出席番号0番
275人気·0·2.6万字
最初から読むブックマーク応援する
あらすじ
詳細
舞台はごく普通の地方高校。しかしその教室には、いつからか「誰も座っていないのに空気だけがある席」がひとつ存在していた。出席番号0番――それは存在しないはずの番号。けれど“誰か”がそこにいたという記憶だけが、生徒たちの中にかすかに残っていた。 主人公・陸人と仲間たちは、ある深夜、校舎裏の廃屋で奇妙な現象に遭遇する。その日を境に、出席番号のズレ、音のしないチャイム、記録の抜けた名簿、校内放送に混じる知らない声――“名を呼ばれなかった存在”が徐々に現実に干渉を始めていく。 閉じる
応援チケット
作品アチーブメント
創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-05-27 19:40ネオ・デビューネオ・デビュー2025-05-09 18:58作者のひとりごと作者のひとりごと
コミュニティ (0)
目次 (19)
しおり
つけとレビュー
フォロー
他の作品
微笑の磁場
微笑の磁場 春のある日、地方都市の平凡な大学に一人の転入生が現れた。名は大知。柔らかな微笑みと、相手の心にすっと入り込むような優しい言葉。その自然体な振る舞いは、誰にも警戒心を抱かせず、それでいて誰一人無関心ではいられない「魔性」の空気をまとっていた。  自分らしく楽しさを優先する悟は、すぐに大知と打ち解けたが、時に核心を突く大知の言葉に内心たじろぐ。忠告を無視して突っ走る将吾は、大知の絶妙なフォローに「……まあ悪くない」と少しずつ距離を縮める。静かに他人を観察していた亜紀は、心理ゲームを仕掛けるが、飄々とかわされて逆に興味を深めていく。本音を優先する純は、大知が自らの本音を明かした瞬間、彼の底知れなさに驚きを覚える。上昇志向の朋子は、大知の素直な賛辞に思わず涙を流し、「あなた、本当に魔性だわ」と呟くのだった。  友情とも恋愛とも違う、奇妙な磁場のような関係。誰もが少しずつ、大知の“魔性”に惹き寄せられていく——。学園祭の小さな危機を経て、一層深まる結びつき。だが、ふとした瞬間に純が口にした疑問が静かに残る。「大知って、何が欲しいんだ?」 「僕は、みんなが楽しくしてくれてるのが嬉しいよ」  そう微笑む大知の胸の奥には、誰にも見せない孤独がそっと横たわっていた。  友情と人間関係の微妙な綾を描く、静かな魔性の物語。
ファンリスト