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1
西のオフサイド2
天龍院ミリンダ
SF
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空想科学
残酷描写有り
暴力描写有り
性描写有り
連載中
·
188話
·
16.1万字
残酷描写有り
暴力描写有り
性描写有り
平とシノブのサッカーは 次元を超越する‼︎
2
誘拐されて三年後に救出されたら元カレは親友と結婚していた。その弟と恋に落ちたのに、誘拐組織のボスと同じ痣があった
ミント
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現代恋愛
残酷描写有り
暴力描写有り
連載中
·
10話
·
4万字
残酷描写有り
暴力描写有り
三年間の誘拐生活から奇跡的に生還した目良彩音。 しかし帰国を待っていたのは、恋人と親友の結婚、両親の離婚という残酷な現実だった。 失意の中、彼の双子の弟・鬼原航と出会い、傷ついた心が少しずつ癒されていく。 優しく、誠実で、自分を大切にしてくれる彼に、次第に惹かれていく彩音。 だが、ある日彼の耳の後ろに見つけた小さな痣—— それは、地獄の三年間で忘れられない「あの男」と全く同じ位置にあった。 まさか、そんなはずは……。 揺れ動く心、蘇る記憶、そして隠された真実。 愛と憎しみの境界線で、彼女の選択は——?
3
巨額の借金返済のため、冷酷な御曹司の契約愛人に――一年間ペットのように飼われた私に、彼は「一生愛する」と言った
もも
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現代恋愛
連載中
·
10話
·
3.9万字
重い病に倒れた母を救うため、小鳥遊澪は一年間の契約にサインした。 名門財閥の後継者・御影征十郎のロンドンでの生活を支える、専属ライフアシスタントとして。 契約内容は明確で、そして冷酷だった。 彼の「合理的な要求」にはすべて応じること。 彼女は、金で価値を測られ「それだけの値打ちはある」と判断された雇い人。 華やかなパーティーでは場違いな飾り物。 周囲の人間からは「表に出せない一時的な同伴者」と陰口を叩かれる存在だった。 気まぐれで連れ帰った秋田犬ですら、 彼女より多くの愛情を向けられているように見えた。 御影征十郎の世界の中で、澪ははっきりと悟る。 「小鳥遊澪」という人生が、値札を付けられ、金の檻に閉じ込められているのだと。 やがて契約のカウントダウンが終わりに近づいたとき。 澪は完済を示す帳簿を差し出し、静かに言った。 「御影さん……私を、私に返してください」 ただ自分の人生を取り戻したい、それだけだった。 けれど彼女は知らなかった。 いつも冷静で傲慢だったはずのその男が―― その一言で、初めて大きく動揺することになるなんて。
4
ヤンデレ双子の御曹司に同時に執着され、二人の囚われの宝物にされた私――逃げる?双子くらい、余裕ですけど?
涼
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現代恋愛
連載中
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10話
·
3.4万字
月島柚葉の人生は、少しずつ味を失っていく出汁のようだった。 企画は先輩に盗まれ、逆に「後ろ盾がないからだ」と人前で疑われる。 家では母が、自分の不幸な結婚生活をなぞるように語り続け、「ちゃんとした相手を見つけなさい」と彼女を追い詰める。 そんな疲れきった雨の夜。まるで救いのように、二人のまったく異なる男が彼女の前に現れた。 銀座のバーで働く、どこか気だるく神秘的なバーテンダー。危ういほどの甘い距離感で、彼女に逃げ場を与えてくれる男。 そして、帝大医学部に通う完璧な優等生。冷静で理知的な共感を示し、彼女の思考に寄り添ってくれる男。 柚葉は思った。 ようやく、自分にも光と浮き木が差し出されたのだと。 ――だが。 彼女が目を覚ましたのは、京都の百年続く料亭の静かな茶室だった。 手首には、ほどけないほど美しく結ばれた細い紐。 そして、かつて胸をときめかせた二人の男が、並んで正座していた。 穏やかな微笑みを浮かべながら、彼らは静かに告げる。 それは数か月にわたって続いていた、完璧な計画。 名付けるなら――「囲い込み」。 二人は彼女の弱さも、渇望も、すべて見抜いていた。 そして彼女のために、この逃げ場のない美しい檻を用意したのだった。
5
叔父に売られ見合いに行かされた日、財閥の居酒屋に住み込みになった――そしてこの通り全部が彼のものだと知った
晴橙
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現代恋愛
連載中
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10話
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2.1万字
二十歳の年、結衣はすべてを失った。 両親は亡くなり、古い実家は空き家になった。堂叔は「面倒を見る」という名目で、彼女のスマホも、外出も、予定もすべて管理するようになり――最後には、きれいに着飾らせて見合いの席へ送り込んだ。 向かいに座った男は、開口一番こう言った。「うちに嫁いだら、もう学校には行かなくていい」 結衣はトイレに行くふりをして席を立ち、壁づたいに走った。薄暗い廊下で、勢いよく誰かの胸にぶつかる。 「……助けてくれませんか」 かすれた声で、目は赤く潤んでいた。 その人は何も聞かなかった。追ってきた男たちの前にさりげなく立ち、彼女のために道をあけてくれた。 それから結衣は、海辺の小さな町へ逃げた。そこで入ったのが、「岩城屋」という居酒屋だった。 そして、同じ目に出会う。 彼の名は、岩城悠徹。 居酒屋の店主。 口数は少なく、口調もぶっきらぼう。それでも彼は、彼女が少しぬるめの温かい飲み物を好むことを知っていた。 「もう一杯だけ」と彼女が言ったあのスープのことも覚えていた。 熱を出して倒れた夜には、ベッドのそばの椅子に座り、何も言わずにずっと付き添っていた。 結衣は、自分はただ居候させてもらっているだけだと思っていた。 けれど―― 隣家の奥さんが包丁を手に庭へ怒鳴り込んできたとき。弁護士が書類を読み上げたとき。 彼女はようやく知る。 彼はずっと彼女の後ろに立っていたのだ。料亭で彼女が助けを求めた、あの瞬間から。 最初から―― 手を離すつもりなど、なかった。
6
継母は生活費を削り、私は豪華な別荘に閉じ込められ、そこで苦しみ続けた――億万長者の御曹司は、5年間ひっそりと私を守った
晴橙
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現代恋愛
連載中
·
10話
·
2万字
十八歳の年、継母は「養病」の名目で私を軽井沢の古い別荘に送り込んだ。 暖房もなく、誰も修理に来ず、生活費は三分の一しか残らなかった――継母は父に言った、私がそこが気に入って、帰りたくないのだと。 私は一人でカフェの早番をし、自転車で食材を買い、布団にくるまって暖房の修理を待ちながら、雪の中で二時間も待っていた。 私は一人だと思っていた。 しかし、東京に戻った後、私は知ることになる―― その五年間、二キロ離れた別荘で、誰かがずっと守っていたことを。 暖房が壊れたとき、誰かがひっそりと修理を依頼してくれ、体調を崩すと枕元に解熱剤が一箱増えていた。私が越えられない壁にぶつかると、誰かが見えない場所でそれを平らにしてくれていた。 日本の商界で最も近づきがたい男、椎名雅紀。 彼は宴会で、皆の前でこう言った。 「水瀬柚希さん、私は正式にプロポーズしようと思っている相手です。」 継母が流した噂は、彼の一言で抑え込まれ、継母が仕組んだあの「事故」は、彼に五年間も調査され、一つずつ私の父に渡された。 私は彼に聞いた。「五年間守ってくれたのは、罪悪感からですか?」 彼は答えた。「最初はそうだ。」 その後、どうだったのか? 彼は区役所の窓口の横で、静かに私の名前を呼んだ。 「椎名柚希、いい名前だ。」
7
雷雷ノ蹴球隊
天龍院ミリンダ
SF
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空想科学
残酷描写有り
暴力描写有り
性描写有り
連載中
·
26話
·
2万字
残酷描写有り
暴力描写有り
性描写有り
平とシノブのサッカーは またしても…
8
離婚届に印鑑を捺したら夫が泣いた
雫石しま
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妊娠中に夫の不倫を知った奈美は、静かに証拠を集め、離婚届に印を捺す。夫は号泣したが、彼女はもう泣かない。 「私の幸せは私が決める」。 新しい家族との出会い、息子の笑顔、そして再びの母性 ――過去の痛みを力に変え、強く、温かく、確実に未来を掴み取る、母性逆転譚。
9
風紀委員 伊藤ほのか -愛しいキミの為に私ができること-
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暴力描写有り
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暴力描写有り
押水一郎によるハーレム騒動から半月が過ぎた 伊藤ほのかは風紀委員に入り、一年先輩である片想いの相手、藤堂正道と学校で起こる様々な事件に対応していた ある日、伊藤ほのかは財閥の御曹司と一般市民の生徒の恋愛に関わることになる 身分違いの恋 それだけでも困難なのに、もう一つ、彼らの恋には問題があった 同性愛 BL好きの伊藤ほのかはこの問題を解決できるのか? 同性愛問題は当事者だけでなく、学校、財閥を巻き込んで大事件へと発展していく…… 『風紀委員 藤堂正道 -ハーレム男の栄光と落日-』の続編です もしよろしければ、一読お願いします 『アルファポリス』様のサイトで番外編『藤堂正道のおしゃべり』を投稿しています。もし、よろしければ読んでみてください 『アルファポリス』様『カクヨム』様で投稿しています
10
ゴーストハンター雨宮浸
詩紅
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都市ファンタジー
残酷描写有り
連載中
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12話
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6.7万字
残酷描写有り
自身の強すぎる霊能力に悩まされていた少女、早坂和葉はある日ゴーストハンターを名乗る女性、雨宮浸と出会う。ひょんなことから彼女の霊能事務所で助手を勤めることになった和葉は、霊にまつわる様々な事件に巻き込まれながら自身の能力と向き合い、その使い方を見出していく。 そして悪霊と戦い続ける中で、次第に二人は大きな事件の中に巻き込まれることになる。 除霊伝奇ファンタジー、開幕! ※しばらくは毎週火曜に二話ずつ更新、途中で一話ずつに切り替わります。
11
ピアニスト令嬢とホテル王の御曹司の溺愛協奏曲
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10話
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1.8万字
性描写有り
幼い頃から将来を嘱望されてきたピアニスト・一条六花は、よりにもよって人生をかけて挑んだ国際ピアノコンクールの舞台でイップスを発症してしまい、ボロ負けする。失意の中で一夜の過ちを犯した相手・レオが、のちに政略結婚の相手として登場してきた!? しかも、レオの異母弟・ルイが六花の初恋のパトロン「エル」の正体だと名乗り出てきて――!? そんなピアニスト令嬢と二人の御曹司が紡ぐ、世界をまたにかけた恋物語。
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婚約者の浮気を暴いた夜、復讐で抱いた男が財閥の叔父でした。翌朝から、彼は私を手放してくれません
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連載中
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婚約発表パーティーの夜、手冢紫織は一枚のカードを懐に忍ばせて会場に入った。 それは、復讐のための切り札だった。 婚約者の上村康平が養妹と三ヶ月前から関係を持っていたことを、紫織はとっくに知っていた。今夜この会場に集まった横浜財界の面々の前で、全てを暴いてやる——その前に、彼女には一つだけ、自分のために使う時間が必要だった。 地下駐車場で出会った見知らぬ男。名前も聞かなかった。素性も聞かなかった。ただ、その夜だけの話だと思っていた。 電梯のドアが閉まる直前、紫織は振り返りもせずに告げた。 「今夜のことは、なかったことで」 それで終わりのはずだった。 ところが翌朝、会場に颯爽と姿を現したのは——昨夜の男だった。本間グループ代表取締役社長、本間 仁。上村康平の、母方の叔父。 紫織が婚約破棄を宣言したその瞬間から、この男は彼女の背後に現れ続けた。赞助という名目で。商談という口実で。あるいは何の名目もなく、ただそこにいた。 「あなたが私に構う理由がわからない」 「必要ないなら、理由はいらない」 手冢産業が倒産して以来、紫織は一人で全てを背負ってきた。法定上の父親は海外で別の家庭を作り、七年間育てた養妹は婚約者を奪った。横浜の社交界では"破産した令嬢"というレッテルが貼られたまま。 それでも彼女はレーシングスーツを着て、富士のコースを全開で走り抜ける。誰にも見せない速さで、誰にも言えない痛みを置き去りにしながら。 本間仁は、その速さを見ていた。誰よりも近くで。 彼は多くを語らない。けれど紫織が転びそうになる瞬間、必ず一歩前に立っている。彼女が声に出せない言葉を、彼は聞こえないふりをしながら全て拾っていた。 「あなたって、ずるい人ね」 「そうかもしれない」 一夜限りのはずだった出会いが、紫織の人生に深く根を張り始めていた。彼女がそれに気づいた時、すでに抜き取ることができないほど——。 財閥御曹司×破産令嬢レーサー。最悪の出会いから始まる、逃げられない溺愛の物語。
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夫の不倫相手が妊娠していた夜、私は離婚届と一夜限りの年下を持ち帰った ~気づけば財閥御曹司に三つ子ごと溺愛されています~
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三十歳の誕生日まで、あと三日。 大場未来が居酒屋の廊下で目撃したのは、十年間信じ続けた男が、職場の後輩を抱き寄せてホテルへ消える瞬間だった。 怒鳴りもしなかった。泣きもしなかった。 ただ、静かに離婚届を手渡しただけだ。 その夜、廊下でぶつかった見知らぬ男が一枚の紙切れを残していった。番号だけが書かれた、名前もない紙を。 未来はその番号を二週間、引き出しの奥に仕舞っていた。 電話したのは、産婦人科の帰り道だった。 「三つ子です」と医者は言った。 受話器の向こう、男の声は静かだった。あの夜と同じように、慌てもせず、逃げもせず。 「住所を教えて」 それだけ言って、翌日には荷物を持って現れた。 細川弘之、二十歳、東都大学二年生。 彼女より十歳年下で、なぜかやたらと腕が立ち、なぜか財布の中身を気にしたことが一度もなく、なぜか彼女の会社の前で当然のように待っていた。 「あなた、何者なの」と聞いたとき、彼はコーヒーを一口飲んで、こう答えた。 「俺のことは、追々わかる」 追々わかった頃には、もう手遅れだった。 財閥の御曹司で、国際投資家の息子で、気がついたら三つ子の父親になっていた男は——それよりずっと前から、彼女の「帰る場所」になっていた。 三十歳、離婚済み、三つ子持ち。 それが、未来の人生で一番幸福な章の、出だしだとは思っていなかった。
14
婚約破棄破棄されたので流行らない喫茶店をはじめました
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婚約破棄されました。 ――が、当の本人は特に落ち込んでいません。 ジパング王国・第三王女 雪姫(雪乃) は思いました。 「……これ、むしろチャンスでは?」 王女という立場を離れ、 長年の夢だった 喫茶店開業 を決行。 こうして異国ラルベニア王国に誕生したのが、 気まぐれ喫茶店 「雪の庭」。 開店時間は気分次第。 閉店時間も気分次第。 メニューはその日のお気に入りのみ。 当然、店はとても自由―― 自由すぎる。 真面目すぎる護衛・忍は毎日ツッコミ役に回され、 雪乃付きメイドの弥生は、静かにフォローしながら右往左往。 店主はというと、 ・よく寝る ・あまり働かない ・でも雰囲気だけは一流 なのに不思議と、 「また来たい」 「開いてたらラッキー」 そんな声が増えていくから始末が悪い。 これは、 働きすぎない元王女と、振り回される側近たちが送る、 のんびり・気まぐれ・ちょっとズレた喫茶店コメディ。 今日、お店が開いているかどうかは―― 雪乃の気分次第です。
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副社長が"仕事"という口実で私の工房に通い続けた理由を、彼が来なくなった日に初めて知った
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白檀の工房に、墨とミントの冷たい香りが紛れ込んだのは、秋の終わりのことだった。 香道師の清水綾は、京都で師匠に学んだ技と、自らが開発した二つの特許を手に、東京で小さな工房を営んでいた。暮らしは質素で、仕事は地味で、それでも香を調えるときだけは、世界がはっきりと見えた。 財閥系企業・斎藤グループ副社長の斎藤卓哉が工房を訪れたのは、特許の授権交渉という名目だった。だが、契約の話は二十分で終わった。彼はそれでも帰らなかった。翌週も来た。その翌週も。「合同の附件の確認で」「データの照合で」「ちょうど近くを通ったので」――口実は毎回違ったが、ひとつだけ変わらないものがあった。工房に漂う、あの墨とミントの香り。 綾がまだ気づかずにいる間に、卓哉はとっくに知っていた。彼女の白檀の調香に、少しずつ、自分の気配が混じり込んでいることを。 しかしある日を境に、彼は来なくなった。正確には――礼儀正しく、遠くなった。一週間に一度。二十分ちょうど。定刻退場。以前の「附件」も「近くを通ったので」も、すべてが消えた。 十二日後、綾は手帳を開いて、初めて数えた。 それが恋だと気づいたのは、倉庫の隅から彼の香りがした、あの夜のことだった。 誤解と謀略の果てに、綾は一人で彼のオフィスへ向かう。泣かず、怒らず、ただ事実だけを静かに並べ、最後にこう言い切った。「あなたが思っていたことは、本当じゃない。私は、あの人のところへは行っていない。」 十二秒の沈黙の後、卓哉は引き出しから一つの小瓶を取り出し、机の上に置いた。 「これは私のものだ。」 少し間を置いて、もう一度。 「最初から、私のものだった。」 それから長い季節をかけて、綾はようやく理解する。「まだ足りない」と彼が言い続けた香の、足りなかった一味が何だったか。そして自分が、ずっとずっと前から、その答えを知っていたことを。 財閥の後継ぎと、白檀の香道師。口実で通い続け、誤解で離れ、それでもまた戻ってきた不器用な男と、遅すぎるほど正直な女の恋の話。
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チートなき世の稀人たち~美少女(30代・独身男性)による見聞録~
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六年間、彼女が気づかなかっただけだ。 婚約パーティーの前夜、花城涼はSNSに流れた一枚の写真を受け取った。婚約者と別の女が、ホテルの入口で並んでいる写真。翌朝、会場には涼だけが現れた。婚約者は、来なかった。 その夜、六本木のバーで、涼は誤って見知らぬ番号に発信した。電話口の声は、三歩先にあった——磯部俊之。旧華族・磯部財閥の御曹司、ゲーム業界の帝王。大学の同期だが、まともに言葉を交わしたことは一度もない。 翌朝、彼は契約書を持ってきた。「結婚しよう」。涼には何の得もないように見えた。だが彼が提示した婚前協議書の条件は、涼自身が要求するよりもはるかに涼に有利だった。なぜそこまで——その答えは、まだわからなかった。 こうして始まった名義上の結婚。財閥の邸宅、旧家の礼儀、慣れない社交界。涼は少しずつ、この男の隣に居場所を見つけていく。だが同時に、奇妙な既視感が積み重なっていく。彼はなぜ、彼女が左利きだと知っているのか。なぜ、彼女が大学時代に通い詰めたあの店を知っているのか。 元婚約者の静かな転落が始まる頃、涼はある事実に気づき始める——この男が「偶然」現れたのではない、と。 六年間、誰かがずっと待っていた。ただ、涼だけが——それを知らなかっただけだ。
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十一年間、彼のために在り続けた私が、彼に捨てられた日から、本当の私の話が始まった
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