空っぽな承認欲求
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あらすじ
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父親の突然の他界と、その後の自殺未遂。小鳥遊 紡(たかなし つむぎ)は、辛うじて一命を取り留めたものの、心にはぽっかりと穴が空き、常に他者からの「承認」を求める日々を送っていた。まるで透明なインクで書かれた、誰も満たせない招待状が貼り付いているかのように。 そんなある日、彼女のもとに届いたのは、差出人不明の謎めいた「招待状」だった。 そこには『このインクは、貴女の「真の欲望」に触れた時、その姿を現します。』とだけ記されていた。 漠然とした承認欲求しか持たない紡にとって、「真の欲望」とは一体何なのか――。 この招待状をきっかけに、紡を取り巻く人々の隠された顔が少しずつ露わになっていく。 常に前向きで紡を引っ張る親友・佐藤 藍(さとう あおい)の知られざる目的、穏やかで紡の心を癒やすも、その裏にミステリアスな秘密を抱える林 耀(りん よう)、厳しさの中に秘めた期待で紡を成長させる仕事の先輩・神崎 厳(かんざき いつき)。 そして、紡の自己肯定感の低さの根源でもある、不器用な愛情しか示せない母親・小鳥遊 蓮華(たかなし れんか)の過去。 「生きていてもいい」と、誰かに、何かに認めてほしいと願う紡の「空っぽな承認欲求」は、果たして彼女を光へと導くのか、それともさらなる闇へと引きずり込むのか? これは、死と隣り合わせの過去を抱えた一人の女性が、自分自身の「存在価値」と「真の欲望」を見つける、魂の成長と再生の物語。 そして、現代を舞台にした人間の心の奥底を描くドラマですが、謎の招待状が超常的な現象を引き起こし、主人公の運命を大きく揺さぶる、日常の裏側に潜む人間の深層心理と倫理のグレーゾーンに迫る、サイコサスペンスドラマでもある。 ※この物語には、自殺未遂や心の病といったデリケートな描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。 閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-08-11 17:45ネオ・デビューネオ・デビュー2025-06-23 21:40作者のひとりごと作者のひとりごと2025-06-23 21:40
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ちょっといい関係のパートナーと私ここは東京、きらびやかな高層ビルの20階。 オフィス「スターライト企画」は、広告業界のサバイバルステージ。 26歳・入社3年目のプランナー佐藤ハルカ。 カラフルなシャツにスニーカー、オレンジのヘアピンがトレードマーク。 彼女の武器は――誰にも見えない【直感センサー】。 “ピピッ”と反応するその感覚は、甘い笑顔の裏の棘や、空気に溶けたざわめきを見逃さない。 かつて憧れの先輩だったミサキの裏切り。 そして、会社を揺るがした不正事件。 それらを乗り越え、いま新たな一歩を踏み出すチームに、ミサキが再び戻ってきた。 イベントの大成功、盛り上がる社内、響き渡る「絆」という言葉―― だけどハルカのセンサーは、“ピピッ”と違和感を捉えていた。 本当に変わったのか、この会社は。 ミサキは、仲間になれるのか。 笑顔の奥にある「本音」に、どう向き合うのか。 それでも私は信じたい。 この直感は、自分と誰かを守る小さな力だと。 今日も静かに、“ピピッ”と働きながら。 これは、疑念と信頼の間で揺れ動きながらも、「本音」を見つけ出すために静かに、 力強く前進するハルカの物語。 ハルカの直感は、隠された真実を暴き、やがて「ちょっといい関係」の本当の意味を問いかけることになる。
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