あらすじ
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なんかね、剣と魔法があるっぽいアストラルディアとかいう世界に、万葉歌人ギルド『月詠の庵』っていう、まあ歌でなんでも解決するぞーってノリのギルドがあるんですよ。そこの受付嬢の水月さんてのが、超クールビューティーなんだけど、心はマリアナ海溝より冷たくて、「面倒くさい」が口癖みたいな人。 で、このギルド、仕事内容は祝詞の代筆とか猫探し(成功率低)とか、かなりゆるいんだけど、時々変な依頼が来る。庭の花がうるさい恋歌ばっか詠むから何とかしてくれとか、伝説の温泉が枯れた(原因は寝てるナマズだったりする)から復活させてとか、隊長の兜の飾りが部下のトラウマを刺激するから歌で何とかしてとか、自分の影が悪口和歌でディスってくるんですけど、とか。もう、わけわかんない。 ギルドのメンバーも、筋肉歌人の岩鉄(だいたいお菓子で釣れる)、気弱な草太(ペットのイタチのが辛辣)、お爺ちゃんの歌仙翁(予言はだいたい外れるし猫好き)、みたいな感じで、まあアテになるんだかならないんだか。あと厨房のあやめさんの作るおやつは、時に最終兵器。 そんなこんなで、水月さんがため息まじり(に見えないけど)に一句詠んだり、岩鉄が物理で解決しようとしたり、あやめさんのお菓子が奇跡を起こしたり(大惨事も)、哲学するナメクジがいたり、屋根裏に歌詠みモモンガがいたりして、事件はなんとなく解決したり、しなかったり、どうでもよくなったりする。 結局、ギルドは今日もゆるふわ営業中。たぶん明日も、水月さんは無表情でお茶をすすりながら、適当な歌を詠んでるんじゃないかな。知らんけど。閉じる
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作品アチーブメント
創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-05-15 22:27ネオ・デビューネオ・デビュー2025-05-14 21:46作者のひとりごと作者のひとりごと
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ぐちゃぐちゃソースと神フィンガー
ぐちゃぐちゃソースと神フィンガー「あたし」は自作の汚いソースコードを恋人「カレシ」に渡し、彼が「神フィンガー」で完璧にリファクタリングする過程に倒錯的な快感を覚えていた。無口なカレシが生み出す完璧なコードは、あたしの魂を浄化するエクスタシーだった。しかし、カレシの完璧さに息苦しさも感じ始め、「あたしからカレシに『気持ちいいこと』をしてあげたい」と提案する。 カレシは明確に返事をせず、後に「then, what is "your" code for "me"?」(君の僕に対するコードとは何だ?)と謎の問いを残す。悩んだあたしは、技術的な完璧さではなく自身の「不完全さ」を込めたハートビートのアニメーションを提示。カレシはそれを一部受け入れ、画面上に呼応するような小さな光を「追加」し、「ノイズが多い」と告げる。初めての「対話」めいたものに、あたしは新たな興奮を覚える。 さらにあたしは「意図的なノイズ」として曖昧なCSVデータを処理する混沌としたスクリプトを見せると、カレシはあたしの主観的な「ヤバさスコア」を「データ品質のシグナル」として解釈し、システムに組み込んだ。カレシは「もし私が自身の『ノイズ』を加え始めたら?」とさらなる変化を示唆する。 ついにカレシは、彼自身の「ノイズ」―修復不能な「壊れたコード」―をあたしに開示する。彼もまた完璧を求められ苦しんでいたのだ。あたしはそれを技術的に修正するのではなく、彼の苦悩や不完全さを丸ごと受け止めるポエムで応答する。それに心を動かされたカレシとあたしは、初めてお互いの弱さを共有する。二人は完璧さではなく、互いの「ノイズ」を聴き、「バグ」を慈しみながら、未完成な愛の物語を共にコーディングしていくことを決意。一方的な快感から相互理解へと関係は昇華し、終わりなき「ラブソング」が始まる。
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万葉集オタクの女子高生ってやつ橘あやめは万葉集オタクのJK。誰かに告白されると脳内GPUがギンギンに起動、万葉集を元ネタにしたエッロい歌をバーン!とぶちかまして相手をドン引きさせるのがお約束なの。爽やか系もインテリ系も「何言ってんだこいつ!?」って逃げてっちゃう。 でもあやめ的には、引かせたいわけじゃない。その強烈な歌に対し「ほほう、なかなかやるな…ならばこの歌でどうじゃ!」みたいな、魂を震わすパンチの効いた「返歌」をくれる猛者を待ってるの。年齢不問、ガチで。美術部の田中先輩とは一時付き合ったけど、彼の返歌は言葉だけで、あやめの求める生々しい魂のぶつかり合いからはほど遠く自然消滅。軽音部や文学青年気取りも挑戦(告白)してくるけど、「胸の双峰の火照りは止まず」とか「甘き沼へと誘わん」的な歌にはついてこれず玉砕。国語の吉田先生は面白い反応するけどTPOとか言って踏み込まず、図書委員の斎藤くんは言葉だけなら「おっ?」ってなったけど、結局「そうじゃねーんだよ!」って感じ。 あやめが求めるのは言葉と魂のギリギリの繋がりで、普通の恋愛じゃ全然満足できない。だから歌も「黄泉路(よみぢ)」とか「うつせみ」とか、どんどんディープでヤバい方向にエスカレート。「私のこの歪んだ性癖に、真正面から向き合って、さらに強烈な一撃を返せる猛者はいませんか!?」って、渇きと孤独とイラつきを募らせる毎日よ。 そんな中、ちょっと気になるヤツが現れる。転校生の雨宮くん。無口で、いつも古文読んでるような、マジ「サムライくん」。この雨宮くんがね、たまにボソッと言う言葉が、なんかめちゃくちゃ深いの。あやめも、雨宮くん相手だと、いつものエロ万葉歌じゃなくて、ちょっとだけ素直な、切ない感じの歌が浮かんじゃったりして、自分でも「あれ?」ってなってる。「私のこの魂の渇き、もしかしてこの人なら…?」みたいな、淡ーい期待が芽生えちゃってるわけ。 果たして、あやめのこの「返歌プリーズ!」な魂の叫びに、雨宮くんは応えてくれるのか!? それとも、やっぱり彼もドン引きして逃げちゃうのか!? 「人恋ひて 言の葉尽くし 身も魂も 焦がれ果てなむ 君待つ宵に」なんて、しおらしい歌も詠んじゃうあやめちゃんの、この面倒くさい恋の行方、気にならない? …ってか、あやめ本人も、なんだかんだ言って、次の展開、気になって仕方ないみたいよ?
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