鳴かぬ村
完結済·新着更新:第6章:音のない結末·2025年05月25日 18:35
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あらすじ
詳細
——訪れた者が"誰か一人"を連れて帰る村、鳴澄(なるすみ)。 過疎と高齢化が進んだその村では、「音を立ててはいけない」という古い掟が今も続く。 大学のゼミで民俗学調査に訪れた颯一たちは、やがて"音"が呼び覚ます怪異と、村の誰もが口をつぐむ「赤子と爺婆の入れ替わり伝説」に巻き込まれていく。 ——「赤子が笑えば、誰かが泣く」 ——「泣いたら終わり。笑ったら帰れぬ」 仲間たちの絆、内面の闇、そして土地に染みついた因習が交錯するなか、「音の真意」が明かされたとき、最も恐ろしい"沈黙"が訪れる。 閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2025-05-20 18:00創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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微笑の磁場
微笑の磁場 春のある日、地方都市の平凡な大学に一人の転入生が現れた。名は大知。柔らかな微笑みと、相手の心にすっと入り込むような優しい言葉。その自然体な振る舞いは、誰にも警戒心を抱かせず、それでいて誰一人無関心ではいられない「魔性」の空気をまとっていた。  自分らしく楽しさを優先する悟は、すぐに大知と打ち解けたが、時に核心を突く大知の言葉に内心たじろぐ。忠告を無視して突っ走る将吾は、大知の絶妙なフォローに「……まあ悪くない」と少しずつ距離を縮める。静かに他人を観察していた亜紀は、心理ゲームを仕掛けるが、飄々とかわされて逆に興味を深めていく。本音を優先する純は、大知が自らの本音を明かした瞬間、彼の底知れなさに驚きを覚える。上昇志向の朋子は、大知の素直な賛辞に思わず涙を流し、「あなた、本当に魔性だわ」と呟くのだった。  友情とも恋愛とも違う、奇妙な磁場のような関係。誰もが少しずつ、大知の“魔性”に惹き寄せられていく——。学園祭の小さな危機を経て、一層深まる結びつき。だが、ふとした瞬間に純が口にした疑問が静かに残る。「大知って、何が欲しいんだ?」 「僕は、みんなが楽しくしてくれてるのが嬉しいよ」  そう微笑む大知の胸の奥には、誰にも見せない孤独がそっと横たわっていた。  友情と人間関係の微妙な綾を描く、静かな魔性の物語。
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