、
なくなったりしてるんだ。」
かみさまは じべたを みつめました。
「だからね、キミは、
たべものを のこさず
たいせつにするってこと。
そして、いらないのに
かっちゃったり、すてちゃうことが
どれだけ かなしいことか……
それを しってほしいんだ。」
もりの どうぶつたちは、
そっと くさのうえの どんぐりを ながめました。
「みんなで すこしずつ わけあえたら──
きっと おなかが すいてる子も、
わらえると おもうんだ
キミは、どう思うかな?」