自分も両親を亡くしているので、しんみりと読ませて頂きました。
お父様を亡くされた時の気持ち、ご近所の方が亡くなった時との違い。
私は父の死装束を結ぶチャンスがなかったので、手が震えるという話は大変興味深く、自分の時はどうだっただろう、という気持ちになりました。
自分の時はお葬式でどうだっただろうか、と思い返し、眼の前に棺があるような、葬儀場に居るような、そんな気持ちになります。
誰かを亡くしている方は、心に刺さるというよりも、揺さぶられるエッセイだと思います。
短い中にぎゅっと詰め込まれているお父様への愛は、自分の家族の事を思い出し、実家に帰りたくなるのじゃないでしょうか。
今は家族を大事にしよう、と思わされる作品でした。