目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報
この作品は完結しました。
他の素晴らしい出会いもあなたを待っています。
もっと見る
https://neo-user-feedback.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/30C71C389FC5347DF65EF072CDAB4CF58DECC01884F2095CB170DBBB1A2D95A0.png
言葉の重さ。まさに、まさしく『言葉の重さ』が描かれています。 ふだん私も使うし、なにかとよく耳にする言葉ですし、ニュースや解説あるいはSNSでも見かける表現だと思うわけですよ、『言葉の重さ』って。それが実際に重量として確認できる世界。可視化する秤。 この物語を読んでいるとき、どこかSF的だなと思いました。少し不思議。未来的にも思えますが、すでに歴史があるものなのだと読みすすめているとわかってきて、時空を越えていく感触がありました。なによりも人類普遍の愛のテーマと重なります。 さらりと読めて、それは軽やかな読書体験でありながら、読後感のずしりとした感触といったらもう。 私の感想を言葉秤師に測ってもらいたいほどです。 いちばん胸に迫ったのは、「軽くていい、まずは現実/現在状況を知ること、知った上でこれからどうしたいのか、どんなふうに育てていきたいのか」というメッセージです。 言葉の重さを意識したことがない人は、いないのではないでしょうか。言葉の重さに傷つき、あるいは不安や心配を抱えたり、迷ったり悩んだりという経験は尽きないからです。それを明確に、『言葉に重さがある世界で』と描ききった著者・菊池まりなさんに脱帽です。 失望することがある、でも、その失望と真正面から向き合ったことで希望に結びつけられる。正反対のものが、ちゃんと同じ地平で並んでいられて、なおかつ「愛し合える」と提示されているのがまた素晴らしく感じられます。 秀明と美咲のエピソードは、愛の軽さをも肯定するがゆえに、人の成長を信じる力強さがあります。で、あらためてこのタイトルです、 言葉の重さ 素晴らしく感嘆。ふるえてます。 作品を読み終えたというのに、私の中で誰かと誰かの言葉の重さが動き始めているかのようです。 願わくば、誰かの言葉の軽さが、誰かと共有できる重さへと変化していくエピソードにまた触れたいと思います。完結済とありますが、ここからのスタートとなっている気もしますので。 言葉その重さを測定できない私たちは、できないからこそ正直に感じて、そのときの自分たちと誠実に向きあい、時間をかけながら成長させて生きていける。 もしも将来、自分や誰かの言葉の重さに失望してしまうことがあったとしても、この作品が松明のように道を照らしてくれることでしょう。出会えてよかった。メルシィボク!
3
https://neo-op-common.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/19F5D958B3F138EC06D022164A491C8E36BA54D76B4736AE738070F0D984F7C3.png
先生がすごく言葉と真摯に向き合われておられる心象を、そのまま小説作品としてお見事に抽出された意欲作だと感じます。 「様々な言葉」が飛び交う。言葉というのは文字よりも先にあるものですから、文字よりも歴史が深い。 現代では特にSNSなどでの言葉の問題が我々に問われていると思いますが、この作品では、人間が言葉をどう扱ってきたかの過去・現在・未来がすべて詰め込まれているように感じました。 この作品の優しさ。必ずしも言葉が重い必要はないし、その時に限ってはどうしても軽い言葉がある、というようなことに勇気づけられる読者の皆さんは多いと思います。 これほど真摯に、言葉というものに向き合われた作品を読ませていただいて、私は本当にハッとさせられました。
2
https://neo-op-common.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/19A3372A2B1ECB63934956137F13B31FAADF816FA7C040DF0EF640CFD2B8D32F.png
読みながら自分が普段から使っている言葉の重さは、どんなかな?と、具体例を読みながら妄想して自分で重さを測ろうと試している自分がいました。 ワークショップが出てきて、より真剣に言葉の重さに向かっていく世界観があって、すっかり没入して読み入りました! ほんっと、最高です♪
1
イチオシ作品もっと見る