封印の祠
完結済·新着更新:第3話·2025年05月24日 17:13
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あらすじ
詳細
 都市生活に疲れた主人公は、山奥の村に移住することを決意する。  しかし、村は古い因習に支配されており、よそ者を歓迎しない閉鎖的な共同体だった。  隣家の老婆から「新月の夜は外に出てはならない」という奇妙な掟を聞かされるが、好奇心に駆られた主人公は窓から外を覗き、白装束の人影が列をなして歩く異様な光景を目撃してしまう。  掟を破った主人公は、村を去るか仲間になるかの選択を迫られ、行き場のない彼は村に留まることを選ぶ。  村には数え切れない因習があった。  満月の夜の白い服、井戸への三礼、触れてはならない岩、そして最も神聖とされる祠への敬意。  理不尽な掟に反発しながらも、孤立の恐怖から次第に従うようになり、一年後には村に馴染んでいた。  しかし運命は皮肉だった。  嵐の夜、迷子の子猫を探していた主人公は聖地に迷い込み、転倒の弾みで祠を破壊してしまう。  祠から黒い影が立ち上がり、村に異変が起き始める。  井戸の水は血のように赤く染まり、家畜は謎の病気で死に、夜には奇怪な笑い声が響く。  村人たちは主人公を完全に無視し始め、彼の存在は徐々に希薄になっていった。  謎の老人から、祠は村の暗い歴史を封印するものだったと告げられる。  百年前、村は外来者を生贄として神に捧げる儀式を行っており、犠牲者の怨念を祠に封じ込めていたのだ。  封印を破った主人公は、その代価として魂が徐々に消失していく呪いにかかる。  影が薄くなり、物に触れることもできなくなり、やがて誰の記憶からも消去されていく。  古文書で封印を修復する方法を知った主人公は、満月の夜に祠があった場所で儀式を行う。  邪悪な存在と対峙し、自らの血と存在を代償として新たな封印を完成させる。  主人公は石の祠となり、邪悪な存在と共に永遠に封印され、村の平和は戻る。  彼の存在は完全に歴史から抹消される。  十年後、民俗学者の田中教授が村を訪れ、祠の謎を調査する。  しかし封印された主人公の霊から、調査が封印を弱めることを警告され、教授は真実を秘匿することを決意する。  そして、意外な真相が判明した。閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2025-05-24 17:12創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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